機材のメンテナンスをやられている方は多いと思います。道具には正しい使用方法がありますが、知らず知らずのうちに間違った使い方をしていて機材を傷つけてしまった……なんてこともよく耳にします。
今回は身近にあるメンテナンスグッズのよくある間違った使用例を紹介します。
01. ドライバー
まず紹介するのはドライバー。ドライバーにも規格があり、ネジの頭とドライバーの規格が合っていないとネジが回せないだけでなくネジの頭がつぶれてしまうこともあります。

左のネジは規格が合わないドライバーで無理に回したため頭がつぶれてしまっています。

よく使われている規格ではPH1とPH2があります。この2種類をそろえておけば大体のネジに対応できます。
このようなマルチツールを一つ持っておくと便利です。
02. サビ落とし
サビ落としもメンテナンス道具の定番ですね。成分表や使用可能用途を調べないと機材が壊れる原因になることもあります。よくある失敗で金属部分にサビ落としをスプレーしたが、周辺にプラスチックやゴム素材があり溶かしてしまうなんてことも。
もし金属以外にサビ落としが付着してしまったら、すぐに拭き取ることで破損を防ぐことができます。サビ落としの中にはプラスチックやゴム素材に使っても大丈夫な物もありますので、よく調べたうえでメンテナンスに使用してください。
03. 接点復活剤
ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / Metal Contact
こちらも定番のメンテナンス道具、ボリュームポッドやフェーダーのメンテナンスに重宝します。
接点復活剤の間違った使い方というのは「かけすぎ」です。かけすぎると何が問題かというと、絶縁物にも接点復活剤が付いてしまい絶縁すべき箇所も導通する可能性が発生するということ。
ジャックとプラグの接点だったら、直接スプレーをかけずに綿棒などに付けてから接点に塗るとした方がよいです。
またフェーダーのような分解できないパーツは隙間からスプレーをかけますが、分解できない故にパーツ内部に埃やゴミが溜まりやすく接点復活剤と混ざってしまい、接点復活剤をかけすぎると動作不良を助長することになります。メンテナンスをする際には適所に適量を使用することを心掛けてください。
04. クリーニングクロス
PLAYTECH ( プレイテック ) / PTC30 クリーニングクロス
クリーニングクロスの間違った使い方とは?
それは同じクロスを多用途に使用してしまうことです。
用途ごとにクロスを分けないとクリーニングしているつもりが逆に機材や楽器に傷を付けるといった事態になりかねません。
乾拭き用、ポリッシュ用、オイル用それぞれ分けるとよいです。また、異素材が組み合わされている楽器や機材でも素材ごとにクロスを分けることで傷が付きにくく綺麗にメンテナンスができます。
05. ストリングカッター
弦を切るのにニッパーやペンチといった工具を使用すると思いますが、刃の強度が弦に負けてしまい刃こぼれしてしまったという経験ありませんか?私はあります……
刃をダメにして何度もニッパーを買い替えている方、弦専用のストリングカッターがあります。
PICKBOY ( ピックボーイ ) / SC-150 ストリングカッター スチール弦用
こちらのストリングカッターに替えれば刃こぼれの煩わしさから解放されるでしょう。
正しく道具を使用することでメンテナンスの精度は上がります!
以上、間違った使い方をしているかもしれないメンテナンスグッズでした。