
機材ブロガー兼楽器屋店員のYoshです。
サウンドハウスさんで全メタルギタリストにお試しいただきたい、すごいエフェクターに出会ったのでご紹介します。
ディストーションペダル探しの旅が終わり、アンプヘッド所有欲すら無くなる可能性がある最強のメタルディストーションです!
CHUGのメリット
メリット
- ①:アンプライクなモダンメタルディストーション
- ②:マイアンプの替わりにできる5バンドEQ
- ③:ギターの特性を整える2つのゲインフィルター
- ④:リフの切れが増すノイズゲート搭載
- ⑤:ボードに入れやすいコンパクトサイズ
メリット①:
アンプライクなモダンメタルディストーション
「Solar Guitars」はTHE HAUNTEDのギタリストであり、YouTuberとしても有名な Ola England氏が創設したメタルギターブランド。テクニカルな演奏に適したスペックと、パワフルなサウンドが得られるハムバッカーを搭載したギターを開発している同社による、まさにメタル専用のディストーションペダルが[CHUG]です。
SOLAR GUITARS ( ソーラーギターズ ) / CHUG
一般的なディストーションエフェクターのようなサウンドとは一線を画す、どんなクリーンなアンプでも「ハイゲインアンプ」そのもののサウンドを創出します。マルチエフェクターのデジタル的なサウンドとも異なる、アナログライクなサウンドです。
サウンドは、2000年代以降で聞かれるモダンメタルトーンです。キャラクター的にはPeaveyやDiezel、ENGLのような、ソリッドでありながら有機的、歪みの粒は細かめで音圧のあるサウンドです。
良く言えばどんな環境でも安定したサウンドを、別の言い方だとアンプの個性を殺せるペダルです。しかしギターやピックアップのキャラクターはちゃんとわかります。
ダウンチューニングや多弦ギターでも快適に使えます。
メリット②:
マイアンプの替わりにできる5バンドEQ

EQはBass, Middle, Trebleに加えて、超低音のDepthと超高音のPresenceを加えた5バンドEQを搭載。
細かく調整したサウンドメイクが可能なので、マイアンプの替わりとして使うにも困らない、調整幅を持っています。つまり、Roland JC-120やFender Twin Reverbなどのコンボアンプでも、Marshall JCM800などのスタックアンプのいずれでも、ソリッドなモダンハイゲインサウンドを作れます。
スタジオ・ライブハウス備品では満足のいくメタルサウンドが作れないけど、マイアンプを持ち運ぶのはサイズ的にもコスト的にも厳しい・・・という人に使ってほしいおすすめのペダルです。
アンプのクリーンチャンネルに接続するも良いですし、エフェクトリターンに接続したり、IRと組み合わせライン録音するなどプリアンプとして使うも良いでしょう。
メリット③:
ギターの特性を整える2つのゲインフィルター
歪み量を決める通常のGainとは別に、LF(低周波)GainとHF(高周波)Gainフィルターを搭載。全てを上げるとめちゃくちゃ歪む、ということではありません。
LF Gainはギターの低音域のどれだけの量をゲイン回路に送るか、を調節します。HFは高音域の調整です。
絞ればレンジが狭くなっていくので、これら2つのノブに関しては全開の状態から絞っていくようにした方が音作りしやすいです。
例えばピックアップやギターの特性がちょっとブーミーな感じがするな、と思ったらLF Gainを絞るとスッキリ整ってタイトになるといった具合。BASSやDEPTHコントロールでカットするより整えやすく、他のディストーションには無いコントロールながら使い勝手が良いです。
メリット④:
リフの切れが増すノイズゲート搭載
1ノブのノイズゲートまで搭載しており、ハイゲインセッティングで悩まされるノイズ対策もバッチリ。
かかり具合はON/OFFのLEDインジケーターの色の変化で視認できます。
1ノブの簡単セッティングでありながら、効き方もとにかく素晴らしいです。それでいてサウンドが変化することがないので、高級ノイズゲート同等のクオリティと言って良いでしょう。
無音時はノイズレスに、しかしフィードバックはしっかり起こせる、というような一般的なセッティングから、深くかければ16分音符フレーズのリフ内でもミュートを切れ良くしたり、パーカッシブなdjentにも対応できます。
メリット⑤:
ボードに入れやすいコンパクトサイズ
これだけのハイクオリティなディストーションながら、BOSSコンパクトエフェクター程度のサイズ( 120mm x 70mm x 58mm / 600g)に収まっています。
ペダルボードに組み込みやすいので、メインのディストーションとしてはもちろんのこと、多ジャンルを演奏する人もメタル用として導入するのも良いでしょう。
CHUGのデメリット
デメリット
デメリット①:
音作りが苦手だとつまみが多くて迷う
幅広いサウンドメイクのために、コントロールノブが10個もついています。
アンプのつまみの意味が良くわからない、という初心者には難しいでしょう。
特にLF/HF Gainと5バンドEQを組み合わせた音作りは、迷子になってしまいそうです。はじめは5EQは全て12時方向に、LF/HF Gainの2つは全開にすると良いです。
デメリット②:
スタックノブでつまみの位置が見づらい

つまみの半分以上は内側と外側で別のパラメータを持つスタックノブで、つまみの位置を示す印は小さな●があるだけです。
特に外側のつまみ位置は暗いステージ上での視認性がものすごく悪いです。つまみ位置に頼らず、耳を信じて調整できる構造と言えるかもしれません。
デメリット③:
流通が少なく試奏ができない
Solar Guitarsの日本国内正規輸入代理店は、我らがサウンドハウスさん。
一般の楽器店には流通しておらず、購入前の試奏はほぼ不可能と言って良いでしょう。
というわけで楽器店勤務の私ですが、試奏なしでポチりました。結果満足だったのでこの記事をしたためているわけです。
結論:メタル専用ディストーションを探しているなら超おすすめ

アンプヘッドは重いし、高価だし、持ち運ぶのが嫌だけど、デジタルのアンプモデリングはなんか違う・・・ということで、私はメタルでも歪みだけはコンパクトエフェクターに任せてきました。
今までFriedman BE-ODやREVV G3, G4 Pedalを使っていたのですが、CHUGと比べるとBE-ODはタイトさに欠ける、REVVよりコントロールが多くて微調整しやすい、ということでこのCHUGがこの度メインに昇格。
私と同じようにこんな人におすすめです。
- ソリッドでタイトなモダンメタルトーンが欲しい
- マイアンプは持ち運びたくない
- デジタルモデリングでは物足りない
- ノイズゲートでリフの切れを良くしたい
コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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