今回は簡単ではありますが、通信機器と電波干渉についてまとめてみました。
最近ワイヤレスマイクの修理に関わることがあり、少し内容を整理したいと思い、本記事を書きました。
ところで、ここ数年で様々なワイヤレス機器が増え、ワイヤレスイヤホンなど毎日使っている方もいると思います。Wi-FiやBluetoothの登場でデスク回りもスッキリしケーブルの煩わしさから解消されました。
筆者自身もWi-FiやBluetooth無しでは生きていけません。
早速ですが、Wi-FiやBluetoothとは何なのでしょうか？ 調べてみると・・・
■ Wi-Fi
無線LANが出た当初は、製品間での接続が保証されにくく普及に問題があったため、それを解消すべく規格化し、多くの機器が円滑に接続できるようにした通信技術です。
Wi-Fiルーターを介して、Wi-Fi対応しているスマートフォン、PC、ゲーム機などを接続し、インターネットに接続できます。
■ Bluetooth
デジタル機器用の近距離用の無線通信規格の1つです。接続することでパソコンやスマートフォン、イヤホンなどで音声やデータのやりとりをすることができます。
Wi-Fiは端末とインターネット接続、Bluetoothでは端末間で近距離における情報のやりとりができるというがそれぞれの特徴です。
使用するうえで気を付けなければならないのは、通信の電波干渉です。なぜ電波干渉してしまうかというと、どちらも2.4GHz帯と呼ばれる周波数帯で通信されているためです。そのため接続台数が多かったり、通信している他の端末が近くにあったりすると、イヤホンの音切れやWi-Fiの通信速度低下など影響が出でしまう恐れがあります。身近な家電製品では電子レンジも2.4GHzの電磁波が発生しますので電波干渉の要因になってしまいます。
また、楽器用ワイヤレスや、ワイヤレスマイクも同様に2.4GHz帯が主流となっています。
これらの対策としてはB帯(800MHz帯)のワイヤレスマイクを使用したりして帯域を分けることで、干渉を防ぐことができます。
冒頭でもお話しましたが、実際にあった修理での体験について少し。
ワイヤレスマイク(CLASSIC PRO CWR242)の修理のお話です。
症状は
「マイクと受信機本体をペアリング状態にした際に、2.4GHz帯のBluetooth機器とWi-Fiのインターネット接続が途切れてしまう」
というものでした。
実際に社内検証用のBluetooth機器とWi-Fiの近くで動作確認してみると、途切れが発生してしまいました。
CWR242自体も2.4GHz帯のため干渉しているのではないか・・・と思いましたが、マイクと受信機の通信部を含めた基板を交換したところWi-Fiの途切れは無くなりました。 通信部の異常が他の2.4GHz帯にここまで影響するのかと勉強になりました。
また、筆者自身も家ではBluetoothイヤホンやワイヤレスヘッドホンを1日中つけていますが、通信干渉による音切れが怖いのでパソコンは有線LAN、マウスとキーボードも有線接続し対策をしています。
最近では練習用ギターアンプも小型かつ多機能なものが増えてきました。例えばギターアンプ側に受信機が内蔵されており、シールドはワイヤレスの送信機になっているものや、アンプとスマートフォンなどをBluetooth接続し曲と合わせて練習できるようになど進化を続けています。
ワイヤレスは身軽になれる半面、目に見えないところで影響を受けやすい部分もありますので、快適に使用するためにも干渉について頭に入れておくとトラブル解決のヒントにつながるかもしれません。
最後にワイヤレスの機材をいくつかご紹介します。
お読みいただきありがとうございました。
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