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和田島タウンの夢

2022-04-02

テーマ:サウンドハウス創業者のコラム「Rickの本寝言」

Rickの本寝言 サウンドハウス創業者が本音をついつい寝言でつぶやく!

サウンドハウスが徳島に進出してから久しく時が経つ。人口が減少し、過疎化が進んでいる地域でも、そこに拠点をおいて雇用を創出し、地域に貢献することができると確信しているからこそ、躊躇なく徳島の進出を決めた。

世界で一番大きい音楽系の会社、ドイツのトマン社は、ドイツ中央に広がる草原のど真ん中にて事業を拡張し、世界最大の音楽系ネット通販会社の自動倉庫を建築した。それに追随するアメリカの一番手Sweetwater社も、インディアナ州のフォートウェイン郊外に、どでかい会社を造りあげていった。どちらの会社も、その規模は尋常ではなく、誰が見ても一つの小さな音楽の町を想像するくらい、会社の存在そのものが街の様相を呈している。

そんな世界の「ビッグボス」を現地で見て来たからこそ、日本でもきっと同様のことができる、と考えるのはあさはかだろうか。サウンドハウスは成田で創業し、成田の本社は大きくなったが、もう周辺に拡張するスペースはあまりない。そこで徳島に目をつけ、和田島町という徳島市の南、小松島市の海岸沿い、その一番奥に佇む古びたぼろぼろの鉄工所から、サウンドハウスの徳島拠点をスタートさせた。そしてそこに和田島タウンを造りたい、と言い始めてから早くも5年の歳月が流れた。

結論から言おう。和田島タウンは見切り発車どころか、未だにスタート地点に立てていない。その理由は唯ひとつ。働き手が足りないのだ。あと50人雇用できれば、そして県外からも多くのスタッフが参加してくれれば、周辺には十分な土地があるだけに、社宅を建てて居住環境を整え、働きやすい街づくりを目指すことができる。仕事があるから、そこに人が住む。そして産業が何もない和田島町に陣取って人口が増えることにより、和田島タウンが生まれるのだ。また、住民が増えるということは、その町にコンビニもできるし、きっとファミレスも誘致できるだろう。しかし、和田島タウンの夢は、未だに実現しない。

もしかして、2022年2月より始動した東北、宮城県女川における「音楽のまち 女川」の街づくりの方が先になるのかもしれない。なぜなら、今のところ一緒に仕事をしたい、という大勢の応募者があるからだ。とはいえ、そのほとんどは隣の町、石巻からの通勤希望であり、街そのものを造成し、人口を増やすための原動力にはならない。それでもチャレンジするのは、まだ始まったばかりであり、必ず道が開かれると信じているからだ。和田島タウンの夢もあきらめていない。そして、今、「音楽のまち 女川」を夢見ている。夢を見ることができるだけでも、まだまだ人生、捨てたもんじゃないと思う今日この頃である。

日峰神社からの景色 遠方に和田島町を望む

Rick - 中島尚彦 -

1957年東京生まれ。10代で米国にテニス留学。南カリフォルニア大学、ウォートン・ビジネススクールを経て、フラー神学大学院卒。GIT(Guitar Institute of Technology)第2期生のギタリスト。80年代にキリスト教会の牧師を務め、音楽ミニストリーに従事しながら、アメリカで不動産会社を起業。1989年、早稲田でライブハウス「ペトラクラブ」をオープン。1993年千葉県成田市でサウンドハウスを創業。2001年、月間地域新聞日本シティージャーナルを発刊。主幹ライターして「日本とユダヤのハーモニー」の連載をスタートし、2010年よりwww.historyjp.com を通じて新しい切り口から古代史の流れをわかりやすく解説。2023年、一般財団法人サウンドハウスこどものみらい財団を創設し、こどもたちの支援にも従事。趣味はアイスホッケー、ピアノ演奏、トレイルラン、登山など。四国八十八ヶ所遍路を22日で巡る。グループ企業の経営指導に携わるかたわら、古代史の研究に取り組み、日本のルーツ解明と精神的復興をライフワークとする。

 
 
 
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