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はんだ付け初心者にもわかりやすくシールドケーブルの作り方を解説 〈平型プラグ編〉

2022-06-09

テーマ:実録 ! サービスマン日記, ギター, Tips&お役立ち

シールド作成ブログをまだまだ引っ張ります。
ここまで3回にわたり初心者向けにシールドケーブルの作り方を解説してきました。過去の記事を読んでいない方はこちらをご覧ください。

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これまでに定番のプラグの作り方は紹介しましたが、今回はパッチケーブルなどで使われる平型プラグのはんだ付けを解説します。このプラグはエフェクターボードのスペース確保にも役立つので便利です。

SWITCHCRAFT ( スイッチクラフト ) / 228

フラットタイプとか平型とかパンケーキとか言われるこの形ですが、スイッチクラフト製228の中の端子は下画像のようになっています。

見てわかるように配線をはんだ付けする端子がありません。

〇で囲った部分に直接はんだ付けするのですが、はんだが乗りにくく初心者はかならずと言っていいほど苦戦します。グランド側(シールド線を配線する方)は筐体に直接はんだ付けしますが、紙やすりで削ってはんだを乗せやすくするなどの工夫が必要です。

このタイプのプラグはわりと他のメーカーでも同じような形状になっており、温めすぎて内部の樹脂が溶けて先端のチップ部分がグラグラになりプラグをダメにしてしまった、というパターンがよくあります。

というわけで、はんだ付け初心者向けの今回はスイッチクラフトではなくこちらのプラグを使用します。

CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / P10R モノラルフォンプラグ L型

このプラグは何が良いかというと。

画像のように配線をはんだ付けする端子があるのです。

ちなみにこの画像のプラグは僕が個人的に持っていたものです。サウンドハウスに入社する以前からこのプラグは作業性がよいので気に入ってよく使っていました。

こんな感じで予備ハンダ

ケーブルはこんな形にカット

はんだ付けします。端子に穴が開いていますが、ムリして穴を通すこともないのでそのまま付けた方がよいです。

絶縁用に付属の収縮チューブを被せます。このタイプのプラグは芯線(TIP)が周りに触れてシールド線(Sleeve)側と導通してしまい音が出なくなることが多いです。蓋をした時にTip側が当たらないように気をつけてください。

今回もモガミの2524で作成しましたが、ケーブルの太さ的にはギリギリです。(ちょっと空いている)
ケーブルを選ぶうえで、ケーブル径なども色々あるのでこのプラグでパッチケーブルを作る際は2319を使用するのも良いと思います。

MOGAMI ( モガミ ) / 2319

と、ここで終わろうかと思いましたが「いや、俺はスイッチクラフトプラグが使いたいぜ!!」という方のために家を探していたら228があったので一応こちらも簡単に紹介します。

画像の黄色で囲った部分を紙やすりなどで軽く削ってください。

ケーブルを剥いて予備ハンダをして画像の長さくらいでカットします。

チップ(芯線)側をラジオペンチなどで曲げて穴に入るようにします。

ここでプラグに予備はんだ。この時のシールド線(Sleeve)側がはんだが乗りづらいです。温度調整できるはんだごてでないと難しいかもしれません。
温度調整できるはんだごてをもっている人は、温度を上げてなるべく一瞬かつ一点集中でプラグをあたため、手早くはんだを乗せるのがポイントです、長く時間かけるとプラグ内部が溶けてダメになります。

新しいはんだを当てつつ予備ハンダを溶かすようはんだごてをあてます。

新しいはんだをあてながら溶かすと古いはんだは溶けやすくなります。

これで完成です、スイッチクラフトの#228は絶縁するものは付属しません。ちゃんと作れていればショートして音が出なくなることはありませんが、気になる方は蓋側に絶縁できるテープを貼るなどしてもいいかもしれません。

なお平型プラグのパッチケーブルは、上にジャックが付いているエフェクターには向かないです。

このタイプのエフェクターにプラグを刺すと。。。

ギリギリ入りましたが、アダプタープラグを刺すのは無理ですね。
プラグ同士が干渉してしまうような状態で使用するとエフェクターの内部のジャックや基板が壊れる場合があるので注意してください。

僕個人はよくClassic proのP10RとGeorge l’sの155でパッチケーブルを作っていました、やはりソルダーレスのプラグを使うよりははんだ付けをしたケーブルの方が耐久性は圧倒的に高いです。

ギター~エフェクターボード~アンプに使用しているケーブルと揃えないと気になって夜も眠れなくなっちゃう方もいるかもしれませんが、僕個人はそこまで気にしてないです。
その辺のこだわりはみんなそれぞれ自由で良いと思います。

そのうちソルダーレスプラグ比べとかもやってみようかな。。。

というわけで今回はここまで~。まだ次回ケーブル作成ブログを引っ張るかは未定です。

技術サポート 前島 学

ギターリストとして活動している内にエフェクターなどの自作から始まり機材方面に興味を広げていった。楽器店勤務、ギターアンプ修理店で修業を積み、レコーディングスタジオで機材メンテナンスなどを経てサウンドハウスに入社。ギター演奏にも定評がありサウンドハウスの商品紹介動画でも多数デモ演奏を行っています。

CLASSIC PRO / P10R モノラルフォンプラグ L型

CLASSIC PRO

P10R モノラルフォンプラグ L型

¥150(税込)

モノラルフォンプラグ、L型

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MOGAMI

2319

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ギターケーブル、切売り1m単位、黒、シールド

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SWITCHCRAFT

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モノラルフォンプラグ、フラットタイプ

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