スマートフォンの普及、配信用ソフトやアプリケーションの多様化により、昨今では「配信」がとても身近なものになりつつあります。それは一部の娯楽的な用途だけでなく仕事におけるリモート会議や外国語レッスン、音楽教室などオンラインでのやり取りが、もはや日常的になりつつあります。
今回は、配信をより快適なものにしてくれる周辺機器の中から、筆者が完全独断で選んだオススメの配信機材をご紹介していきたいと思います。
目次
■ スマートフォン・タブレットさえあれば配信できる

YouTubeやInstagramの他、17LIVE、ふわっちなど、配信のプラットフォームは多岐に渡りますがスマホでの配信は何より場所を選ばず、本体さえ有れば配信ができる点にあります。ライブ配信を始めてみたい方は、まずは気軽にスマホでの配信から始めてみてはいかがでしょうか。 ホルダーのついたスタンドを設置したり、外部マイクや照明を利用したりするなど、工夫ひとつでスマホだけでもより快適な環境での配信が可能です。
BOYA ( ボーヤ ) / BY-VG350 Vlog・動画撮影用マイク・照明キット
↑のキット照明、コンデンサーマイク、スタンドがセットになった商品です。こういったアクセサリー類を使用するだけでも画角や照度、音声の精度を上げて配信することができます。
その他にも スマホやタブレットでの配信に役立つ製品が数多くあります。興味のある方はぜひ下記リンクから覗いてみてください。
■ より本格的に配信環境を整えよう(音声編)

より本格的なライブ配信をしてみたい人は、やはりPCを使用した配信を推奨します。理由はパソコン本体自体の機器性能もありますが、周辺機器の選択肢もかなり広がるためです。オーディオインターフェイスやマイクといった製品を中心にご紹介します。
○ 配信向けオーディオインターフェイス
FOCUSRITE ( フォーカスライト ) Vocaster Two ポッドキャスト向けオーディオインターフェイス
FOCUSRITEの「Vocasterシリーズ」はポットキャストに最適な機能を持ったオーディオインターフェイスです。マイク入力レベルを最適に設定してくれる「オートゲイン機能」を搭載しており、配信初心者の方でも簡単にマイクの音量を調整できます。ループバック機能を搭載しているほか、スマートフォン用TRRS端子を装備し、通話音声を取り込みできたりと配信に役立つ機能がとにかく詰め込まれています。
使用感が気になる方は下記ブログでも紹介していますので覗いて見てください。
関連記事『【配信】ポッドキャスト向けオーディオインターフェイスFOCUSRITE / Vocasterシリーズの使用感を徹底レビュー!』
○ オーディオインターフェイス機能付きミキサー
YAMAHA ( ヤマハ ) / AG03MK2 ライブストリーミングミキサー
こちらはオーディオインターフェイス機能付きミキサーとしてはもはや大定番のYAMAHA「AGシリーズ」です。ミキサーとして手元で音声の入力レベルを調整できるだけでなく、配信時にPC内で再生しているBGMなどの音声を合わせて出力する際に必要な「ループバック機能」を搭載したモデルです。ループバック機能について、詳しく知りたい人は下記ページにて解説しています。
関連記事『虎の巻 配信などでPC内の音も合わせて出力したい「ループバック搭載モデル」』
ZOOM ( ズーム ) / LiveTrak L-8 配信向けデジタルミキサー / レコーダー
L8はオーディオインターフェイス機能付きミキサーだけでなく、マルチトラックレコーダーとしても使用できる優れものです。ライブ配信はもちろん、外部でのポッドキャスト用レコーディングなどにもオススメのアイテムです。サウンドパッドでジングルや効果音を鳴らすこともでき、配信でできることの幅が一気に広がります。
○ 配信用マイク
SHURE ( シュアー ) / SM7B ダイナミックマイク 単一指向性
(スタンドは付属しません)
実況者の方が使用しているシーンを頻繁に目にするこちらのマイクは、ハムノイズを防ぐ構造をしており、ナレーションやボーカル録りにピッタリです。デスクアームスタンドと組み合わせて使用するとハンズフリーの状態で収録できるのも魅力です。
デスクアームスタンドにも興味がある方には、一例として↓の商品との組み合わせもおすすめです。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CDA20B デスクアーム マイクスタンド
JTS ( ジェーティーエス ) / PDM-57 楽器用マイク
楽器演奏の配信に使用するマイクをお探しなら、まずはこの商品を試してみてはいかがでしょうか?比較的低予算で手に入れることができ、かつ高音質を実現できる商品です。筆者もイチオシです。
○ USBマイク
続いてはオーディオインターフェイス無しでPCに繋ぐことのできるマイクをご紹介します。場所を取らず高音質で配信したい人におすすめ。
JTS ( ジェーティーエス ) / JS-1P PC用マイク スタンド付き
こちらは配信だけでなく、ナレーションやリモートワークに使用する人も多い製品。セッティングも至って簡単となっており、付属の三脚を立てて設置し、コードをPCに繋ぐだけです。その性能はUSBマイクと侮るなかれ、スタジオ品質での収音ができます。実際に使ってみたところ、人の音声を録るのに向いているマイクだと感じました。
BOYA ( ボーヤ ) / BY-PM500 USBマイク 高音質 デスクトップスタンド機構
低価格でクリア・高音質なマイクを探している人におすすめのUSBマイク。単一指向性と無指向性を切り替えられるのもポイント。一つのブースで二人以上の会話を収録したい場合にも使用できます。
こちらのマイクを実際に使用したスタッフの記事もありますので、使用感が気になる方はぜひともご覧ください。
関連記事『USBマイクBY-PM500を使って配信してみた』
■ より本格的に配信環境を整えよう(映像編)

カメラの映像をPCに取り込んだり、複数の映像をスイッチで切り替えたりなど、映像配信に役立つ機器をご紹介していきます。
Blackmagic Design ( ブラックマジックデザイン ) / ATEM Mini Pro ストリーミング スイッチャー
大人気のビデオスイッチャー「ATEM Miniシリーズ」の中位機。複数台のカメラをPCに接続することで映像を取り込むことができるようになるほか、本体のボタンを押すだけで映像の切り替えや音量調整などが行えます。使用するカメラの台数やコントロールの用途に合わせて、シリーズ内のグレードを決めると良いでしょう。詳細については特設ページをぜひご覧ください。
関連記事『Blackmagic Design ATEM Miniシリーズ』
ROLAND ( ローランド ) / VR-1HD AVストリーミング・ミキサー
VR-1HDはビデオミキサーとしてカメラからの映像を取り込むだけでなく、コンデンサーマイクの入力にも対応。痒い所に手が届く何でも屋さんです。ゲーム配信にも最適なHDMIスルーなど各種機能を搭載しており、これ一台でできることを考えると13万円台(2024年4月現在)という価格はかなりコストパフォーマンスに優れた商品ではないでしょうか。
SONY ( ソニー ) / VLOGCAM ZV-1M2G BQ
SONY / VLOGCAM ZV-1Gの後継にあたる、Vlogコンテンツ特化型のデジタルカメラです。手元のグリップ部分でズームなどの撮影操作が可能な優れものです。もちろん三脚で固定しての使用もおススメです。
Blackmagic Design ( ブラックマジックデザイン ) / Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K デジタルフィルムカメラ
こちらはややハイエンドなモデルとなりますが、そのコンパクトさ、軽量さからは想像できないほどの性能を持っています。4Kの高解像度の映像を楽しみたい方におススメです。
■ その他さらにこだわりたい方へ
《 吸音材 》

音楽配信やレコーディング、ナレーション録りの際、どうしても気になるのが部屋の反響や共鳴音など。これらは吸音材を使用することで「気になる響き」を抑えることができます。
吸音材に関するブログコンテンツもありますので気になる方はご覧ください。
《 グリーンバック 》
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CBS3G グリーンバック 折り畳み式
CBS3Gは、なんと椅子にそのまま設置できるグリーンバック。折りたたみ式で収納時は場所を取らずに収納できるのも嬉しいポイント。クロマキー合成を使用して配信する方にお勧めです。
《 リングライト 》
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CRL10AW
照度調整用の照明があるかないかで、画面越しで見る印象はガラッと変わります。スタジオにはリングライトを備えておくことをおすすめします。
《 DAWソフト・プラグインソフトウェア 》
AVID ( アビッド ) / Pro Tools 永続ライセンス版 パッケージ納品 プロツールス
収録した音声波形を編集することができます。好きなところで音声をカットしたり、つなぎ合わせたり、プラグインを使用してノイズ処理を施したり、好きな箇所でエフェクトをかけることもできます。ラジオ番組などのようにライブ配信ではなく一度収録した音声を編集してから発信したい人は導入してみてはどうでしょうか。
その他DAWソフトウェアはこちら
→ DAW(シーケンスソフト) 一覧
あとがき
いかがでしたでしょうか?今回は配信にオススメのアイテムをごく一部ですが紹介させていただきました。これを機に配信を始める人が増えてくれたら嬉しいかぎりです。 今回ご紹介しきれなかった商品や配信関連のコンテンツは、サウンドハウスのページよりご覧いただけます。これから配信をはじめる人、よりハイレベルな配信を目指す人はぜひ一度アクセスしてみてください!