皆様こんにちは。
今回は電源コネクタのピン折れの症状で持ち込まれた、こちらのSIXPAR100IP を修理していきます。

ELATION ( イレーション ) / SIXPAR 100IP LEDパーライト
12W出力のLEDを7灯搭載しており、RED,GREEN,BLUE,AMBER,WHITE,UVの6種のカラーバリエーションにより鮮やかな空間を演出し、防滴仕様にもなっているため、屋外屋内問わずさまざまな状況にフィットすること間違いなしです!
さて、電源コネクタ部分がピン折れしていますね。XLRケーブルだったり、DMXケーブルだったり、3ピンや5ピンのコネクタでは割と「あるある」な症状です。

そういったとき、大体はコネクタパーツを変えれば済むのですが、このケーブルは防水性能を高めるため、ケーブルとコネクタが一体となっています。
つまり、根っこから丸ごと交換しなければなりません。
ということで、中を見ていきましょう。

内部はこんな感じです。
外装被覆が剥がれ、緑・黒・白の3色のケーブルが見えます。これがケーブルの端となります。
交換が必要なのは電源コネクタ(オス)なので、まずは該当している線を切断します。

(爆発物処理班からしたら真っ青な切り方ですね。おりゃー。)

破損しているケーブルを引き抜けました。用意した新しいケーブルと付け替えていきます。
この灯具は中でIN側、OUT側、本体入出力側という三本の線が1つにまとめられて結線されていますが、「閉端接続子」というパーツを使って結線しています。

一見、ただのプラスチックパーツに見えますが、中にスリーブが入っており、ここに線を束ねて挿しこんで圧着固定することで結線できます。
絶縁カバーがついているので、熱収縮チューブなどで覆う必要もありません。便利ですね。

線を束ねて入れたら、クリンピングツールを使ってスリーブを潰します。簡単ですね。

3系統とも結線しました。
線を切って、被覆を剥いで、線を束ねて、閉端接続子で圧着固定を3回ほど。
ひとまずこの工程を終えたことで、ようやく起動確認ができます。 じつは電源入力コネクタが破損してしまうと電源を入れるすべがなく、症状の切り分けができないため、直してからがようやくスタートラインです。
電源を入れてみた結果は…

無事起動しました!
動作確認して特に点灯動作などに不具合は無いようです。よかった~。
この後は防水処理の部分に着手します。

ケーブル交換のときに防水処理がリセットされてしまいましたので、ここにシリコーンゴムを充填します。

内部なので見えない部分ではあるのですが、なるべくキレイに塗布したいものです。日々精進…。
隙間なく充填できたので、あとは組み込んで修理完了です!

(ペカーッ)
これからお客様のお手元に向かっていくSIXPAR100IPに激励を込めて、今日も今日とて、画面外でサムズアップ。
以上、修理日記でした。ではまた。