ウェア、着るものといえば、いつの間にかユニクロが日本のトップブランドになった。今や世界屈指のブランドになったほど、成長の勢いは止まることを知らない。日本でもデパートや単独の大型店舗だけでなく、JR駅中や空港にまで出店し、ネット通販でも圧倒的な存在感を示している。ユニクロ柳井社長の経営手腕は、さすがとしか言いようがない。
そんなにも有名なユニクロだが、なぜか自分はつい最近まで手をつけることがなかった。なぜか。まず、創業当初は「安かろう、悪かろう」というイメージを払拭できず、単なるTシャツメーカーのように思っていた。その後、柳井社長の知名度はあがり、メディアの露出が多くなったが、ワンマン経営者と噂され、限りなくブラックに近い企業イメージだったことから気にもかけなかった。柳井社長は渋谷の南平台に住んでいたようだ。そしてある日、車に乗っている柳井社長を見かけた。そのイメージは、たしかにセレブのような大企業のボスであった。あのオーラは芸能界でいうならば、たけしか、タモリのようなものだ。存在感があった。
ブラックであるかどうかは別として、成長企業の経営者はみんな、誰しも大変な思いをして会社を切り盛りしていることは理解できる。よって柳井社長もそうであったことは火を見るよりも明らかだ。企業経営に成功するためには自分に厳しく、かつ、社員にも厳しくしなければならないのだ。その術を柳井社長は知っていたからこそ、周囲から何を言われても邁進し続け、ユニクロを世界のトップ企業にもちあげていくことができた。結果がすべてを物語る。
それまでユニクロには目を向けることもなかった自分だが、ある日、ふと、羽田空港のユニクロ店に吸い込まれ、Tシャツを3枚買うことになった。これはなんという誘惑だろうか。自分がユニクロを買う??アメリカでTシャツを買えば7-8ドル。中国で作れば1枚1.35ドル、150円だ。ちっとも安いことないぞ、なんて思いが脳裏をかすめる。それでも勇気を出してなんと、3枚も購入したのだ。そしてその結末に驚いた。
購入したユニクロのフィット感、肌触りは自分の期待値を大きく超え、極めて優れた品質であることがわかった。そしてベストフィットすることからいつの間にか、これまで着ていたTシャツを全く着なくなってしまったのだ。10年以上も愛用してきたTシャツも多く、捨てるには忍びない、むしろ好んで着ていたのだが、さすがにユニクロのフィット感には完敗。そしていつしか自分もユニクロ大好き人間となる。Tシャツを買うならユニクロ、それ以外に選択肢はない、とまで言い切る信望者になってしまった。
安かろう、悪かろう、という時代は終焉を遂げた。これからは、安かろう、良かろう、という新時代の始まりだ。だからこそ、サウンドハウスもうかうかとしていられない。自らも「安かろう、良かろう」の商品開発にもっと取り組まないと、いつか取り残されることになる。。。。
