筆者はよく休みの日にバイオリンを弾いて遊ぶのですが、ふと「サブの弓が欲しい…」と思い立ちました。バイオリンプレーヤーの皆さんは、どのような弓をお持ちでしょうか。今回ほぼ衝動買いではありますが、PLAYTECHのバイオリン弓 PVB300 を購入してみました。このブログはそのレビューと、弓の選び方についてご紹介します。
弾きやすい弓について
弾きやすい弓についてはプレーヤーの感覚によって異なるので、正直なところ明確な指標はないかと思います。プレーヤーによって弓の持ち方もまちまちですし、弾きやすい弓は実際に弓を持ってみて「いい!」と感じる弓がいいと思います。ただ弓選びにおいては「材質」と「重量」は重視してみてもいいかもしれません。弓の材質については「フェルナンブコ材」もしくは「ブラジルウッド材」がありますが、弓を選ぶ際はこのあたりもよく確認することをおすすめします。
バイオリン弓の材質について

弓の材質についてですが、安価な弓にはブラジルウッドを、高価な弓にはフェルナンブコ材を使用することが多いです。フェルナンブコは他の木材と違って曲げ強度に非常に優れた特性を持ち、フェルナンブコでつくられた弓は一度曲げ加工をした後、元に戻りにくいという特徴があります。一方ブラジルウッドはフェルナンブコに比べると曲げ強度が多少劣り、経年で反りが戻りやすくなるという特徴があります。しかし近年フェルナンブコの木材はワシントン条約により流通が激減していることから代替品としてブラジルウッドやカーボン弓が注目されています。このあと紹介する「PVB300」もブラジルウッドが素材として使用されています!
弓の重量について
バイオリン弓(4/4サイズ)の重量はきっちりと決まっていませんが市販されているものは概ね58~65gくらいの範囲で、中でも60~62gの弓が一般的に好まれる重さの範囲と言われています(諸説あります)。
重量は基本的には軽いほうが扱いやすいと思いますが、これに関してもプレーヤーによってまちまちです。私の個人的な感覚とはなりますが、軽い弓は移弦がしやすく持ちやすい一方、軽すぎても弦の上に弓を乗せづらいです。逆に重い弓だと移弦がしにくく、長時間の演奏に向かないと思います。これはあくまで筆者の感覚の話ですが、世の中にはそうではないと感じる方もいらっしゃると思います。そのため弓選びは可能であれば、実際に持ってみて選んでいただくことをおすすめします。
実際にPVB300バイオリン弓を持ってみた
今回購入した弓はこちら!
PLAYTECH ( プレイテック ) / PVB300 (バイオリン弓 4/4サイズ 角弓 )
実際の個体の写真はこちら

重量は61.8g(松脂を塗る前は61.5g)、実重は決して軽い方ではないですが、持った瞬間軽く感じる弓だと思います。重心の位置の関係でしょう。

筆者の所有しているJ.P.ベルナールの弓と比較してみました。上がJ.P.ベルナールの弓、下がPVB300です。

実際に持ってみた感想は…「扱いやすい!」の一言でした。楽器に当てて弾いてみると「弦に吸い付くような感覚」がして弾きやすく、気持ちではありますが音も跳ねることなく弾くことができたので、安定したボーイングができました!少なくとも今まで愛用していた弓よりは、移弦が楽になったと感じました。
ただ正直なところ、PVB300は材料が「ブラジルウッド」に対し、筆者所有の弓は「フェルナンブコ」の弓のため、触った感じ、耐久性に関しては今までの弓に軍配が上がりそうです(ここは値段的にもしょうがないですね…)。
これからこの弓はサブの弓として愛用したいと思います~。
他にもさまざまな弓があります!
弓は国内外のメーカーで沢山の種類が製作されています。いろいろな弓がありますのでぜひご覧ください!
PLAYTECH ( プレイテック ) / PVB100 (バイオリン弓 4/4サイズ 丸弓)
PLAYWOOD ( プレイウッド ) / ARCO バイオリン弓 ARCO-VN
杉藤 ( スギトウ ) / バイオリン弓 Stan-A 4/4
YAMAHA ( ヤマハ ) / CBB-101 バイオリン弓 4/4サイズ
Georg Edler ( ゲオルグ・エドラ― ) / カーボン弓 バイオリン 4/4用
バイオリンのお役立ち情報、サウンドハウス「虎の巻」にて紹介しています!
バイオリンを演奏するうえでの注意点や取扱い方など、お役立ち情報を「虎の巻」にて掲載しています!バイオリンの各部名称、バイオリンの持ち方、弦交換のやり方など初心者の方に分かりやすくバイオリンに関する情報を掲載しています。ぜひご活用ください!
いかがでしたでしょうか。弓を変えるだけで移弦が楽になったり、ボーイングが楽になったりとメリットが大きいと思います。この機会にメインの弓だけでなくサブの弓も含めて、ぜひ参考にしていただけると幸いです。