初めに
全国のギタリストの皆さん。ファズ踏んでますか。そもそもファズってなんだよと思う方もいるかもしれません。そこで皆様に、この場をお借りしてファズのすばらしさをお伝えできればと思います。
ファズってなあに?
ファズとは、オーバードライブやディストーションが生まれる前に現れた歪み系エフェクターです。諸説ありますが、もとは壊れた録音機器の音を再現するために作られたようで、その起源に違わないどこまでも音が伸びるサステイン力と限界まで増幅された倍音を得ることができます。「そんな壊れた機材の音なんて誰が使うねん」と思った方も多いかもしれません。しかしながら、この音を皆さんも知らないうちに耳にしていて、それにひきつけられているのです。その例を2つほどご紹介します。
使い方①:ソロ
1つ目は、単音フレーズのソロ。ファズ特有のなが~いサステインで1音を限界まで伸ばすことで、より多くの抑揚や展開を表現できます。また、サステインを限界まで伸ばすことにより、ギターとアンプがハウリングを起こし、裏返ったような高音を出すことも可能です。こうした使用法をする曲として、ジミ・ヘンドリックスのパープルヘイズ、レッド・ホット・チリペッパーズのダニー・カリフォルニアが挙げられます。
参考映像:
使い方②:イントロ
2つ目は、あえてイントロでファズを使うことで、オーディエンスの注意を惹く方法です。この場合、ファズは、音楽的に破綻した音を出す飛び道具として用いられます。普段聞いたこともないような音をわざと使うことで、オーディエンスの注意を惹く魅力的なイントロを作ることができます。この際に使われるファズの例としては、ゲート・ファズと呼ばれるものがあります。先ほど説明した伸びやかなサステインを持たず、逆に一定時間ごとに音が強制的に途切れる特殊な仕様のファズです。このような特徴的な音をわざと曲の一部に盛り込むことで、オーディエンスに曲を強く印象付けることができます。ローリング・ストーンズのサティスファクションやSuspended 4thのブレイクアウト・ジャンキーブルースメンが好例として挙げられます。
参考映像:
まとめ
このように、ファズはただ壊れた音を出す未発達の歪みペダルではなく、人々を引き付ける音を出すことができる魅力的なペダルであることがお分かりいただけると思います。皆さんも、サウンドハウスでお得な価格のファズをゲットして、素敵なファズデビューを飾りましょう!最後に紹介した2種類の使い方に合わせたおすすめファズを1台ずつ紹介します。
1. ELECTRO-HARMONIX ( エレクトロハーモニックス ) / BIG MUFF PI 税込み14,800円
1つ目は、みんな大好きビッグマフです。ありえない量のサステインとありえない音量が踏むだけで得られる魔法のペダルです。1つ目に紹介したソロ等の単音フレーズにはピッタリ!単品で使用してソロ用のファズとして使うもよし、オーバードライブと合わせて常時ONの歪みペダルとして使うもよしの、紹介した使い方以外でも様々な用途で使える1台です。
2. ZVEX ( ジーベックス ) / Vexter Fuzz Factory 税込み29,800円
2つ目は、Fuzz Factoryです。5個もあるノブを使いこなせば、2つ目に紹介したブチブチとしたゲートファズサウンドから、サステインのながーいオープンなファズサウンドまで幅広く対応できます。演奏中にノブをいじって音を急激に変えるなんて芸当も慣れればできてしまう優れものです。