
社内でも人気を集めているKORGが発売したポータブル・レコードプレーヤーhandytraxx play。今回は、誰かとレコード鑑賞をするときに、話のネタになるレコードを5枚程聴いてみましょう。
さまざまな機能があるこのプレーヤーですが、機能を使って遊べるレコードは次回のPART3でご紹介しますので、今回はオーソドックスに再生してみましょう。前回のブログ でご案内したとおり使用方法はすごく簡単なので初めて楽しむ方にもおすすめできるプレーヤーと言えるでしょう。
KORG ( コルグ ) / handytraxx play
今回は7インチシングルを再生しますが、シングル盤はLPレコードよりも大きい穴が開いているものが多いので、穴の大きな盤は本体に付属しているセンターアダプターを乗っけてから再生しましょう。

さてさて、それではレコードを再生しながら、小ネタを少々……
1. The Royal Teens/Short Shorts


今やここ日本では「タモリ倶楽部のテーマ」と言った方が、通じやすいでしょうか。年齢問わずこの曲が番組のオリジナルナンバーであるかのように多くの方に解釈されている感がございますが、じつはこの曲、1957年にリリースされた名ロッキン・サックス・インストとして人気のオールディーズクラシックでございます。いろいろな編集盤LPでも聴けるかと思いますが、このプレーヤーでは7インチシングルで聴くと、視覚的にオールディーズ感が増す感じがします!タモリ俱楽部のオープニングのマネしながら楽しむべし!?
2. The Mojos/Everything's Al'right


後にデビッド・ボウイのアルバム『ピンナップス』でカバーされた事でも知られていますが、ビートルズの世界的な成功によって沸き起こった、1960年代ブリティッシュ・イノベーションの時期にリリースされたシングルオンリーの一曲。タイトルも綴りもひねくれたビートルズともローリング・ストーンズとも一味違うアウトサイダーなロックナンバーですが、「ブルー・ライト・ヨコハマ」風のムーディなイントロで始まるかと思いきや痛快なR&Rに展開。破天荒なドラムは後にホワイトスネイクでも活躍する名ドラマー、エインズレー・ダンバー。先述のボウイのアルバムでもエインズレーが叩いているのでこの曲を取り入れたという話も。じつにボウイらしい感動的な話じゃないですか!
ちなみに日本のグループ・サウンズのバンド、アウト・キャストもこの曲をカバーしていました。
3. The Equals/Police On My Back


「ベイビー・カム・バック」のヒットでも知られるザ・イコールズの1967年のシングル。ザ・クラッシュがアルバム『サンディニスタ』で取り上げてライブでもよく演奏されていて、近年ビリー・ジョー・アームストロングも2020年にカバーしています。世代を超えてパンクな音楽仲間が集まった時などは、ルーツ・オブ・パンクの古典として、話が盛り上がる一枚と言えるでしょう。
4. Paul McCartney/Home Tonight


眺めながら楽しく聴けるピクチャーレコード。しかも、それでしか聴けないレコードともなればより特別感を楽しめるものではあります。こちらは2019年11月29日のレコード・ストア・デイに限定リリースされたシングル。アルバム「エジプト・ステーション」時の未発表曲という事ですが、ピクチャーレコードのデザインらしく、サイケポップな時期のビートルズを思わせる、限定リリースにするには勿体ない程素晴らしいナンバー。ジョージ・ハリスン作「サボイ・トラッフル」風なブラスも聴けるエンディングが泣けます!限定とは言え、結構多くの枚数が販売されたようで、しばしば中古レコード店でも見かけます。気になる方はぜひ!

5. ROLLING STONES/ハロー!ミック・ジャガーです

さて、こうやって聴いているうちにこのプレーヤーでソノシートレコードはかけられるかという疑問がわいてきました。
ソノシートとは極めて薄く、容易に曲げることができる程柔らかいレコードです。ゆえに昔はよくアイドル雑誌の付録や、楽譜、教材などに付録として利用されている事が多かった記憶があります。
通常のレコードと異なり、本当にペラペラなので、33回転で再生するのがほとんどのようですが、保存状態によってはちゃんとかかるか微妙な感じがしますねぇ。試しに再生してみましょう。今回再生するのは、ザ・ローリング・ストーンズ が1968年に発表したアルバム『ベガーズ・バンケット』に当時日本のみ付録としてミック・ジャガーへの国際電話によるインタヴューを収録したソノシートです。再生してみたところ運よく最後までかかりました!ソノシートというだけで話のネタになりますが、今回はじめて聴いてみて、当時の国際電話の音声はこういうものだったのか!とか、ミック・ジャガーのハイテンショントークなど、聴いていていろいろ話はつきない1枚です。LPのジャケットの中に対訳も記載された解説書も入っていたので、英語が苦手な私も楽しめました!

さて次回は、このプレーヤーに搭載された機能を使ってどんな事ができるか、楽しんでみましょう!!