独特かつファットな低域のシンセベースは、ファンクやソウル、ダンスミュージックなどでは多く用いられてきました。
「Michael Jackson - Man In The Mirror」
「Bruno Mars - 24K Magic」
その特徴的なサウンドは、最近ではエレクトロ/ダンスミュージックから影響を受けた多くのバンドにおいて、サウンドの幅を広げるために積極的に取り入れられています。エレキベースだけでは表現できない音がつくれることや、パフォーマンスの見栄えから注目度が高くなっており、気になっている方も多いのではないでしょうか。先日、数量限定でKORGからminilogueのベーシスト向けモデル「minilogue bass」というものも発売されていました。
「サカナクション - 夜の踊り子」
「King Gnu - 白日」
「Official髭男dism - I LOVE...」
KORG ( コルグ ) / minilogue アナログシンセサイザー
「ベースシンセといえばこれ」という一台。さまざまな特集で紹介されるKORGのポリフォニックシンセです。期間限定とはなりましたが、ベーシストが厳選したベースシンセも用意され、見た目も相まって人気な一台です。
NOVATION / Bass Station II
ここ最近のベース向けシンセサイザーといえばこの機種でしょう!!1994年に発売された初代BASS STATIONをブラッシュアップして、2013年に発売されたロングセラー・シンセサイザーです。YouTubeにあがっているシンセベースの演奏動画でも登場頻度の多い機種かと思います。
2オシレータ+1サブオシレータ構成。ベースサウンドはもちろん、ROLAND / TB-303を彷彿とさせるようなアシッドサウンドからリードサウンドまで対応可能。フルサイズ鍵盤となっているので弾きやすいのも特徴です。私も実機を所有しており、パラメーターの配置もわかりやすく、弾いたり、音をいじったりしてあっという間に時間が過ぎてしまいます笑。
エレクトロニック・ミュージック好きにはうれしいAFXモードも搭載!!とにかく間違いないシンセサイザーです。
ぜひこちらのパフォーマンス動画もご覧ください。
KORG / MONOLOGUEシリーズ
こちらもおすすめのベース向けシンセサイザーです。大ヒットシンセサイザーminilogueを基にしながらも、ベース向けのパワフルなモノフォニック・シンセとして再設計された機種。
構成は2VCO、1VCF、1EG、1VCA、1LFO。リーズナブルな価格から想像できない太い音も。スリム鍵盤を搭載し、特徴的なのはMONOLOGUEの25鍵盤はバンドやダンスミュージックでの核となるキック・サウンドのピッチに合わせるため、またベースにおける4弦の開放弦がEのため、E~Eの音域が採用されています。
スリムでコンパクトかつ電池駆動可能!!エレキベースと一緒にスタジオやライブ会場への持ち運びの際も便利です。シーケンサーや他のシンセサイザーとの連携も優秀。初めてアナログシンセサイザーに挑戦する方にもおすすめです。
WALDORF / M 8 Voice M 16 Voice
WALDORF製のウェーブテーブルとアナログVCF/VCAを搭載したハイブリッドシンセサイザーです。 アナログシンセサウンドだけでなく、ウェーブテーブルシンセ特有の波打つような音や奇怪な音を出すことも。ベース音以外にも使用されるシンセサイザーですが、個人的にはウェーブテーブル音源のベースサウンドは、他とは一線を画す音が魅力的に感じます。
BEHRINGER / MODEL D・POLY D
シンセベースといえば誰もが思い浮かべるMOOG / MINIMOOGにインスパイアされたシンセサイザーです。BEHRINGER / MODEL DはオリジナルのMINIMOOGよりもコンパクトなデスクトップタイプになっており、演奏の際はMIDIキーボードなどを使用します。またこちらはユーロラック(Eurorack)規格に対応しており、モジュラーシンセにも組み込めます。ポリフォニック仕様でシーケンサーも搭載しており、さらに演奏の幅が広がっています!!本家さながらの太い音が印象的です。アナログシンセらしい太い音でシンセベースをお求めという方には間違いない機種です。
BEHRINGER / ODYSSEY
アメリカ合衆国ARP Instruments社が1972年に開発した伝説的アナログシンセサイザー「ARP Odyssey」のBEHRINGER版復刻モデルです。37鍵盤フルサイズキーボード、デュアルVCO、3ウェイマルチモードVCFという構成で、32ステップシーケンサーやKlark Teknikのエフェクトといった、BEHRINGERならではのオリジナルにはない機能が搭載されているのも特徴的。本家が出た当初も「ライブで演奏できるシンセサイザー」として人気を博したようです。リードサウンドからベースサウンドまで幅広い音色がつくれますが、MODEL Dよりもタイトでシャープなベース音を得意としている印象です!!
MOOG / MINITAUR
続いてはシンセサイザーといえばこのメーカーMOOGから。MINITAURはデスクトップサイズのアナログベースシンセサイザーです。プログレッシブ・ロックのバンドでは用いられることも多かった足鍵盤で弾くMOOG / Taurusの心臓部分を取り出してPCとの連携など現代の使用に合わせてコンパクトにまとめられたシンセサイザーです。
【Taurus III Bass Pedals 生産完了品】

2VCOにラダーフィルター搭載。MOOGならではの太い音が魅力的です!!下記MIDI足鍵盤と組み合わせればTaurusの再現もできちゃいます。

BEHRINGER / TORO
TAURUSのボタン設定機能や特徴的なノブを模した本体はベースシンセのために使用された機材といえます。
MOOGと違い、フィルターやボリュームなど、それぞれスライダーノブで選択もでき、直感的な操作にたけています。
MOOG / Subsequent25
・Subsequent37
続いてもMOOGから。Sub PhattyやSub 37といった人気機種をもとに、音や機能面でさらに進化を遂げたポリフォニック・アナログ・シンセサイザーがSubsequent25、Subsequent37です。プロのアーティストはこちらの機種をつかっている方が多い印象で、YouTubeの演奏動画でもよく目にします。MOOGらしいファットなサウンド、PCとの連携 / アルペジエイター / シーケンサーといった機能面、質感、すべてが最高級のシンセサイザーです。
SEQUENTIAL(Dave Smith
Instruments)/ Pro 3
最後はSEQUENTIALからこちらの機種です。SEQUENTIALは伝説的な楽器デザイナーであり、グラミー賞を受賞した Dave Smith氏によって設立されたシンセサイザーメーカーです。中でも伝説的なモノフォニック・シンセにつけられる「PRO」の名を冠した最新モデル。2基のアナログ・オシレーター、1基のデジタルのウェーブテーブル・オシレーターといった構成になっており、アナログらしい温かく存在感のあるサウンドから、デジタルならではのエッジのあるサウンドまで生成可能。鍵盤部はFATAR製フルサイズ37鍵盤。とにかくハイスペックで高品質なシンセサイザーとなっています。
まとめ
いかがだったでしょうか。エレキベースプレイヤーやエレクトロ / ダンスミュージックを制作しているトラックメイカーの方へ参考にしていただければ幸いです。自分もDJを超えたパフォーマンスができるようこれらのシンセをたくさんいじってみようと思います!!