最近、友人がトヨタ MR-Sを購入しました。初年度のめちゃめちゃ低走行。扉を開けた時に新車の匂いがするくらいきれいな個体です。さっそく納車ついでに運転させてもらったところ、ロードスターとは似ても似つかない楽しさ。ロードスターよりやや高い視点ながら安心感のあるあの感覚、本当に面白いです。運転中「なんだこれ!!」みたいなことをずっと叫んでいた筆者です。みなさんこんにちは、お元気でしょうか。
すっかり春も近付いてきた今日この頃ですが、筆者は「きちんと車だけでなく楽器にも気を配ってます!」なんてとても言えない状態になってしまっています。ギターは稀に思い出したように弾くことがあるのでまだマシですが、ベースは本当に弾いていません。最後にベースをきちんと弾いたのっていつだろ……って状態なので、当然のごとく楽器の状態もひどいはず。

これが今回の被験者。ESP Amaze。超弾きやすくて扱いやすいナイスなベースなのですが、弦は錆び、打痕は付き……さらにおまけと言わんばかりにジャックが接触不良を起こしてました。ひどいな!!
ってな訳で、今回はお掃除がてら、超簡易的なキズ/打痕補修をご紹介します。
先に軽く説明しておくと、瞬間接着剤でキズを埋めてあげる方法です。キズの清掃⇒接着剤塗布⇒表面仕上げ、といった流れ。もちろんきちんとした塗装のタッチアップやキズ処理には及びませんが、触った際の凸凹がなくなり、なによりお手軽。そんな方法です。
今回の補修箇所はこちらのキズ。

指板エンドの角の部分に塗装剥げがありでこぼこしているのがわかるでしょうか。ここを補修したいと思います。
まずはキズの清掃。
キズがあるということはその部分に段差が出来ており、さらに塗膜もなくなってしまっているということですから、汚れがたまりやすくなっています。ですので、まずはその汚れを落としてできるだけきれいにしてあげます。

今回はデザインナイフで表面を削りました。きれいになれば方法は何でもよいです。
終わるとこんな感じ。

若干きれいになったのがわかるでしょうか。
あとはここに瞬間接着剤を薄く塗り、硬化後に軽く削って整えると


こんな感じになります。簡易補修なので色味の違いはどうしても残りますが、表面が荒れた感じがなくなったのが何となくわかるかと思います。触感ではもう何も感じません。
で、接着剤を塗ってから完成まですっ飛ばしましたが、どれくらい塗るのか、削り方は、といった点がすべて感覚的な内容なので説明が難しいんです(スミマセン)。
今回の作業で用いたのは
- アロンアルフア(中粘度)
- 細目鉄ヤスリ
- サンドペーパー#320~600
- スチールウールNo.000
です。
注意点は先述の通り、仕上がりが完璧にならないことのほか、着色してある艶消し塗装には不向きといったところでしょうか。小さいサイズのキズ、ナチュラル艶消しor艶ありの場合に有効です。艶ありの場合は最後に磨いてあげればOK。着色してある艶消しにやってしまうと、周りと艶感が合わずかえって目立ってしまうんですよね。無着色であれば木目とイイ感じになじんでくれます。
やや場面は選びますが、よく触れるネック周り等には使えることの多い方法って感じですね。
あとはブリッジとコンパネ磨いたりして…


全体の掃除は終了。あとは弦張って再調整しておしまいです。これでいつでも弾きたくなったらベースが弾けそうです。
最後に余談なのですが、筆者はベースの弦を選ぶ際、材質や音、持ちのほかに「飾り糸の色」を気にしています。弦のヘッド周りやブリッジ周りに色が入るって、ほぼベースの特権ですからね。可愛いですし。赤いロトサウンド や 青いサドウスキー とか。
こんなとこにも楽しみを見つけられると、よりメンテが楽しくなるのではないかなぁ…なんて思うので、ぜひ皆さんも自分だけのささやかな楽しみを探してみてください!
それでは!