
学生のお前らぁああ!!!!
金が無ぇかぁあああああ!!!!!
「「「「うおおおおおお!!!」」」」
と、悲しいコール&レスポンスから始めさせていただきました。高校生ギタリストのSと申します。
我々ギタリストはエレキギターを長らく続けていると、ある時にふと、こう思ってしまうのです。
「エフェクターボードを組みたい」と。
しかし!!!
我々学生は高く強固な壁により、エフェクターを手に入れることができないのです。そう、お金です。
バイトができる学校ならまだしも、最近は校則でバイトが禁止されているところも多く、我々がお金を得る手段としてはお小遣いかお年玉くらいしか無いと言えるでしょう。
しかし、エフェクターは1台当たり1万〜2万程、場合によってはそれ以上かかります。月5,000円のお小遣いを全てエフェクターに回したとしても、エフェクターボードを組むなんて到底できず、夢のまた夢でしょう。
しかし、エフェクター製作会社の方々は我々を見放しませんでした。そう、マルチエフェクターの登場です。
この便利な機械は、なんとひとつの筐体に数十ものエフェクトを備えており、それらを自由に組み合わせることができるという優れものです。
こんなもの、買わない理由が無いじゃないですか。
このマルチエフェクターというものは我々にとっての希望であり、そして未来であると言っても過言では無いでしょう。
そして、私はこう思いました。
この神々しささえ感じるマルチエフェクターで、実機のエフェクターの音を再現できたら完璧ではないか…と。
さっそく私は人生で初めて買ったエフェクターであるマルチエフェクター、ZOOMのG3nを取り出し、音作りを始めたのでした。
今回はG3nで作るコンパクトエフェクター・サウンド第1回ということで、オーバードライブ系の歪みに目をつけました。正統派なODやSDシリーズは作ろうと思えば誰でも作れそうな音なので、今回は少し趣向を変えて某アニメで人気急上昇中の「BD-2」、ブースターとして頂点に君臨する「TS808」、そして少し前にクローンエフェクターとして登場した「Centavo」の3筐体に搾って音作りをすることにしました。
まずは、BD-2の音作りを見ていきましょう。

使うエフェクトは2つで、歪みは「RedCrunch」というドライブで作り、ToneとPRSNCは70前後に設定しておきます。また、「Gt GEQ7」というEQで中音域を上げておきます。
こうすることで、BD-2のジャキジャキ感とオシャレ感を出すことができました。
このままGainを回していけば、歪みの量を好きにカスタマイズすることができます。
BD-2はド定番となったエフェクターなので、まずはこのエフェクターから再現してみてはいかがでしょうか。
BD-2で満足のいく形になった私は、次にTS808に手を出しました。するとなんと…

TS808をモデリングしたエフェクトが!!!!
「TS9じゃなくてTS808のモデリングか…ふーん…やるじゃん」
と目から流れ落ちる鱗をかき集めながら思い、最終的なEQは下の通りになりました。

独特のフィルター感を出すために低音域を強めで、中音域はごりっと削っちゃいました。
自分の中では1番しっくり来たのがこれでしたが、好みに応じてカスタマイズすると面白いかと思います。
先程のBD-2のブースターとして使っても、音をMIXして使ってもよしの万能エフェクターですね。
最後に、部活で先輩が使ってたなぁという理由で入れたCentavoを再現してみましょう。


このGoldDriveの説明は、「ブディックペダルを代表する金色のオーバードライブをモデリングしたエフェクトです。」とのことです。
ブディックペダルとは小規模な工房で作られるエフェクターのことで、実はCentavoもブディックペダルなんです。
(あれ、これもまたTSみたいに既に音作りされちゃってる…?)
なんて思いつつ、EQではCentavoの低音の響きと高音の飛び方を意識したセッティングにしました。
金ピカでかっこいいあのエフェクターを、マルチでコピーしちゃいましょう!!!
これらの設定は知識も経験も技術もまだまだなガキがしたものですので、プロや詳しい方からするととんでもない設定になってたりするかもしれません。が、そこはご愛嬌ということでよろしくお願いします(震え声)
最後に皆さんに伝えたいことは、
自分の大好きな音をとことん追求するために、これぞというエフェクターを買うのも手です。しかし、お金のない学生である我々は高いエフェクターを沢山買うよりも、ひとつマルチを買って音作りを追求するのも自分のためにもなるよ!
ということです。
それでは、良いギターライフを!!
コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
投稿についての詳細はこちら