ジャックの小話を連載していますが、
知っているようで意外に知らないジャックの話 Vol.1
続・知っているようで意外に知らないジャックの話 Vol.2
知っているようで意外に知らないジャックの話 Vol.3
今回はプライベートでジャックを交換する機会があったのでその日記です。
※注意!今回行っている作業は改造にあたります、当記事のような作業を行うとメーカー修理などの保証は受けられなくなる場合があります。また、この記事を読みご自身で改造を行う場合も自己責任で作業してください。
修理するエフェクターはこれだ!!
バーーーーーーーーーーーーーン!!!!

今やビンテージのBOSS DC2 Dimension C です。
少し前に技 WAZA CRAFTシリーズでDC-2wとして復刻、というよりリメイクされているのをご存知の方も多いかと思います。
BOSS ( ボス ) / DC-2W Dimension C
つまみはなくスイッチのみ!細けぇことはいいんだよ!と言わんばかりの潔さ。個人的にはつまみが多いエフェクターはセッティングに迷うので、こういったシンプルなエフェクターは大好き。
今回はアウトプットジャックAの不良が確認できましたが、80年代中期から後期にかけて販売されていたモデルなので、少なくとも30年以上前の物です、そりゃあジャック不良も起きますわ。ということで全て交換してしまおうと思います。
中身のジャック部分はこんな感じ。

ステレオアウトができるのでアウト側はジャックが2つありますね。
BOSSのエフェクターはこのボックスタイプのジャックが今のモデルにも変わらず使用されており、パーツ屋などで販売されている同じメーカー(と思われる)のジャックとは足の生え方などが異なり全く同じものは手に入りません。
余談ですがBOSSモディファイ物のエフェクターが市場で出てきた10年前のころにスイッチクラフトのジャックに交換するのが流行りました。
SWITCHCRAFT ( スイッチクラフト ) / 12B
当時は、この手のオープンタイプのジャックを取り付けるモディファイ物が多かったですが、個人的にはBOSSにオープンタイプのジャックを取り付けるのはケースや基板に不用意に端子が当てってしまうリスクが高いのであまり好きではありません。
というわけで秋葉原に行ってパーツを買ってきました。

- スイッチクラフトのボックスタイプのステレオジャック1個、モノラル2個
- 元のジャックと同じメーカー(と思われる)のステレオジャック1個、モノラル2個
パーツ代だけで3倍以上値段が違います。ではスイッチクラフトのジャックの方が断然よいかといわれるとそうは思いません、BOSSに長年採用されているだけあってもの凄くしっかりしています。ホールド感も正直あまり変わらないです。
スイッチクラフトのジャックは、ジャックの元の取り付け穴が小さい場合などがあるので軽くはめてみてどちらを使用するか決めたいと思います。
早速作業に入ります。
ひとまずアウトプットジャック2個を交換しようと思います。
取り外そうとすると……

モードスイッチ部分にスリーブ用端子が引っ掛けてあって取れない!!
モードスイッチを外すことも考えましたが、このタイプのBOSSエフェクターはつまみ部分のプレートが貼りつけられており、無理に取り外そうとするとプレートが曲がってしまったりするので、スイッチのネジは外せない。
どうせ交換するし再利用することもないのでジャックを破壊するつもりでグイッとジャックを回して取り外しました。
すると……

これステレオジャックやんけーーーーー!!
2個も買ってきてないわぁ~……
まぁどこのご家庭でもステレオジャックの1個や2個はあるでしょう、と思ってパーツ箱を探すと買いだめしていたスイッチクラフトのステレオジャックがありました。危ねぇ~!!
という訳でおのずとスイッチクラフトを使用することに。シャーシの穴を加工せずとも入ることも確認しました。(近年の物だと穴を広げないと入らなかったような)
まずジャックの配線を外すわけですが、BOSSのエフェクターはキチンと端子の足に配線を巻き付けてあるので外すのはちょっと手間です。ただこれは確実に接点を当てるという意味でとても良いです。すごいぞBOSS!
後々のジャック交換を考えると、端子の穴に配線を通して巻きつけないではんだ付けする方がよい、という方もいますので製作者側の考え方によるところでもあります。
また上の画像をよく見るとスリーブの端子は配線されていないことがわかります。
これはシャーシにグランドを落としてあるので配線する必要がないのと、また配線するとグランドループというノイズが増える現象が起きる場合があるので、それを防止するためです。
ただし、このやり方はアウトプットジャックのナットが緩むと音が出なくなったり、ノイズが発生したりします。それを防止するためにジャックには内歯ワッシャーが仕込まれています。

エフェクターによってはスリーブにグランドの配線もしている物もあります、ナットが緩んでも音が出ないなどの現象を防ぐため敢えて行っている訳ですが、製作者の考え方によるところでもあります。
今回はBOSSの伝統に習ってグランド配線なし、配線は端子に巻き付けるやり方で配線しました。

ここからは外した線をそれぞれつなげていくだけなので特に見どころはありません!
てなわけでジャン!!

完了しました。
インプットジャックの方には何故か内歯ワッシャーが入っていなかったので入れました。
本来もっと慎重にやる場合は何色の線がどこにつながっていたかなどメモするなり写真を撮るなどしてください。
ついでにBOSSお決まりの電池BOX部分のゴムもご覧の通り劣化していましたので変えました。

このゴム、実は販売されているんです。
ギタリストなら1セット買っておくと良いでしょう。
今回の記事を読んでジャック交換をやってみよう!!と思った方はもっと安い物でチャレンジしてください。
というわけでジャック交換日記でした。