
現在お使いの方も、これから導入を検討されている方も、本ブログではUPS(無停電電源装置)の基本的な使い方を実際の画面と合わせてご紹介します。特にこれからの季節、台風や雷雨などで急な停電が予期せず起こる可能性もあります。備えあれば憂いなし、大事なデータをバックアップするためにも、ご検討の一助となれば幸いです。
UPSの選び方や、基本機能の解説については、下記も参照ください。
■ 停電からパソコン、データを守る ! UPS(無停電電源装置)とは
今回ご紹介する機種は、CLASSIC PRO「UPS1000RT」です。
弊社のUPSで唯一インバーター機能を搭載しており、瞬断(瞬間停電)にも強い機種です。
今回は「本体でできる基本的な設定」について、ご紹介いたします。
本体の設定画面では「ECO、BPS、OPU、BAT」の4つの設定画面で設定ができます。
※EPという画面も存在しますが、EPは本製品では機能していないため割愛します。
1. ECOの画面

ECOの画面では、ECOモードを設定することが可能です。
ECOモードは、①使用負荷が3%以下、かつ、②入力電源の電圧が安定している場合(詳しく言うとUPS本体のインバーター機能を使用しない場合に限ります。電圧が不安定な場合、インバーター機能が作動してしまいECOモードへ移行しません)、自動的にECOモードへ切り替わってアイドル中の消費電力を削減します。
ECOモードをONにしていても、ECOモードに切り替わらない場合もありますが、それは①または②の条件を満たしていない場合です。その場合、LINEモードで動作します。
ECOモードへ切り替わると、以下のような表示に移行します。

切り替わった画面
※ECOマークが表示され、上部「緑・オレンジ(右)」のLEDが点灯します。
2. BPSの画面

BPSとは、BYPASSモードのことを指します。
BYPASSモードのON/OFFを設定できます。
ONにした場合、LINEモードをOFFにした際にBYPASSモードでインバーターを通さずに入力電源をそのままバイパスして出力コンセントへ電源供給します。

BYPASSモードへ移行した画面
※BYPASSが表示され、上部「オレンジ(右)」LEDが点灯
OFFの場合、STANDBYモードへ切り替わり出力コンセントからは電源供給されません。

STANDBYモードへ移行した画面
※STDBYが表示されるのみです。
3. OPUの画面

OPUとはOUTPUTのことを指します。
ここでは、LINEモード及びBATTERYモードの出力コンセントの出力電圧を設定できます。
AC100V / 110V / 115V / 120V / 127V、5つのAC出力電圧設定が可能です。
ただし、接続機器は国内100V機器がほとんどですので、設定変更される際は接続機器の入力電圧を十分確認したうえで変更してください。
万が一、誤った設定で使用すると接続機器が故障する恐れがあります。

AC110Vに設定した場合の出力コンセント電圧を計測した画面
4. BATの画面

BATとは、BATTERYのことを指します。
BATTERY設定では、BATTERYモードへ移行した際にBATTERYの電圧がどの程度まで低下した場合にシャットダウンを機能させるかを選択できます。
dEF(DEFAULTの略)または、9.8V-10.5Vまで、変更が可能です。※UPS1000RTの場合
ただし、推奨はdEF設定「10.0V」です。
ここまで本体でできる設定についてご紹介しました。
その他、ご質問いただくことのある内容について、いくつかまとめてみました。
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完全に電源を切ることができない
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UPSの移動時など任意のタイミングで電源を完全に落とすには、一度BYPASSモードかSTANDBYモードへ移行させる必要があります。
「←」+「◀」を同時に1秒以上押し、LINEモードOFF→ BYPASS/STANDBYモードへ移行させます。
そのうえで、電源ケーブルをコンセントから抜いてください。
暫くすると電源が完全に落ちます。 -
BATTERYモードでシャットダウン後、自動的にLINEモードで立ち上げたい
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シャットダウン後に停電から復旧した場合、自動的にLINEモードで立ち上げるには、管理ソフト「UPSmart」をご利用いただくことで、設定が可能です。
付属のCD-ROMまたは、商品ページのソフトウェアダウンロードから入手可能です。
設定の仕方は、UPSを接続した状態でHOME画面の上部“Settings”を選択
Settings内、“Public Parameters”、“Automatically Start”のダイアログボックスにチェックを入れる。
以上、基本的な部分を抜粋してご紹介しました。
お役に立てますと幸いです。