BEHRINGERのステージボックスタイプのデジタルミキサー「X AIR XR18」は、iPadやPCを接続(内蔵Wi-Fi or 外部Wi-Fi or 有線)して、ワイヤレスでコントロールをすることができる超便利なおすすめのミキサーです。
ただ、アナログミキサーから乗り換える場合、あのフェーダーやツマミといった物理的な操作をしたいという方も多くいると思います。実際、指やマウスで画面をスライドしたり、タッチしたりというのは、万が一の誤操作の可能性を秘めていますよね。
そこで、出てくるのが「フィジカルコントローラー」です。
BEHRINGERからは「X-TOUCH」というモデルが販売されています。
BEHRINGER ( ベリンガー ) / X-TOUCH フィジカルコントローラー
X AIR XR18とX-TOUCHの接続は超簡単で、「LANケーブルで接続」、「X-TOUCH本体モードを設定」のみです。
LANケーブルで接続
方法1:有線接続
1. XR18のMODEスイッチをETHERNET側にして電源ON
2. XR18:REMOTE ETHERNET端子とX-TOUCH:REMOTEのETHERNET端子を接続
※直接接続する場合、X AIRアプリ「X-AIR-EDIT」が使えないのでご注意ください。
方法2:Wi-Fiルーター接続
・外部Wi-Fiルーターを用意
・XR18とX-TOUCHのETHERNET端子と外部Wi-Fiルーターを接続
・XR18はWi-Fi設定でルーターを選択し、接続することで専用コントロールソフト「X-AIR-EDIT」を開くことができます。
X-TOUCH本体モードを設定(方法1と2で共通です)
1. CH1のSELECTボタンを押しながら電源を入れて下記のように設定
Mode:Xtct1
Ifc:Network
Network:DHCP
DHCP:ON
2. 上記設定後、CH1のSELECTボタンを押して決定し、CH8のノブを押してSCANを実行したら完了です。少し待つと各chのディスプレイが変わります。 これでX-AIR-EDIT画面での操作とX-TOUCHでの操作が同期します。
↓
実際のX-AIR EDIT画面
いかがでしたでしょうか。
注意点としては、「Xtct1モードで接続できるのはX-TOUCHのみ」ということです。X-TOUCH EXTENDERなどを追加して接続することはできません。
LAN接続したり、USB接続したり、いろいろなパターンの接続、本体設定をあれこれ試してみましたが接続できませんでした。
そこで、いろいろネットで情報を調べたところ、純正アプリではなく、サードパーティ製アプリの「Mixing Station」ならそれができるという記述があったので、さっそく実験してみました。
XR18にX-TOUCH + X-TOUCH EXTENDERを「Mixing Station」で接続・使用する方法
XR18とPCの接続方法、Mixing Stationの概要については、こちらのブログを参考にしてください。
⇨ 夢のデジミキアプリ「Mixing Station」を知っていますか?
では、XR18とPCの接続が完了、Mixing Stationを開いたところから紹介していきます。
接続
1. X-TOUCH:TO COMPUTERと書かれたUSB端子とPCを接続
2. X-TOUCH EXTENDER:X-TOUCHのTO DEVICESと書かれたUSB端子とX-TOUCH EXTENDERのTO COMPUTERと書かれたUSB端子を接続 (X-TOUCH EXTENDERのTO COMPUTERと書かれたUSB端子をPCに接続も可)
本体設定
3. X-TOUCHとX-TOUCH EXTENDERのCH1のSELECTボタンを押しながら電源をON
4. 両方とも下記に設定して、SELECTボタンを押して決定
Mode:MC
Ifc:USB
この段階では各chのディスプレイは点灯するのみで何も表示はされません。
Mixing Stationの設定
1. 画面右上にある「歯車マーク」をクリック
2. 画面上部にあるタグから「MIDI」をクリック
3. 画面上部にある「New device」をクリック
4. 下記のように設定し、Applyをクリックし決定
・X-TOUCH
Name:X-TOUCH
Protocol:X-Touch(MCU)
SoF souurce:Follow app
Ch offset:0
Input:X-Touch-Unknown vendor-1
Output:X-Touch-Unknown vendor-1
5. 画面上部にある「New device」をクリックし、2台目のコントローラーを設定
・X-TOUCH EXTENDER
Name:X-TOUCH EXTENDER
Protocol:X-Touch Extender(MCU)
SoF souurce:Follow app
Ch offset:0
Input:X-Touch-Ext-Unknown vendo
Output:X-Touch-Ext-Unknown vendo
6. これで設定は完了です。
Applyをクリックした段階で、X-TOUCHとX-TOUCH EXTENDERのディスプレイがPCと同期して、色や表示が変わります。上手く変わらない場合は、一度、「Mixing Station」を閉じて、再度、接続をして開いてみてください。(私はこれで解消できました)
おまけ. 同じPCの別画面で「X-AIR EDIT」も開けば、2つのコントローラーで動かした内容を「X-AIR EDIT」の画面でも見ることができます。
(≒X-TOUCH+X-TOUCH EXTENDERでXR18をコントロール)
「注意点」
・今回ご紹介した手順は、あくまでXR18にX-TOUCHとX-TOUCH EXTENDERを「接続する方法」ということです。この設定だと、X-TOUCHのCH1フェーダーを上げると、X-TOUCH EXTENDERのCH1フェーダーも上がります。これは、今後、各ノブ、ボタン、フェーダーのアサインを設定することで変更することができますが、今回はここまでのご紹介とさせていただきます。
・「Mixing Station」は、サードパーティー製アプリのため、設定、操作方法についてはサポートしておりません。お問い合わせいただいてもご回答できかねます。何卒ご了承ください。
いかがでしたでしょうか?
X-TOUCHシリーズは、さまざまなモデルが販売されていますが、今回は一番メインどころで良くお問い合わせいただくX-TOUCHとX-TOUCH EXTENDERについてご紹介させていただきました。メーカー純正の接続方法とは別に、ネットで見つけた別の接続方法もあるという奥深い世界のご紹介でした。各パラメーターのアサイン方法についても勉強して、またご紹介させていただければと思います。