今回はLine 6のデジタルアンプ、Catalyst(カタリスト)をご紹介します!
2022年に発売され、既に多くのギタリストに愛されている本製品。ですが、じつはまだよく知らないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。こんなに素晴らしいアンプを知らないのはもったいない!ということで、さっそくCatalystの魅力をお伝えしていきます!
1. Catalystってどんなアンプ?
まず、Line 6をご存じでない方のために簡単に説明します。
Line 6はデジタルモデリングを中心とした製品でプロから高い評価を得ている大人気ブランドです。
その中でもマルチエフェクターのHelix(HX)シリーズは、モデリングとは思えないジューシーなサウンド、できないことはないのではと思わせるほどの機能性が特徴的です。ギターアンプを使わずに直接ミキサーへ音を送る文化を作った立役者とも言えるのではないでしょうか。
そんなHXサウンドをもとに作られたのがCatalystです。和訳すると「触媒」。名前の通り、従来の操作性はそのままに音作りの可能性を圧倒的に広げてくれるアンプになっています。
2. 何ができる?どんな人におすすめ?
Catalystは6種類のオリジナル・アンプを搭載しており、リバーブやディレイといった空間系エフェクトも約18種類内蔵しています。
ずばり、このアンプをおすすめしたいのは軽音サークルや自宅練習のシーンです。
部活動やサークル活動ではさまざまな人が同じアンプを使うことが多いと思います。搭載しているアンプはクリーンからハイゲインまでカバーしていますので、どんなジャンルの方にもマッチします。
また、自宅にいくつものアンプを置くのは金銭的にもスペース的にも大変ですよね。Catalystがあれば、アンプ一台で幅広いサウンドを作ることができます。
3. 実際に使ってみた!
Catalystのコンセプトをお伝えしたところで、実際のアンプを確認していきましょう。
こちらが現物のCatalyst 100です。シックで洗練された見た目は、どんなスタジオや部屋にも置けそうな感じですね。

オープンキャビネットの中にはオリジナルのスピーカーが見えます。

アンプの形やツマミの配置は普通のコンボアンプと同じですが、左端にあるインプットジャックの横に、360°回転するノブがついています。
アンプモデルを6種類から選択できるようになっており、クリーンからハイゲインまでさまざまな種類のアンプサウンドを使うことができます。


余談ですが、背面の隙間から真空管アンプのような明かりが見えるのが、個人的にテンションが上がるワンポイントです。

本体のツマミだけでも音を作り込めますが、スマホやタブレット・PCなどと接続し、専用のエディットアプリ「Catalyst Edit」を使用することでさらにオリジナルサウンドを追求することができます。
接続はUSB Type-Bのケーブルを使用し、実際にタブレットを繋いでみると下記のような画面になります。

「Catalyst Edit」ではアンプ本体で設定可能なパラメーター以外に、エフェクターの詳細設定やスピーカー以外での出力時に適用されるキャビネットのサイズ、マイクの種類の選択など、さまざまな項目をより細かくエディットできます。アプリと本体の接続方法はケーブルで繋ぐだけ。非常に簡単なので、この機能を使わない手はありません!
実機に接続したCatalyst Editの画面がこちら。アンプ搭載の各ツマミをそのままタッチ操作で変更することができ、更にエフェクターのアイコンも出るので、説明書を見ながら操作するよりもイメージしやすく、直感的に操作することができます。


シミュレーションされるキャビネットのサイズやマイクの選択も、シンプルな表記になっているので素早く切り替えられます。実際にキャビネット・マイクを変更してDAWで音を聞いてみましたが、かなり音のキャラクターが変わり、非常に面白い機能だと思いました。
本体スピーカーからの出音には反映されないので、オーディオインターフェイスやミキサーに繋いでチェックしてみてください。

4. 弾いてみた感想
ここまでさまざまな機能をご紹介してきましたが、弾いてみた感想としてはバンドに使える、おいしい音だということです。
デジタルアンプに対して「音が冷たい、歪みが潰れてスッキリしない」といった印象をお持ちの方も多いかと思いますが、Catalystは弾いていて心地よさを覚えるようなジューシーなサウンドを得られました。確かにオーディオライクな音のソリッドさを感じる瞬間もありますが、その点が聴きやすさ・ヌケの良さに貢献しているという一面もあるのではないかと思います。
バンドアンサンブルの中やオケと合わせた際に埋もれることなく、かといって大げさでもないナチュラルなキャラクターが、このアンプの特徴だと感じました。
また、出力W数を下げた時でも音量やゲインに左右されず厚みのある音を出せるのが、真空管アンプにはないデジタルアンプならではの強みではないでしょうか。あまり大音量を出せないスタジオや自宅での練習で活躍してくれるアンプです。
5. 今回のまとめ
今回はLine 6の「Catalyst」をご紹介しました。
ギタリストなら1台は必要なアンプ。お手軽に上質なサウンドで演奏でき、細部まで音作りすることもできる本製品は、初めて大型アンプを購入される方や汎用性の高さを求める方にもってこいの製品だと思います!
ぜひこの機会にLine 6の沼にハマってみてはいかがでしょうか。