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【徹底解剖】ANTELOPE AUDIO / Zen Quadro Synergy Core レビュー!

2024-05-20

テーマ:DTM・DAW

オーディオインターフェイスやAD/DAコンバーター、マスタークロックなど、ハイエンドのレコーディング機器を手がけるブランドANTELOPE AUDIOより、新たなオーディオインターフェイス「 Zen Quadro Synergy Core 」が発表されました。Zenファミリーに新たに加わったこのオーディオインターフェイスは、DTMユーザーのみならず幅広い使い方が出来る夢のような製品です。

コンパクトな筐体にどこまでANTELOPEクオリティが反映されているのか、魅力的な新機能をご紹介しつつ検証と感想をお伝えしたいと思います!

ANTELOPE AUDIO ( アンテロープオーディオ ) / Zen Quadro Synergy Core USBオーディオインターフェイス

ANTELOPE AUDIO ( アンテロープオーディオ ) / Zen Quadro Synergy Core USBオーディオインターフェイス

INDEX

Zen Quadroの基本スペック

さっそく本製品の魅力、そして基本スペックを確認してみましょう。

■最大130dBのAD/DAコンバーター
→フラッグシップモデル「Galaxy」にも搭載されるコンバーターと信号経路を搭載!
■75dBのゲインを誇る4基のプリアンプ
→ハイエンドモデル「Orion Studio Synergy Core」にも搭載されているコンソールグレードプリアンプが乗っています。
■OTG対応のDual-USBデザイン
→再生と録音を同時に行える2つの独立したUSB-Cポート!つまりPCとモバイル端末を同時に接続し、PC音声の配信を1台で行うこともできます。
■DCカップリング入出力
→DCカップリングに対応する入出力により、シンセサイザーとのCV送受信が可能。ご自宅のシンセサイザーを動かすための信号送信元にも使えます。
■クラスコンプライアント接続
→標準ドライバーのみで動作するうえ、本体機能に制限は掛かりません。
■スタンドアロン動作
→ルーティング、FXチェインなどの設定を事前に保存しておけば、プリセットを本体から直接呼び出し!ライブパフォーマンスのみならず、配信用、音楽制作用などスピーディーな切り替えを可能にします。

スペック表

接続 USB Type-C (2.0) ×2
入出力チャンネル 14 in / 10 out (最大)
アナログ入力 XLR/TRSコンボジャック ×2 (Mic / Line)
XLR/TRSコンボジャック ×2 (Mic / Line / Hi-Z)
マイクプリアンプゲイン 75dB
アナログ出力 TRSフォン ×4 (Line)
ヘッドホンアウト ×2
デジタルI/O ADAT IN, S/PDIF I/O
ダイナミックレンジ(ADコンバーター) 122dB
THD+N (ADコンバーター) -116dB
ダイナミックレンジ(DAコンバーター) 130dB
THD+N (DAコンバーター) -115dB
ヘッドホン出力 10Ω ; 118dB ダイナミックレンジ
THD+N (ヘッドホン出力) -100dB
ハードウェアモニタリング ◯ (Synargy Core FXも適用可)
クラスコンプライアント
USB OTG対応
*USB 2端子
USB バスパワー
ループバック再生

他Zenシリーズとの違いについて

見た目としてはZenシリーズ、特に Zen Q Synergy Core に似ていますが、やや角が丸くなり柔らかい印象を受けます。また上面画像からは分かりにくいですが、奥が持ち上がるようなデザインから、直方体に近い形となりました。

左:Zen Q Synergy Core 右:Zen Quadro Synergy Core上:Zen Q Synergy Core 下:Zen Quadro Synergy Core

端子接続箇所も変更されています。
Zen Q Synergy CoreではHi-Z対応のTRSフォン端子×2が本体前面に配置されていたのに対し、Zen Quadro Synergy CoreではHi-Zにも対応するXLR/TRSフォン端子(コンボジャック)×2になり、4in入力をフルに活かすことが出来るのが魅力です。ヘッドホン端子やLINE OUT数は変更がなく、Zen Q Synergy Coreからのアップデートとして検討いただくのも良いかと思います。

手前正面 左:Zen Q Synergy Core 右:Zen Quadro Synergy Core手前正面 上:Zen Q Synergy Core 下:Zen Quadro Synergy Core

奥正面 左:Zen Q Synergy Core 右:Zen Quadro Synergy Core奥正面 上:Zen Q Synergy Core 下:Zen Quadro Synergy Core

また後述するDual-USBの仕様により、ADAT INの場所が本体背面から左側面に移動されています。

注目ポイント・機能について

さてZen Quadroから追加された機能について、基本スペックの中でもお伝えしてきましたが、ここからはより詳しく確認していきましょう。
数ある機能の中でも特に気になるのはやっぱりこれ!

Dual-USB機能

本体に備わっているUSBポートを見ると、USB Type-Cが2基……。何やら「1」「2」と数字が割り振られているようですが、果たしてどのように使うのでしょうか?

実は、なんと本体に対して2台の端末を接続可能で、しかもそれぞれ音声の入出力が出来ます!!
USB 1に接続した端末に対しては本体14+USB ×2chの合計16in/out、USB 2に接続した端末には2in / 2outのオーディオインターフェイスとして動作します。USBの接続先によってIN/OUT数に相違があることには注意が必要ですね。

例えばPC①で再生したゲーム音声をPC②に入力して配信を行うことも!その他、ゲーム配信に限らず、PCDJプレイやWEB会議の録音、PC/スマホの2系統同時配信など、さまざまな使い方ができるでしょう。
またUSB 2はOTGに対応しているため、同規格に対応したスマートフォンへの入力にも使用可能。スマートフォン用の配信アプリにカラオケ用の音源を流すといった使い方もOK。※ただしメーカーにてアプリごとの適合確認は行っておらず、実際使用アプリによっては正常に音声の入出力が出来ないことがあります。ご使用の際には予めご了承ください。

USB 1から受けた電力で本体は動作するため、USB 2のみデバイスを接続して使うことも可能です。その場合ルーティング設定は本体のみで行うため、予めPCで設定を構築してしまうのがオススメ。
クラスコンプライアントのため、macOS / iOSにおいてはドライバーのインストールすら不要。手軽に使用開始できるのは嬉しいポイントですね。

Lightning端子を備えたiPhone、 iPadと接続する場合には、OTG対応の給電用アダプター(画像はApple純正Lightning - USB 3カメラアダプター)を挟む必要があるため、使用を開始する前に揃えておきましょう。私の環境ではmacに取り付けたUSBハブ→カメラアダプターでは正常に動作せず、電源に接続したACアダプター(PD対応)→カメラアダプターと繋ぐ必要がありました。
繋いでみたけど動かないな?という方はPD対応のACアダプターを使って、直接コンセントからの接続をお試しください。

Synergy Core Real-Time Processing

コンプレッサー、EQなど37種類のエフェクトを内蔵し、それらをレコーディング、モニタリング、ライブにおいてほぼゼロ・レイテンシーのリアルタイム処理が可能。6チャンネルで最大48個(6ch × 8エフェクト)のロードを可能にしています。
PCへのプラグイン負荷を掛けることなく使用することも出来ますので、今まで以上にスムーズな制作が行えます。DTMや生配信でのトラブルを最小限に抑え、パフォーマンスを最大限に発揮させましょう!
ちなみにコントロールパネルから、USBオーディオ入出力に対してもエフェクトを適用することが可能です。再生音に対してイコライザーを設定し聴きやすいようにする、など使い道次第で大変使いやすくなりますね。

製品を開封してみよう!

早速商品パッケージの開封に移りましょう。
※同パッケージは発売日時点のデザインです。今後仕様が変更になる場合があります。

製品パッケージ

ANTELOPE AUDIOのブランドカラーでもある赤が良く映えるデザイン。中身にワクワクしながら開封するとコントロールノブの部分をくり抜いた状態で、すっぽりと緩衝材に包まれていました。ちなみに本体はビニール袋にしっかり梱包されています。

内容物、同梱品

本体の下にも緩衝材が敷かれ、その中にリーフレット、USB Type-C to Cのケーブルが1本と、USB Type-A to Cの変換器が入っていました。USB Type-Aしか備わっていないPCを使うことも考えられていますね。
USB 2に使うためのケーブルは付属していないので、お持ちのデバイスに合わせてケーブルをご用意ください。(Zen Quadro Synergy Core側の端子はUSB Type-Cです)

余談ですが付属ケーブルは編み込み式となっており、かなり触り心地が良かったです。ケーブル先端から先端まで実測1mほど、ケーブル部分だけだと92cm弱でした。USB規格上あまり長いケーブルはお勧めしていませんが、別途ご購入頂く際には参考にしてください。

製品導入手順

製品のプラグインや管理を行うため、リンク先メーカーサイトより Antelope Launcher をダウンロードします。「ラウンチャーをダウンロード」を選択するとダウンロードが始まります。
Antelope Launcherを起動し、本体とPCを接続すると製品認証のため画面が遷移します。Device IDは自動的に認識してシリアルが入力されますので手入力は不要です。なおDevice IDは本体の名前であり、デフォルトでは製品シリアルが設定されますが自由に変更することが可能です。

Windowsの場合、デバイス登録手順の途中にASIOドライバーも自動的にインストールされます。macOSの場合も、クラスコンプライアント動作するためドライバーインストールの必要はありませんが、「System」タブに移り、Antelope Unified Driverをインストールすることも可能です。
ちなみにmacOS Ventura以降のOSで上記ドライバーをインストールする場合、復旧用環境からセキュリティ設定の変更が必要になる場合があります。メーカーFAQを参照し、復旧用環境からセキュリティ設定の変更を行ってください。またデバイスにより復旧用環境を立ち上げる手順が異なることがありますので、別途Apple社のヘルプもあわせて参照いただくことをお勧めします。

公式サイト:Mac OS Ventura上でAntelopeのUnified Driverをインストールする方法

設定が完了しましたら、「Devices」タブへ移動しコントロールパネル(ソフトウェアミキサー)を立ち上げてみましょう。すると以下のようなパネルが表示されます。

コントロールパネルの機能

まず最初に確認しておくべき機能についてもこの項目で解説していきます。なお本体だけでも設定を行うことが可能です。
他製品のコントロールパネルと大きくは相違しませんので、Dual-USBに関連する機能についてだけ確認したい場合は、ルーティング設定の項目を参照してください。

・PREAMPS

本体前面/背面に備わったコンボジャック×4基の設定。入力する機器に合わせてMic/Line/Hi-Zから接続している音源がどれなのか選択します。また1-2、 3-4チャンネルはリンクさせ、ステレオ入力として認識させることも可能です。
また各チャンネルごとに+48Vファンタム電源の管理、DIMスイッチ、ミュートを行うことができます。

・ルーティング設定

INPUT/OUTPUTルーティングを設定する項目です。
赤枠でOUTPUT箇所を設定し、下部のミキサーで各チャンネルの割り当てを設定します。
ただしINPUTゲインやパン等の調整は「MONITORS & HEADPHONES」タブを使うことは覚えておきましょう。
赤枠にしたように、モニターアウト&ヘッドホン、 S/PDIFアウト、 USB 1 I/O、 USB 2 I/Oそれぞれの項目を選択することが可能ですが、実際のゲイン量などは「MONITORS & HEADPHONES」タブで設定し、他タブでは変更することが出来ません。
また画像では1ch目に「PREAMP 1」、2ch目に「PREAMP 2」としていますが、USB 1 PLAY 1、2のように別の入力を割り当てることも可能です。

なおデフォルトではUSB 2 I/Oタブにおいて、USB 1 PLAY 1/2(USB 1に接続されたデバイスのメインアウト)が設定されています。たとえばDAWの音声をUSB 2に接続されたデバイスに送信する場合、DAWの出力が3-4チャンネルなどに設定されていると音が出ませんのでご注意ください。

USB 1 I/O、USB 2 I/OではINPUTソースをMONITOR/HP1もしくはHEADPHONES 2を設定することも可能。PREAMP(マイク入力など)とUSB 1の音声をミックスした音をUSB 2へ送る場合にはこちらを選択する必要があります。配信を前提に考えている方は、この設定を保存しておくのが良いでしょう。

サウンドチェック

それではZen Quadro Synergy Coreのサウンドチェックを行ってみましょう。

まずはアンビエント系の楽曲を再生。低域から高域までのびやかな音が再生され、左右の定位感も抜群です。今まで聴こえなかったような音が粒立って聴こえるのが好印象。パッドシンセなどの空間が広く捉えられ、より楽曲の世界観を的確に表現出来ているように思いました。

次にファンク系の楽曲へ。ベースと裏拍のスネアに張りが出て、よりグルーヴィーな印象に変わりました。定位感も損なうことなく、左右の広がりを保っています。まるで目の前でバンドが演奏しているようなイメージが率直な感想です。

続いてハードめのロックを再生してみました。今まで感じていた歪んだギターが、ここまで芯の通った音だったのかとまず驚きます。弦を滑らせたノイズや裏に流れるセカンドギターの音までしっかり聴き取れ、またそれらの迫力を損なうことはありません。

最後にドラムや楽器の情報量が多いEDM系の楽曲を再生してみました。低音から高音まで、端から端まで、左から右まで十分過ぎるほどの音の情報に飲み込まれる体験は、さながらクラブですね。キックとベースの土台部分は纏まりを見せ、今まで手持ちの環境では埋もれていた音像をはっきりとしてくれています。

まとめ

2系統のUSB接続により、配信向けにも使いやすいデバイスだと思いました。スタンドアロンでSynergy Core Real-Time ProcessingによるEQやコンプレッサーを使いながらの高品質な配信も夢ではありません!またDTM利用においても高音質かつ綺麗なサウンドは見逃せません。ANTELOPE AUDIOらしい素直な音を、USBバスパワー駆動で実現してしまうことには感服しました。
ANTELOPE AUDIO伝統のデジタル・クロッキング技術、信号経路、プリアンプの集大成とも呼べるオーディオインターフェイスをお見逃しなく!

商品部 / 西田 朋生

少年時代エレクトーンに明け暮れていたにもかかわらず、高校時代は、友達が居なかったためにDTMの道に入り、大学時代は、作曲研究会が無かったためにジャズ研に所属していた異色の音楽歴を持つキーボーディスト。硬いキックと激しいシンセと速いテンポがあれば生きていける男です。

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