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管楽器にエフェクターを使ってみた①|初心者でもできるエフェクター活用術 - 導入編
管楽器演奏にエフェクターを導入することを目的として、マルチエフェクターを使う!というところまで決めました。
では具体的にどのメーカー、どの機種を導入するか決めて行きたいと思います。
そもそもどうやって繋げばいいの?
機材を決定する前に、エフェクターを導入するにあたって、何が必要か整理してみます。
- マイク
- マルチエフェクター
- ケーブル
- 音を出すもの(ミキサー+スピーカー)
こんな感じでしょうか。

まずはマイクを決めます。
マイクを決める
管楽器に使用されるマイクは以下のようなタイプがあります。
- マイクの形状
- ハンドマイク
- クリップマイク
- ヘッドセットマイク
- マイクの種類
- ダイナミックマイク
- コンデンサーマイク
ハンドマイク
スタンドに立てて使うタイプで、マイクの位置が固定されているため、演奏中に大きく動くことはできません。
特にフルートの場合、うまく収音できる位置にいないと音を拾えません。
今回は、マイクで拾った音をエフェクターにつなぐ予定なので、正確な収音が特に重要です。
挑戦するソロは音域が高く、音数も多いため、譜面を見ながら演奏するとなると、ハンドマイクではやや難しそうです。
参考:ジャズフルートの巨匠「Herbie Mann(ハービー・マン)」のライブ映像 Herbie Mann - Memphis Underground - 8/19/1989 - Newport Jazz Festival (Official)
クリップマイク
サックスやトランペットのベルに取り付けるイメージが強いタイプです。マイクの位置が演奏中に変わらないので、動いても収音に影響が出にくいのが特徴です。
フルートの場合は、頭部管に装着します。フルートの場合、マイクの重さが演奏にどのような影響を与えるかがやや気になりました。また、キィの押下音を収音してしまう場合もあるようです。
参考:NEUMANNの商品動画 The Neumann MC 5 on Flute
ヘッドセットマイク
楽器ではなく奏者自身に装着するタイプです。楽器に取り付けないため、演奏スタイルを変えることなく、普段通りに吹けそうです。
私は、参考にしたフルーティスト・中川昌三さんの動画でヘッドセットマイクが使われているのを見て、今回はこのタイプを選ぶことにしました。
参考:JTSの商品動画 CX-500FHW フルート用ヘッドセットマイク / JTS ( ジェーティーエス )
★ 意外と見落としがちなマイクの位置
ヘッドセットマイクで意外と見落としがち(実際に私も装着してみて気付きました)なのが、マイクが右から生えて(?)いるか、左から生えているかです。
フルートは横笛なので、奏者の右側に楽器本体が来ます。


なので、マイクは(装着した際に自分から見て)左から生えているタイプのものが良さそうです。
ダイナミックマイク
ライブなどで使用されることが多く、主にボーカル、ドラム、ギターアンプなどに使われます。
音質は後述するコンデンサーマイクに比べると劣りますが、丈夫で電源が不要なため、扱いやすいのが特長です。
代表的な製品:
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CM5 ダイナミックマイク
コンデンサーマイク
レコーディングで使用されることが多く、高音質かつ繊細で感度が高いのが特長です。
ただし、扱いがやや難しく、湿度管理が必要です。また、ファンタム電源が必要で、接続にはXLR端子のみ対応しています。
代表的な製品:
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT2020
これに決めた!
今回はライブで使用することを目的としており、エフェクターを通すため高音質である必要もないかなと思いました。本番の環境もDI直差しで考えているので、より接続がシンプルそうなダイナミックマイクを使用することにしました。
上記をふまえて、「ヘッドセットタイプ(マイク左)」の「ダイナミックマイク」ということで、以下のマイクを選びました。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / HYP-190H
マルチエフェクターを決める
サウンドハウスでマルチエフェクターのページを見ると、なんと、217件もありました・・・!
売れ筋のマルチエフェクターからいくつかピックアップして、考えていきます。
ZOOM ( ズーム ) / MS-50G+ マルチストンプ マルチエフェクター
マルチエフェクターでありながら、コンパクトタイプのようなサイズ感。前モデルである「ZOOM / MS-50G」がウィンドシンセの特集号におすすめのマルチエフェクターとして掲載されていました。
価格もコンパクトなのが嬉しいですね。
ZOOM ( ズーム ) / A1X FOUR マルチエフェクター
アコースティックギターをはじめ、サックス、トランペット、バイオリン、ハーモニカ、ウッドベースなどのアコースティック楽器全般に幅広く対応したタイプ。ダイナミックマイク・コンデンサーマイクに両対応のマイクアダプターが付属しているのが嬉しすぎます。
Line 6 ( ライン6 ) / HX Stomp マルチエフェクター
我が社のエフェクター賢者におすすめを聞いたところ「断然HX Stomp」と言われました。とにかく「音がいい」との事です。商品説明を見ると「上位モデル「Helix」と同じHXモデリング技術を搭載」とあります。正直、このモデルも高価だと感じたのですが、これが音が良いと言われる理由でしょうか。また、プロのレコーディングにも十分な高音質、コンパクトながら幅広い用途(ライブ/スタジオ/自宅録音)に対応。なんだか使い勝手が良さそうです。
マルチエフェクターは「Line 6 ( ライン6 ) HX Stomp」を使ってみることにしました!
その他に用意するもの
変換プラグ
ヘッドセットマイクの端子がXLR3ピンなので、変換プラグが必要です。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / AXP222
アンプ
本番環境とは異なりますが、練習の際には、以下の2つで試してみます。
PLAYTECH ( プレイテック ) / JAMMER MINI
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / GIC030 楽器用ケーブル/BLACK
接続してみた!

次回、音出し編です!つづく!