JBL最新PAスピーカー EON700シリーズ、PRX ONE、EON ONE MKIIに搭載されている便利な機能を紹介するシリーズ第二弾は、「dbx DriveRack Output EQ」についてです。
イコライジングって聞くと、PA初心者の人にとっては、なんだか敷居が高くて、難しいイメージがありますよね。私もその一人でした。サウンドハウスでは、「最強イコライジングマニュアル」という初心者に優しいバイブルを用意していますのでお手すきの時にぜひ読んでみてください。用語解説や、楽器ごとのおすすめ例を紹介していてとても内容が充実しています♪
なんだか奥が深くて、コレといった確かな答えのない世界。それがイコライジングなわけですが、JBLでは、誰でも簡単に場面に合った音作りの手助けをしてくれる機能が備わっています。
それが「dbx DriveRack Output EQ」です。
さっそく、実機の画面と専用のスマホアプリ「JBL PRO CONNECT」の画面を並べながら見ていきましょう。
スマホとスピーカーの接続については、「【2022年おすすめ最新パワードスピーカー】 JBL PAスピーカーEON700シリーズを使ってみた!!」でご紹介しておりますので、そちらを見てみてください。
関連記事 【2022年おすすめ最新パワードスピーカー】 JBL PAスピーカーEON700シリーズを使ってみた!!
① アプリ画面で「Speakers」を選択して、モデル名の右にある「EQ」を選択します。
② 本体側では、「MAIN/MENUノブ」を押して、メニュー画面から「dbx driveRack Output」を選択し、「Output EQ」を選択します。
③「Parametric EQ」の左にある「∨」をタッチしてプルダウンメニューを開きます。
④ 本体側では、「Presets」を選択します。
⑤ アプリでは、「プリセット名」、「EQグラフ」、「各バンドの設定」が表示されます。
本体側では、「プリセット名」のみを選択できる画面が表示されます。EQグラフの詳細はアプリを参照してネっという具合になっています。
⑥ JBL EON CONNECTでは7種類のプリセットが用意されています。1個ずつ見てみましょう!
○ FLAT :ブーストなし、カットもなしのイコライジングなしのプリセットです。ここからスタートして、付け足したいところをブースト、余分なところをカットするというのもありだと思います。
○ SPEECH :声が聞き取りやすいように低域がカットされ、声にあたる部分がブーストされています。
60Hz: -3dB、Width: 1
80Hz: -5dB、Width: 0.8
1kHz: +2dB、Width: 1.5
17kHz: -2dB、Width: 1
○ DJ :クラブで流すようなアゲアゲな感じを出してくれる、低域と高域をブーストしたいわゆるドンシャリ気味なセッティングです。
85Hz: +5dB、Width: 3
10kHz: +3dB、Width: 2
○ Cafe :居心地の良い、会話を邪魔しない自然なBGMに最適な低域は出しすぎず、高域も少し抑え目なセッティングです。
35Hz: -6dB、Width: 1
8kHz: -1dB、Width: 1.5
15kHz: -1.5dB、Width: 1
○ KTV :気持ちよくカラオケしたい時にピッタリな中音域をブーストしたセッティングです。
130Hz: -1.5dB、Width: 3
600Hz: +3dB、Width: 1.2
1.2kHz: +3dB、Width: 0.8
4.5kHz: -1.5dB、Width: 4
○ Monitor :ステージに床置きするフロアモニター向けのプリセットです。プレーヤーが欲しい帯域をブーストして、逆に聞き取りづらさの要因となる低域をカットしたセッティングです。
60Hz: -3dB、Width: 1
80Hz: -4dB、Width: 1
400Hz: +3dB、Width: 2
600Hz: -1dB、Width: 3
1.2kHz: -1dB、Width: 2
○ On Wall :壁面に設置する時に使用するEQです。音の反射を考慮して明瞭さをキープしてくれるセッティングです。
45Hz: -3dB、Width: 1.8
75Hz: -3.5dB、Width: 3
350Hz: -2dB、Width: 3
560Hz: +1dB、Width: 3
○ Custom :8つのバンドを自由にセットして、自分の好きなEQプリセットを1つ作ることができます。1から作ることもできますが、もちろん7種類のプリセットから1つをベースにして調整して、その内容をCustomに保存することも可能です。
Frequency :中心周波数。山の中心を決めます。
Gain :ブースト、カット。上げすぎ、下げすぎに注意して少しずつ変えて好みのポイントを探りましょう。
Width :バンド幅。ブースト/カットで生成される山の裾野を調整します。狭めて(数字を大きくして)ピンポイントで調整するか、逆に広げて(数字を小さくして)ざっくりとおおまかに調整するかを選ぶことができます。
Bass Boost :シンプルに低音をブーストしたい時にONにしてください。EQグラフには反映されませんが、63Hz、+2dB、Width: 0.6でブーストされます。
グラフにするとこんな感じになります。私の指の腹では、どうしても周波数を63Hzにすることができませんでした(笑)
いかがでしたでしょうか。
JBL PAスピーカー、JBL EON700シリーズ、PRX ONE、EON ONE MKIIのdbx DriveRack Output EQを使えば、誰でも簡単にスピーディーな音作りをすることができます。一般的なPAシステムの場合、このようなイコライジングは、ミキサー卓に搭載されているものや、外付けで別に用意したグラフィックイコライザーを使いますが、それがスピーカー側に内蔵されているというのが素晴らしいですね。アプリを使えば、実際に客席のいろいろな場所に立って、自分の耳で聴きながら微調整もできるので、自分のイメージに限りなく近づけることができると思います。
PAスピーカーで迷ったら、JBL。
もっと良い音で鳴らしたいと思ったら、JBL。
これに尽きます!!
前回ブログでご紹介した「Auto Feedback Suppression(ハウリング防止)」と合わせれば鬼に金棒ですよ。
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ぜひ、チェックしてみてください♪