エフェクターのノイズ……何とかならんかね?
なんで出るのかわからん原因はコレだ。
みんな大好きエフェクター。
必ず最低1個は持っているだろう。
中にはタタミ1畳は有りそうな大きさのエフェクターボードに所狭しと並べている人もいる。
1個ぐらいなら電池で時々使うにしても、台数が増えるに従い電池への投資が負担になり最終的にはパワーサプライのお世話になるだろう。
読者の皆さんに驚愕の事実を一つ。
35年前ぐらいまではアダプターやパワーサプライを使用してノイズが出るエフェクターはBOSSだけだった!!!!
は?何言ってんの?
と思わないでほしいのだが、じつはこれには訳があり最初期のBOSSのコンパクトエフェクター(OD-1やCS-1など)はACA-100という専用のアダプターが必要で、その後のコンパクトエフェクターにはPSA-100が使用されるようになった。
どちらも9VでDCジャックの形状も同じ……であれば使えるだろうとOD-1にPSA-100を接続して「なんかインジケーターが暗いな……音も元気ない」と思ったのは私だけではあるまい。
これには理由があって……Googleで検索すれば理由はたくさん出てくるので皆さんそれぞれ知りたい人は調べてください。
35年前はいろんなブランドからACアダプターが出ていて、ほぼ基準が9V200mAだった。
BOSSのPSA-100も、MaxonやIbanezも同じ、Guyatone も然り。
なぜか。
それはコンパクトエフェクター1台で100mAの電流を必要とするものがほとんど無かったことと、トランスの大きさの限界がこの出力だったから。
アダプターの中身は裸のトランスに1cm四方の小さな基板に1N4007が4つ、2200uFの電解コンデンサーと7809という3端子レギュレーターが小さなケースの中にギュギュっと詰めてあった。
しかしそれから数年もたたないうちにアダプターの出力の基準が大幅に更新されることになる。
出力だけではない、アダプターの大きさや価格も変わった。
そう!スイッチングアダプターが登場したのだ。
従来のアダプターより、より小さく、より大電流で、より安くと良いことずくめ!!
そうですね、家電に使用するなら間違いなくスイッチングアダプターを選ぶ。
しかーし、世の中良いことばかりとは限らない。
……出るのだ。アレが……。お札を貼ろうが、拝み倒そうが消えてはくれないアレ。
そう、ノイズ、いわゆるスイッチングノイズだ。
便利を優先で、大元にスイッチングアダプターを使用しているサプライはよほどうまく設計しないとほぼ8割方ノイズが出る。
またエフェクターによりノイズが出たり出なかったりと相性も問題になる。
しかしコレはトランスを使用した昔のアダプターではありえない話。
現在連載がストップしている 私の制作記事にDCサーボパワーサプライというのがある が、これはやはりトランスを使用する。
プロ常備機材として有名だったNoah’s ArkのAC/DC-1という大型パワーサプライも中にトランスが入っていた。
現在の著名なブランドのパワーサプライはほとんどがスイッチングアダプターの出力を分配しているだけ。
特別にノイズをとるための作業はしていない。
レギュレーテッドはノイズをとるための作業ではないので注意!
皮肉なことに現在の小型、大容量、低価格のパワーサプライについてきたのは頑固な汚れのごときスイッチングノイズ。
昔のアダプターやサプライにはノイズが無いが出力に制限があり大きい。
あなたならどっちを選ぶだろう。
次回のブログは実際にDCサーボパワーサプライ回路でスイッチングノイズが取れるか検証したいと思う。
こうご期待。