照明機器を長く使っていると「なんか光量が無くなったな~」と、思うことがあるかもしれません。
それもそのはず。
灯体は熱を持つため、オーバーヒートしないように空冷用のファンが付いている機種がほとんどです。
ファンがついている以上、常に空気を取り込んでいるため、空間に舞っている多量のホコリを吸い込んでしまっています。
そのホコリや湿気、フォグマシンから出るリキッドがレンズに付着することで曇りが生じ、光量が減ってしまうわけです。今回はその症状が出たときの対処法を、メンテナンスの様子と併せてご紹介します!
さて、今回メンテナンスしていくのはこちら
NiTEC ( ナイテック ) / RIPPLE LEDウォーターゴボプロジェクター
水面の反射のようなエフェクトが非常にCOOL!
空間にエレガントさを醸し出すのに一役買うこと間違いなしです!
さて、「光量が低くなってしまった」という症状で修理ご依頼いただいた灯体です。さっそく点灯させてみると……

明らかに光量が低下していますね。
これではエフェクト照明としてのパンチがなく、少し心もとないです。
おっと~……

かなりガラスが曇っています。
こういったエフェクト照明は複数枚のガラスやエフェクトレンズを通すことで光に効果を生んでいるわけですが、その分だけ光が遮られることになるのです。
これはぜひ、掃除せねば。

ではでは早速分解して、掃除していきましょう。
汚れ具合と経験則から「この汚れはスモークマシンのやつかな~」といった具合で大まかに予測しつつ、アルカリ性の洗剤を使用して落としていきます。

バットを使い、液体に浸す形でやると隅々まで汚れが落とせますね。(ガラス面がボコボコしており、拭き掃除だと中々時間が掛かるので浸すようにしてクリーニングしています。)

うーん!
とっても綺麗になりました!(左が掃除前、右が掃除後)
外側に照射するレンズも汚れていますので、そちらは拭き掃除します。


透明度が格段に上がりましたね。キレイになると気持ちがよいものです。

では組み上げして点灯テストしていきます!

おーー!とてもbeautiful!
光の模様がさっきよりパキッとしています!
■ まとめ
というわけで。
レンズやガラスの汚れがどれだけ光に影響するか、お分かりいただけたかと思います。
光が弱くなったといったからといって、焦る必要はありません。
掃除でもある程度復活します。(※ただし、場合によります)

修理屋として正直なところを言うと、掃除が作業の半分を占めているなと感じます。
それだけ、灯体内部には汚れが溜まるし、それほど故障の原因に繋がっているのです。
灯体を長持ちさせるのに大事なのは、何より定期的に掃除をすることです。
分解までとはいかなくとも、エアーでファン部分のホコリを吹き飛ばすだけでも持ち具合はかなり違ってくるかと思います。
ぜひ、定期的に掃除をして、大切な機材を長くご愛用ください。