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QSC パッシブスピーカー Eシリーズ

Eシリーズは、十分な許容入力と高い信頼性、高音質を誇るパッシブ・スピーカーです。塗装仕上げのバーチ材エンクロージャーに、ウーハーユニットを保護する頑丈なスピーカーグリルを装備し、優れた耐久性を実現。2ウェイモデルの「E110」「E12」「E15」は、2角度に設置可能な35mmポール用ソケットを備え、水平だけでなく、10度下向きにも設置可能。サブウーハー「E18WS」には、サテライトマウント用のスピーカーポールが付属します。さらにQSCの定番パワーアンプ、「GXD」、「PLD」シリーズや、デジタルミキサー「TouchMix」を併用することにより、最先端のDSP技術を存分に活かした音響システムを、プリセットを用いて簡単に構築することができます。壁掛けや天吊り用ヨークブラケット、ワイヤーで吊下げできるM8アイボルトなどオプションも充実し、幅広いシーンに対応。ライブパフォーマンス、DJ、ダンスミュージック、カラオケなど、様々な用途におすすめします。

ラインナップ

E110

300W (連続)
1200W (ピーク)

E112

400W (連続)
1600W (ピーク)

E115

500W (連続)
2000W (ピーク)

E215

1000W (連続)
4000W (ピーク)

E118SW

800W (連続)
3200W (ピーク)

E218SW

1600W (連続)
6400W (ピーク)

設置方法

メインスピーカー・ステージモニターとして使用可能 (E110)

横置きすることにより上方向へ55度の角度をつけることができます。

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ヨークブラケット, M8リギングキットを用意 (E110,E12,E15)

壁掛けや天吊りなど、使用環境に合わせた設置が可能です。

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デュアルアングル・ポールソケット (E110,E12,E15)

水平だけでなく、10度下向きにも設置することで、天井や壁からの反射を抑え、スピーカー本来の性能を発揮することができます。

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サテライトスピーカー用スピーカーポール付属 (E18SW)

Eシリーズを用いた高度なサウンドシステム

QSCの定番パワーアンプ、「GXD」、「PLD」シリーズや、デジタルミキサー「TouchMix」を併用することにより、最先端のDSP技術を存分に活かした音響システムを、プリセットを用いて簡単に構築することができます。

サンプル音源

スペック比較表

E110 E112 E115 E215 E118SW E218SW
タイプ 1×10" 2ウェイ 1×12" 2ウェイ 1×15" 2ウェイ 2×15" 2ウェイ 1×18" サブウーハー 2×18" サブウーハー
周波数レンジ(-10dB) 50Hz - 20kHz 46Hz - 20kHz 43Hz - 20kHz 39Hz - 20kHz 32Hz - 230Hz 32Hz - 230Hz
許容入力
(連続/ピーク)
300W / 1200W 400W / 1600W 500W / 2000W 1000W / 4000W 800W / 3200W 1600W / 6400W
感度(1W@1m) 95dB 96dB 97dB 98dB 98dB 101dB
指向角度 85° conical(円錐形) 85° conical(円錐形) 75° conical(円錐形) 75° conical(円錐形) N/A N/A
出力音圧レベル
(Peak SPL@1M)
126 dB 128 dB 130 dB 134 dB 133 dB 136dB
ドライバー構成 LF:254 mm (10) ドライバー
65 mm (2.5) ボイスコイル
HF:25 mm (1) 径
45 mm (1.75)ボイスコイル
LF:305 mm (12) ドライバー
76 mm (3) ボイスコイル
HF:25 mm (1) 径
45 mm (1.75)ボイスコイル
LF:380 mm (15) ドライバー
76 mm (3) ボイスコイル
HF:25 mm (1) 径
45 mm (1.75)ボイスコイル
LF:380 mm (15) ドライバー
76 mm (3) ボイスコイル
HF:25 mm (1) 径
45 mm (1.75)ボイスコイル
LF:457 mm (18) ドライバー
100 mm (4.5) ボイスコイル
LF:457 mm (20) ドライバー
102 mm (4.5) ボイスコイル
インピーダンス
クロスオーバー 1.8 kHz 1.8 kHz 1.55 kHz 1.8 kHz 推奨LPF:80 - 120 Hz 推奨LPF:80 - 120 Hz
入力端子 2×NL4、バリアストリップ 2×NL4、バリアストリップ 2×NL4、バリアストリップ 2×NL4、バリアストリップ 2×NL4、バリアストリップ 2×NL4、バリアストリップ
エンクロージャー マルチアングル
15mm、11プライ・バーチ材
塗装仕上げ
ハンドル×1(上面)
スチールグリル
台形
11プライ・バーチ材
塗装仕上げ
ハンドル×2(側面)
スチールグリル
台形
11プライ・バーチ材
塗装仕上げ
ハンドル×2(側面)
スチールグリル
台形
11プライ・バーチ材
塗装仕上げ
ハンドル×2(側面)
スチールグリル
長方形
11プライ・バーチ材
塗装仕上げ
ハンドル×4(側面)
スチールグリル
長方形
11プライ・バーチ材
塗装仕上げ
ハンドル×4(側面)
スチールグリル
マウント 9 x M8
デュアルアングル35mm
ポールソケット
3 x M10
デュアルアングル35mm
ポールソケット
3 x M10
デュアルアングル35mm
ポールソケット
9 x M10 M20
ポールマウントソケット
-
重量 20 kg 23 kg 31 kg 49.1 kg 43 kg 76.4 kg
寸法 329 x 560 x 330 mm 360 x 616 x 371 mm 420 x 716 x 445 mm 420 x 1125 x 464 mm 590 x 616 x 605 mm 1180 x 616 x 640 mm

おすすめPAシステム例

E110システム400W×2

  • スピーカー:E110×2
  • パワーアンプ:GXD4×1
  • 用途:カラオケ、アコースティックライブ、結婚式など

E112システム800W×2

  • スピーカー:E112×2
  • パワーアンプ:GXD8×1
  • 用途:カラオケ、ダンスイベント、お祭りなど

E115システム800W×2

  • スピーカー:E115×2
  • パワーアンプ:GXD8×1
  • 用途:練習スタジオ、バンド演奏、運動会など

E112サテライト/サブ・システム625W×2、625W×2

  • スピーカー:E112×2、E118SW×2
  • パワーアンプ:PLD4.3×1
  • 用途:ライブハウス、クラブイベントなど

E115サテライト/サブ・システム1150W×2、1250W×2

  • スピーカー:E115×2、E118SW×2
  • パワーアンプ:PLD4.5×1
  • 用途:重低音が必要なDJイベント、ライブイベントなど

パワーアンプの選び方

パワーアンプの選び方

DSP設定

E110 E110 used with subwoofer E12 E12 used with subwoofer E12 dance E15 E15 used with subwoofer E15 dance E18sw Subwoofer

※HPF、LPFの推奨スロープは、Linkwitz-Riley 24 dB/octaveです。

海外レビュー

QSC PLD 4.5アンプレビュー

By Walter Lutzu

暑い夏には、イベントやコンサートも多く開催されます。会場に足を運ぶのが習慣になっている編集者としては、機材をテストする絶好のチャンスです。
QSCから発表された新しいアンプPLD4.5を試し、E215とW218swサブウーファーのテストもできました。

PLD4.5アンプは市場に出てるほとんどのスピーカーに対応するよう、20個のファクトリープリセットが用意され、さらにそれらを変更保存することができる50個のユーザープリセットを用意されています。また、FAST(Flexible Amplifier Summing Technology)によりアンプ出力を1、2、3、4チャンネルに自由に分配、柔軟かつ多用途に使用できます。

EQ、クロスオーバー、リミッター、ディレイをコントロールする4つのDSPチャンネルがあり、外付けのプロセッサーユニットを必要としません。

フロントパネルにはチャンネル・セレクト・ボタン、ミュートボタン、LEDによる入出力メーター、400x240液晶スクリーン、操作ナビゲーションボタン、電源ボタンがあり、左右に一体型アルミハンドルが備えられ、すっきりとした重厚感のあるプロ仕様の外観を実現しています。

背面パネルには、XLR入力x4、並んでXLR出力x4、コンピューターに接続してソフトウェアをアップデートしたり、プリセットを保存、呼び出しをするためのUSBポート、スピコンNL4出力x4、ブリッジ用出力x2が用意されています。
出力は4種類。

  • 1150W/8Ωx4
  • 2250W/4Ωx4
  • 2250W/8Ωx2
  • 4200W/8Ωx1

2Uラック対応。質量11.8kg

仕様
  • 定格歪み率(THD):0.01-0.06%
  • 最大歪み率(THD):1.00%
  • 周波数特性:20Hz-15kHz±0.2dB、20Hz-20kHz+0.2/-0.7dB
  • ノイズ(ウェイトなし、出力ミュートなし):-101dB
  • ノイズ(ウェイトあり、出力ミュート):-109dB
  • ゲイン:38.4dB
  • ダンピングファクター:>150
  • 入力インピーダンス:>10kΩ(バランス)
  • 最大RMS入力レベル:
    3.9V-12.28V(+24dBu)
    12V-3.88V(+14dBu)
  • アンプ、負荷保護回路:ショート、オープン、熱、RF保護
    ミュートON/OFF時のノイズ制御、DC電源異常によるシャットダウン、突入電流、入力電流リミット保護
  • 電源:
    PLD4.2:AC100-132/200-240V、50-60Hz
    PLD4.3/4.5:AC100-240V、50-60Hz
テスト環境(PLD4.5+E215+E218swサブウーファー)

新製品を試すとき、いつも気持ちが高ぶります。ところが、これらを移動しなければならないと気がついたとき、この高揚感は少し覚めてしまいます。E215の420x1125x464mm、質量49.1kgは決して小さくはありません。しかしながら、この大きさ質量には明確な理由があります。

大きさと質量はシャーシの材料(木製)と、何よりも内蔵された部品に依存します。E215は、2-wayフルレンジスピーカー。台形型エンクロージャーにアルミダイキャスト製ハウジングと3.5インチ・ムービングコイルを持ち、連続許容入力500Wの15インチ・ウーファーを2台搭載しています。特殊な周波数カット機構を採用して低域出力を最適化、HFクロスオーバーセクションにおける干渉を最小限にします。大型2.8インチ・コンプレッション・ドライバーを、75°の角度を持つDMTウェーブガイドに接続、ステージから最も離れたリスナーにもしっかりと中高域、高域を届けます。

E218swはダイレクト・ラジエーション・サブウーファーであり、構造は「beat hard」を目的として設計され、アルミ製バスケットを採用した18インチウーファーを2台搭載しています。寸法は1180x616x640mm、質量が76.4kgです。縦置き、横置きどちらでも対応でき、ライブはもちろん、大音量のダンスミュージックにもインパクトのある強い低域を出力します。
思わず笑みがこぼれるサウンドです。実際、サブウーファー単体から出る「しっかりとした」インパクトのあるサウンドは久しぶりに聴きました。パワフルでバランスが取れていて、ヘッドルームに余裕があります。

このアンプとシステムのパワー限界点を探ることはできませんでした。騒音の問題があり、広場でこれ以上ハードにシステムをドライブすることができそうもなかったからです。水平方向のカバレージは正確にコントロールされていて、QSCの公式データに記載されているように、指向角度の精度もかなり高くなっています。

結論

機材屋である我々にとって、マイク、LEDスポットライト、ミキサーなどをテストするのはいつも楽しいのですが、このスピーカーは別次元です。大音量で聴いても全く疲れない余裕のあるヘッドルーム、マスターフェーダーから指を離すのが惜しいくらいでした。
設置手順は直感的で分かりやすく、マニュアルを開く必要はありませんでした。
アンプの操作は簡単で直感的、そしてスムーズです。メニューは全体が分かりやすくデザインされています。

製品は構造とサウンドのあらゆる面から見てもよくできています。問題としてあえて挙げるなら、スピーカーの重さとシャーシ上面にハンドルがないことくらいです。
このシステムはハイパワー、高い信頼性、そして品質を求めるユーザーに最適だと思います。倉庫からトラックに積んでイベントからイベントへ運ばれるような用途に向いています。そしてシステムのトータル価格はとても魅力的です。

Kid Rock’s Big Ass Honky Tonk&Rock 'n' Roll Steakhouse、QSCによる最高のサウンド

テネシー州、ナッシュビル。(2019年8月15日)

繁忙期には、4つのステージ・パフォーマンスが同時に行われることもありますが、どのステージでもQSCは確実に最高のサウンドを届けます。

Kid Rock’s Big Ass Honky Tonk&Rock 'n' Roll Steakhouseは5階建てのビルに4つのステージを持つナッシュビルで最大の(斬新な)エンタテインメント施設です。QSCが設置した、統合オーディオ機器によるライブサウンドはオーディオマニアも納得です。「ビル全体ではトータル2000人、メインホールだけでも2階席と合わせて600人収容可能です。繁忙期には、4つのステージで同時にパフォーマンスが行われ、1日に16組のバンドそれぞれが4時間の演奏を行うこともあります。バンドの入れ替えが激しいため、PAシステムには高い柔軟性と信頼性が求められますが、QSCは確実にこの要求に応えてくれます。」とサウンドエンジニアのJosh Hastick氏。

メインホールのステージでは、両脇にKLA12ライン・アレイが置かれ、KW181サブウーファーがサウンドを補助しています。8台のK10.2がモニターとして使われ、さらにKW181が設置されています。メインホールと2階席の中間に16台のAC-S6Tがサテライトスピーカー(CXD4.3パワーアンプにより駆動)として設置され、メインスピーカーに合わせてディレイをかけてドライブしています。さらに大勢の観客が座るバルコニー用にK10.2とK12.2が置かれ、KW181サブウーファーで低域を補完しています。

3階と4階、さらに最上階にあるBARのPA機能は独立しています。3つのステージに設置されたPAシステムは全く同じ構成となっており、メインスピーカーとしてE112(CXDパワーアンプがドライブ)、KS212C指向性サブウーファーが両脇に設置され、モニターとしてK10.2、さらにCXDパワーアンプがドライブするAC-S6Tがサテライトスピーカーとして設置されています。さらに、最上階のバーにあるテラスにはAD-S12スピーカーが10台、AD-S112SWサブウーファーが4台、設置されています。

ナッシュビルにあるGC Pro社のGreg Glaser氏はプラン、機材の搬入、設置まで重要な役割を果たしています。GregとMike Mill(Honk Tonk Centralのサウンド・スーパーバイザー)はQSCのシステムを推進しました。

再びサウンドエンジニアのHastick氏のコメントです。「メインホールの壁と2階席上には、窓があり、天気によって開けたり閉めたりします。席が埋まっていて窓があいていると、デッド(残響が弱い)になり、空席が多いときに閉まっていると、ライブ(残響が強い)になります。KLAシステムは両方に問題なく対応することができます。アレイは良くチューニングされていて、誰かが最上階のBARで歌っても問題が起きないように設計されているのです。もし、偶然マイクをステージに向けてしまってもフィードバックが起こることはありません。」

サテライトスピーカーからの音は、メインスピーカーから出ている音と同じタイミングで観客の耳に届かなければなりません。QSCはディレイを使用してこの問題を解決しています。ディレイはミキサーを使わずにCXDシリーズのアンプ内で調整されています。設定は簡単。ラップトップを繋いでスピーカーのプロファイルを選択するだけです。

QSCの地元代理店、HWP社のKevin Duthu氏によると、「スピーカーの設定は、上のフロアーに設置しているE112システムでも有効です。QSCのシステムでは、スピーカーの設定を、測定用マイクからのデータに基づいて行っています。フルレンジ向けの設定、ダンスミュージック用の設定、壁との距離、サブウーファーの有無などに基づいて「ボイス」とも呼んでいる設定をします。実際の作業は、E112を設置して、CXDアンプを使用して音出しをします。これで99%の仕事は完了です。」
しかし、「上の階はメインホールより小さいため、より厳密な低音の管理が必要となります。KS212Cは、この要求を満たすのに理想的なサブウーファーです。指向性サブウーファーであるKS212Cなら、複雑な調整をすることなく、電源を入れてすぐに使えます。低域の音響エネルギーは低音が必要なダンスフロアーに向けて広がり、テーブルの上のグラスや、ステージ裏にある鏡を振動させることもありません。しかも、ボスの突然の指令により、たとえ不本意に音量を上げてしまっても、サウンドはパンチが効いていて明瞭です。」

「他のメーカーも素晴らしいライブサウンド機材を作っています。しかし導入後、時間と努力を費やしてサポートしようとするメーカーは多くありません。QSCのシステムは信頼性が高く、しかもここやあらゆる環境で問題が起こったとき、常にサポートしてくれます。」

ハリウッドで有名なジャズクラブCATALINAがミュージシャンに問い、そして選ばれたのはQSC。

ハリウッド、カリフォルニア州、2018年2月27日

CATALINAジャズクラブはサウンドシステムにQSC Eシリーズのメインスピーカーとサブウーハー、そしてPLDパワーアンプを採用しています。

Catalina Popescuと夫のBobが1987年のイースターにオープンしたCATALINA Bar&Grillは、世界中のアーティストを魅了し、地元のタレントを発掘し、ロサンゼルスのジャズシーンを復刻させるという夢を実現させました。2017年後半に、多くのミュージシャンの意見により、QSCを導入、その結果、サウンドシステムが大幅にアップグレードされました。採用された機材はQSC EシリーズE12、12インチ2ウェイスピーカーとE18SWサブウーハー、PLD4.5パワーアンプです。

「私は定期的に演奏しているということもあり、日頃から全面的にサウンドシステムの見直しが必要と感じていました。」ロサンゼルスを起点に活動しているミュージシャンJ.Wayne Linsey氏(キーボード用機材としてQSCスピーカーを使用中)がコメントしています。「QSCスピーカーの明瞭なサウンドと遠達性のあるサウンドを大変気に入っています。QSCならそこのクラブにぴったり合う機材をラインアップしているのではないかと思い紹介しました。」クラブのサウンドエンジニアJeffrey(Woody)Woodruff氏はQSCのデザインチームに会場の見取り図と設置されていた機材の位置を表す資料を提供、そしてQSCは最新モデルE12スピーカーを5台設置することを提案してきました。クラブをカバーするのにステージの左右上部にペアでスピーカーを設置、そして中央に1台設置しました。「こうすることによって、リードボーカルやリード楽器の音をステージ中央に振ることができます。」とWoodruff氏がコメントしています。

E18SW 18インチ・サブウーハーを2台、ステージのコーナー左右に配置して、元々設置してあったサブ6台を置き換えました。追加したE12、3台はL字型の部屋のサウンドを均等にするために設置されています。「E18より優れたサブウーハーは他にないと思います。低域を完全にカバーしています。E12とE18を組み合わせたサウンドはとてもスムーズ。とても自然でステージのサウンドそのものです。」とWoodruff氏が続けています。後方のディレイ・スピーカーにより、バーと部屋の後側もカバーし、場所により音の差異がありません。

全体的に以前のスピーカーシステムと比較して「例えるなら目の前の霧がはれたような感じです。誰もがQSCの音の明瞭さに納得しています。メインスピーカーのEQ調整は必要なく、ミックスする際に、個々の音声に対して調整するだけです。」

前のスピーカーと比べてEシリーズは明瞭さと音飛びが向上しているだけでなく、よりコンパクトになっています。「前のスピーカーは前にせり出し、ミュージシャンとボーカルに近すぎてフィードバックを起こすこともありました。」とWoodruff氏。

CATALINAジャズクラブは、オープンした初日から、Dizzy Gillespieと彼のバンドが観衆を魅了し、Miles Davis、Benny Carter、Cedar Waltonらが賞賛したと言われています。CATALINAジャズクラブはジャズミュージックシーンの歴史にその名を刻みました。長い時間が過ぎ、そのジャズクラブは2003年に元の場所からSunset Boulevardに移動し、Art Blakey、McCoy Tyner、Chick Corea、Ray Brown、Joe Williams、Max Roach、Carmen McRaeなどの大物ミュージシャンが何度か出演しています。

前出のLinseyが好んで使っているQSCスピーカーをドラマーのDave Weckl氏も自分の機材として使用しています。新しいEシリーズが設置された後、Mike Stern Quartetと一緒に演奏したとき、Daveはその違いが直ぐに分かりました。

Catalina Popescu氏は「我々みんなが新しいシステムにとても感激しています。前のシステムとの違いが良く分かります。新しいシステムは前の機材とは別物です。時間が経つにつれ、より調整され、会場のサウンドがさらに良くなっています。」と賛同しています。

Daveは続けて以下のようにコメントしています。「CATALINAはL字型の部屋であり、音響的にはとても難しい会場です。演奏するバンドの横にあるバー付近は特に難しいです。ところが、そこに座った人から、「こんな良いサウンドを聴いたのは初めてだし、ミックスも最高だった。また来る日を楽しみにしている」と絶賛されました。」

最後にLinseyは「他にもCATALINAで新しいシステムのサウンドを聴いた友人からたくさんの賞賛の声をいただきました。」とコメントしています。

QSC Eシリーズ パッシブ・スピーカー

By Mark DeslogesProfessional Sound Magazine誌 2016年11月号

QSC社はアクティブ・スピーカーK、KW、KLAシリーズの定番販売において成功を収めた後、新しいパッシブ・スピーカーであるEシリーズの開発に全力で取り組んで来ました。

初めに

Eシリーズは10インチ、12インチ、15インチの2ウェイ・スピーカーと18インチのサブウーハーから構成されています。18インチ・サブウーハーは、この3つの2ウェイ・スピーカーと組み合わせることもできますし、単独で使用することもできます。QSC社がEシリーズの優れた点として上げているのは、カバレージ・エリア全体を通して均一の周波数特性を持たせることができるQSC社の独自技術DMT(Directivity Matched Transition)を採用していることです。もう1つは、私もいくつか新しいパッシブ・スピーカーをレビューする機会がありましたが、それがここ数年、高い品質の製品リリースがたくさんある中で健闘している点です。

合板と金属で組み上げられたキャビネットに、厚く耐久性のあるペイントを使用したEシリーズは、とても頑丈な構造にも関わらず、驚くほど軽く、持ち運びも容易です。サブウーハーでも簡単に持ち上げられ、ライブハウスの中も簡単に運ぶことができます。機材設置作業を何度も行ったことがある人なら、あまりの軽さと丈夫さに、つい投げたくなってしまうかも知れません。3つの2ウェイモデルは、いずれも設置の為のアイボルト用ナットがついていて、底面には2方向にマウントできる35mmボルトマウント・ソケットがあり、スピーカーをスタンドポールに対して垂直に、あるいは10度下に傾けてマウントできます。また、E18SWにはオプション(別売)で、キャスターを取り付けることができます。Eシリーズは、まさに理想的なポータブルシステムと言えます。

実際に音を鳴らしてみる

QSC社がEシリーズのプロセッシング設定を行ったPLD4.5アンプを使用し、E18SWの上にE12を乗せてレビューしました。使用したE12は12インチ・アルミダイキャスト・ウーハーと3インチ・ボイスコイルを持った2ウェイ・スピーカーです。このシリーズは主に、ライブ、DJ、ダンス・ミュージック、カラオケ、ステージモニター、プロダクションなど、エンターテイメントにフォーカスしています。私としては、ライブハウスにセッティングして性能を試した後、音声用PAにも使えると思いました。

ポータブル・サウンド・アプリケーションのマーケットを先導しているこのシリーズは、スピコンとスピーカーケーブル接続端子を搭載、別売のアイボルト、マウントブラケット(オプション)に対応した、軽くて頑丈な構造を特徴としています。Eシリーズには多くの機能があり、ツアーのシステムとしても賢い選択です。QSCのGXDやPLDシリーズアンプ、TouchMixデジタルミキサーと組み合わせて、ツアーにぴったりの完全なトータルシステムを構築できます。

E12はサブを使用しなくとも、60Hzまで十分にパンチの効いた低音を出すことができます。サブを使用することにより、さらに重低音を活かした音楽にうまくフィットするだろうなと、感じました。最適なアプリケーションとして、DJとダンスミュージックがすぐに思い浮かびました。設置も簡単だし、様々なジャンルの音楽を鳴らしましたが、使用していたシステムが控えめなサイズの割に音飛びが良く、素晴らしいサウンドが得られました。
他のセールスポイントとしてはQSC社がアピールしている汎用性です。QSC製品の優位性は、その幅広いアプリケーションにあります。彼らのスピーカーは、シアター、学校のイベント、会社のイベント、結婚式、スポーツイベント、バー、コンサート会場などあらゆる場所で見られます。とにかくどこでも実際に使われているし、自分も様々な場所で使用してきました。

プロ仕様のアクティブ・スピーカーのマーケットで圧勝した後、QSCはパッシブ・スピーカーに照準を定めました。将来、彼らのパッシブ・スピーカーは間違いなく、様々なイベントやライブ会場で幅広く使用されるでしょう。

まとめ

Eシリーズは非常に高いコストパフォーマンスを持つプロ向け2ウェイ・スピーカーです。同等のサウンドと汎用性を持つパッシブスピーカーは他にないかもしれません。私はいつも素晴らしい音を出してくれるQSCスピーカーの大ファンです。このEシリーズも例外ではありません。すぐにあらゆる所で、このスピーカーを見ることができるようになるでしょう。

Mark Desloges氏:

Tour Tech East社のオーディオ・テクニシャン、フリーのライブサウンドエンジニア/プロダクション・マネージャー。
永年に渡り、カナダ、米国、中国において、Cancer Bats、Classified、Johnny Reidなどのツアーに参加。

海外ブログ

聴覚マスキングによる音の認識への影響

By Christphe Anet (2021年7月8日)

私たちが耳にしているものは、音源が周囲の環境の影響を受け、耳と脳により音として変換されたものです。この記事では、人の聴覚に関するある側面と、それによる音の知覚への影響について考えてみます。

聴覚マスキングとは

私達の耳と脳は、聞いた音のイメージを頭の中に作ります。音は、耳の器官(鼓膜、骨、蝸牛など)に直接伝わり、聴覚神経を通して受ける情報を脳により解読します。聴覚マスキングと呼ばれる音の知覚を変えてしまうという、興味深いものがあります。
聴覚マスキングは、ある音の存在により、ある音の認識が損なわれることです。周波数領域でのマスキングは、同時マスキング、周波数マスキング、スペクトラムマスキングとして知られています。時間領域でのマスキングは、テンポラル・マスキングまたは非同期マスキングと呼ばれます。この記事では、「聞きたい音が同時に鳴っているマスキング音により損なわれる」同時マスキングについて説明します。

マスクされた場合の閾(しきい)値

「マスキングされた場合の閾(しきい)値」の意味について考えます。まず、「マスキングされていない閾値」は、マスキング信号が存在しない状態で認識できる最も小さい信号レベルと定義されます。これに対して「マスキングされた場合の閾値」は、マスキング信号と組み合わされたとき、認識できる最も小さい信号レベルです。
マスキングの量はマスクされたときと、されないときの差で表します。例えば、「マスキングされていない閾値」が20dBで「マスキングされた場合の閾値」が36dBのとき、マスキングの量は16dBです。

聴覚マスキングのテストは、まずテスト信号の「マスキングされていない閾値」を計測します。それから、マスキング信号を固定の音圧レベルで出力しながら、テスト信号を同時に流します。テスト信号のレベルを徐々に上げていき、「マスキングされた場合の閾値」を計測します。

近い周波数の同時マスキング

同時マスキングは、原音と同じ長さのノイズ(マスク音)により原音が聞こえなくなることです。マスク音が原音の「マスキングされた場合の閾値」をどれだけ上昇させるかは、原音の周波数とマスク音の周波数に依存します。
最大のマスク効果が起こるのは、マスク音と原音が同じ周波数のときです。原音がマスク音の周波数からずれるほどマスクの影響は少なくなります。この現象は「同一周波数マスキング」と呼ばれています。マスク音と原音が同じ可聴フィルター領域にあり、両者(原音、マスク音)を区別できない状態です。

図1では410Hzを中心としたマスク音を使用した、同時マスキング現象を表しています。聞こえ方への影響はマスク音の強度により大きくなることがわかります。低いレベルでは、マスク音が20から40dBあたりの音なら、聴力に影響を与えません。マスク音強度が50~80dBに上昇すると、特にマスク音より高い周波数で影響は広くなります。これを「上昇拡散マスキング」と呼び、干渉音は、低い周波数より高い周波数の信号をより強くマスキングすることを示しています。

近い周波数の同時マスキング
図1-410Hzを中心とした狭い周波数のマスク音を使用して、様々なサウンドレベルにおけるマスキングの効果を示した。青いデシベル・レベルはマスク音強度を表し、黒い線はそれぞれのマスク音に対応するマスキングカーブを示している。

低周波数におけるマスキング

150Hzマスキングトーンを使用して実験、効果は高周波に向かって広く上向きに広がります。聴覚マスキング現象は強くなり、音声スペクトラム全体に拡張していくことがわかります。

低周波数におけるマスキング
図2:150Hzを中心とした狭い周波数のマスク音を使用して、様々なサウンドレベルにおけるマスキングを計測。青いデシベル・レベルはマスク音強度を表し、黒い線はそれぞれのマスク音に対応するマスキング効果を示している。

音の知覚変化

スピーカーとサブウーハーのセットアップにより聴覚マスキングが音の認知にどう影響を及ぼすかを考えます。上記の例とグラフから、低周波数から中低域周波数の再生レベルが高いと、聴覚マスキングが起こり、高い周波数のサウンドの聞こえ方に影響を与えると予想できます。
PAシステムにおいて、屋内、屋外問わず、サブウーハーが過剰な低音を再生するとき、聴覚マスキングが起こり、中低域がぼんやり濁ったようになり、明瞭さやダイナミクスが失われるように感じます。中低域がぼやけて焦点がずれ、特定の楽器のレベルが低すぎと感じられ、ミックスのバランスが崩れます。中低域領域において、音の一部が失われるのです。

スピーカー1台でも部屋の角、2面の固い壁に近づけて置かれ、低域の減衰が起こらない場合に同じ現象が起きます。配置により、スピーカーの音響放射特性が変わり、200Hz以下で最大12dB低域の増幅が発生。これによって、中低域の音が聞こえにくくなります。

音のマスキングを最小限にする

過剰な低音が生成され、結果的に理想のサウンドが得られない場合はよくあります。これを防ぐ答えはとてもシンプルです。
PAを使用してミックスやダイレクトの過剰な低域レベルを減らします。低音が物足りないと最初不満を感じるかもしれません。しかしながら、そうすることにより、中低域に対して音の明瞭さやクリアさをすぐに取り戻すことができます。適切なバランスが重要です。
実際に、過剰な低音レベルをどうやって減らすか。1つは、ミキサーのメイン出力のミックスバランスを調整。特に録音済みのサウンドを再生する場合はPAシステムにて調整する必要があります。QSC K.2シリーズ・スピーカーとKSシリーズ・サブウーハーはEQが搭載されていて、200Hz以下をシェルビングフィルターにより簡単に調整できます。この使いやすく簡単なEQによりマスキングを調整し、ユーザーシーンとして内部メモリーに保存、いつでも呼び出し可能です。
また、QSC TouchMixミキサーは、EQによりメインやAux出力を精密に調整する機能を搭載しています。

結論

過剰な低周波の音は、音のマスキング効果を発生させ、特定の音を聞こえにくくします。低域レベルを下げることにより、ミックスにおいて全要素のバランスが取れ、適切な立体感のあるサウンドステージを作ることができます。私たちが聴いている音は、音源、環境、そして私たちの耳と脳が音をどう認識するかという、複雑な組み合わせの相互作用であることを忘れないでください。それゆえ音を調整するあらゆる要素を正しく理解する必要があります。

参照

  1. Egan, J.P. and H.W. Hake, On the masking pattern of a simple auditory stimulus. The Journal of the Acoustical Society of America, 1950. 22(5): p. 622-630.
  2. Tobias, J.V., Low‐frequency masking patterns. The Journal of the Acoustical Society of America, 1977. 61(2): p. 571-575.

Christophe Anet氏はQSC社の電気音響システムのエンジニア兼シニア・プロダクト・マーケティング・マネージャー。長年、世界中のレコーディングスタジオの設計と調整、心理音響学に関する講演を行ってきました。趣味は、ギターを弾くこと、スイスアルプスでのロッククライミング、水彩で大自然の風景画を描くこと。

コムフィルタリングを回避する方法

By Christphe Anet (2021年6月23日)

コンサートやショーなどのライブイベントで音が薄い、パンチやダイナミックさに欠ける、自分が動くと聞こえ方が変わるなどの経験をしたことはありませんか。サウンドシステムにおいて複数のスピーカーを重ねたり並べていたり、壁などの大きな垂直面で音がはっきりと反射している場合は、「コムフィルタリング」の影響を受けている可能性があります。

この現象を理解するのに位相干渉とは何か、さらに、逆位相干渉について知る必要があります。2つの波形が同じ大きさで、位相がちょうど180度ずれて現れた場合、完全に打ち消されます。2つの波形は合わされてゼロになり、これを逆位相干渉と呼びます。

コムフィルタリングはある波形に同じ波形が遅れて重なり、周波数が増幅、あるいは減衰する現象です。このコムフィルタリングが起こるには、信号のレベルが互いに10dB以内になければなりません。コムフィルターの周波数特性を視覚的に見ると、一定間隔にあいた波形の連続になり、ちょうど髪をとかす櫛のような形状になります。

コムフィルタリング現象の周波数特性
図1-コムフィルタリング現象の周波数特性

この重ね合わせがオーディオ・スペクトラムにキャンセルと増幅を起こし、金属のような音を作ります。主要な周波数レンジの重要な部分が抜けていて、耳障りで鋭い音になります。
コムフィルターは音源(ミュージシャン/楽器)やマイクが演奏中やレコーディング中に動くことにより、反射される波形が連続的に変化し、コムフィルターがオーディオスペクトラム全体に影響します。この様に異なる周波数に対する減衰、増幅が時間的に変化することを「フェーザー効果」と呼びます。

時間によるコムフィルタリング効果

コムフィルターの形と強度は元の音に対する遅れにより決まります。一番強い反射が元の音に対して2msより短い時間に起きるなら、枠内にある高域周波数のみが影響され、あまり気になりません。遅れと反射が10msに近づくと、コムフィルターによるキャンセルと増幅の影響は聞き取りやすい周波数領域に入り、よりはっきり影響がわかるようになります。

最初の反射が20msより遅く到着する場合、人の耳は2つの音(直接と反射)を区別して聴くことができるようになります。2つの音が十分に遅れて届けば、コムフィルターの現象は完全に消えます。

しかし、反射音だけが、コムフィルタリングを起こすわけではありません。複数のスピーカーやマイクもコムフィルタリング効果を引き起こします。

音の反射によるコムフィルタリング

音は音源から放射され、近くの固い表面から反射します。例えば、スネアドラムのマイク録音では、放射された音はマイクに届くのと同様に、部屋の壁に到達し反射されます。テーブル表面、床、天井、さらに家具、窓などからも反射は起こります。

反射音は直接音よりさらに長い距離を伝わり、耳やマイクに遅れて到達します。両方の信号は同じですが、数ミリ秒遅れるためコムフィルタリングを起こし、周波数のいくつかはキャンセルされたり、増幅されたりします。

反射によるコムフィルタリングを避けるため、いくつかの方法があります。1つ目は、音響エネルギーが距離により急速に減衰することを利用して、マイクをできるだけ音源に近づける方法です。これにより、直接音のレベルは反射音よりずっと大きくなります。

もう1つの効果的な方法は、マイクに届く最初の反射音を吸収、または散乱させることで、マイクに入るエネルギーの量を明確に減衰できます。

複数のスピーカーによるコムフィルタリング

同じ信号が複数のスピーカーに送られるときは常にコムフィルタリングが起こる可能性があります。ステレオ音を生成するとき、通常は左右のスピーカーはリスナーから等距離に置かれます。両方の直接音が同時に、全ての周波数が同位相でリスニングポジションに到達すればコムフィルタリングは起こりません。

しかしながら、正確なリスニングポジションで聴くことができない環境、例えば一方のスピーカーに近づいて座っているなどの状況であると、ある周波数がキャンセルされたり、増幅されるため、コムフィルタリングが起こります。

上記のステレオ音における問題はライブサウンドでも起こります。アリーナなど大規模会場において大観衆に届けるために起こる、スピーカーの時間遅れの問題です。この用途では、スピーカーを複数用意する必要があり、メインスピーカーアレイを補助するためにバルコニー下にスピーカーを追加したりします。システムが正しく設置されなければ、メインスピーカーアレイからの音はバルコニー下のスピーカーに遅れて届き、コムフィルタリングが発生します。

この現象を抑える方法があります。大規模会場のライブサウンドに対して、全スピーカーの音を同期させるため、個々のスピーカーアレイに合わせてディレイ時間をセットします。

スピーカー間のディレイタイムの調整を一カ所のスポットで最適化するのも効果的な方法です。どのような場合でも何か妥協が必要で、複数の音源(スピーカー)を使用する場合、コムフィルタリングの問題は多少なりとも常に存在します。

もし、単一音源スピーカー(QSC CP、K.2、KWシリーズなど)を使用して広範囲をカバーしたいなら、まず、よくコントロールされた指向性を持っているスピーカーのモデルを選択しましょう。カバレージができるだけ重ならないようにしてスピーカーを配置すると、コムフィルタリングはほとんど起こりません。

例えば、公称カバレージが60度、本体側面角18度のKW152を2台使用しましょう。この2台を隣あわせに設置すると、2台の中心軸の角度は36度になり、音響エネルギーが重なっている所は、リスニングエリア内でコムフィルタリングの影響を受けます。スピーカーをより広い60度で設置すると、重なりは最小限になり、全体のカバレージ角は120度まで広がります。

カバレージの重なりによるコムフィルタリング干渉
図2:カバレージの重なりによるコムフィルタリング干渉(左)
より広い角度で設置して、干渉を最小限にし、全体のカバレージ角を広げる(右)

複数のマイクを使用することにより起こるコムフィルタリング

ステレオマイクのテクニックは、録音に臨場感を与えるのに最適な方法です。しかしながら、音が複数のルートを取ってマイクに伝わるとき、ルートが長くなることによる遅れで、特定の周波数がキャンセル、増幅します。ドラムキットを録るとき、様々なマイクが異なる位置に設置されています。そのため、ドラムの音が僅かに違う時間でマイクに到達し、コムフィルタリングを起こしているのです。

また、パネルディスカッションでは、複数のマイクが同時に働きます。各参加者が自分のマイクで話しても、隣のマイクに声が入って、混じり合ってしまい、それがコムフィルタリングを引き起こします。

この複数のマイクによるコムフィルタリングを防ぐいくつかの方法があります。例えば、3対1の法則では、あるマイクが音源から1mの場合、隣のマイクとは最低でも3m離します。

マイク間のリークを減少させるため、マイクを分離することができないなら、オートゲイン(QSC TouchMix30Proデジタルミキサーではオートミックス)を使用します。これは、自分のマイクに話しているときはゲインを上げ、使用していないときはゲインを自動的に下げる機能です。これにより、複数のマイクを使用することによるコムフィルタリングを大幅に減少させることができます。しかしながら、この方法は2本以上のマイクが同時にゲインが上がると効果的ではありません。

結論

コムフィルタリングは音の反射や複数のスピーカーやマイクを使用するとき起こる可能性があります。変化した音は、金属的で不自然、とげとげしく鋭い音になります。コムフィルタリングが起こると、原音における基本周波数の重要な部分が欠落します。私達の耳や脳は音の全共振部分と特定の音質を使って、各音の特性を脳に再現させます。もし、基本周波数が欠落し、再生され、録音されたりすると、音は原音の忠実さを失います。この場合でも、いくつかのヒントとテクニックに従うことによって、多くの異なるライブサウンドやレコーディング用途で起こるコムフィルタリングを最小限に抑えることができます。
ぜひ工夫して音を楽しんでください。

Christophe Anet氏はQSC社の電気音響システムのエンジニア兼シニア・プロダクト・マーケティング・マネージャー。長年、世界中のレコーディングスタジオの設計と調整、心理音響学に関する講演を行ってきました。趣味は、ギターを弾くこと、スイスアルプスでのロッククライミング、水彩で大自然の風景画を描くこと。

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QSC社がEシリーズのラインナップに新たな2モデル(デュアル18インチ・サブウーハーとデュアル15インチ・フルレンジ・スピーカー)を発表

Costa Mesa、カリフォルニア(2017年1月23日)

プロ用音響機器のグローバルマーケットにおけるポジションをさらに強化するため、QSC社は2016年NAMMショーでの発表以来、高い支持を得ているパッシブ・スピーカー“Eシリーズ”に加えて新たな2モデルを発表しました。今回、E218SWデュアル18インチ・サブウーハーとE215デュアル15インチ・フルレンジ・スピーカーのリリースにより、Eシリーズは合計6モデルのラインナップとなりました。

大規模な屋内外の会場における高出力かつ、低音の出力に関する音響エンジニアからの強い要望に応えるため、E218SWサブウーハーは、2つの18インチ・ダイキャスト・フレーム・ウーハー(4インチ・ボイスコイル)を搭載しています。サブウーハーの許容入力は連続1800W(6400Wピーク)を誇り、最大SPLは132dB、32Hz@-10dBの低域再生を実現しました。そしてキャビネットを容易にセッティングできるように両サイドにハンドルを装備し、滑り防止構造が採用されています。

E215フルレンジスピーカーは、2つの15インチ低域ドライバー(3.5インチ・ボイスコイル)を搭載し、許容入力1200W(4800Wピーク)を誇り、高域クロスオーバーとの干渉を最小限にする周波数分布を採用することにより、2つのウーハーの低域再生能力を最大限に引き出します。また、大型1.4インチ(2.8インチボイスコイル)コンプレッション・ドライバーにより、クリアで繊細な高域を提供します。そして、QSCのDMT(Directivity Matched Transition)による75度のカバレージエリアに対する均一な周波数特性、40Hzまで拡張された低域特性などにより、パッシブ・スピーカーのみで、より迫力のある低域を実現しました。

キャビネットは、黒色塗装された頑丈な合板からできていて、持ち易いハンドルが付いています。また、オプションとしてE215にはアイボルト、E218にはキャスターを付けることができます。

両モデル共に優れたデザインのスピーカー構造と、高い信頼性を持ち、優れた性能を発揮します。さらに、PLD、GXDアンプシリーズやTouchMixデジタルミキサーに搭載されたEシリーズ用スピーカー・チューニングにより、価格面、性能面においても圧倒的なパフォーマンスを実現しています。

QSCパッシブスピーカーEシリーズ、海外レビューをアップ

十分な許容入力と高い信頼性、高音質を誇るQSCのパッシブ・スピーカーEシリーズの海外レビューをアップしました!Eシリーズは、優れた音質と高い耐久性だけではなく、汎用性が高い点も魅力の1つです。フルレンジモデルは、別売りのアイボルト、マウントブラケットに対応し、スタンドマウントの他、吊下げ、天吊り、壁掛けすることができます。ライブ、DJイベントはもちろん学校、スポーツイベント、コンサートなど幅広いシーンにおすすめです。

サンレコのレビューコーナーにQSC Eシリーズが掲載されました!

十分な許容入力と高い信頼性、高音質を誇るQSCのパッシブ・スピーカーEシリーズが、Sound&Recording誌の製品レビューに掲載されました! 2ウェイモデルの「E10」「E12」「E15」、サブウーハー「E18WS」の4種類をラインナップ。塗装仕上げのバーチ材エンクロージャーに、ウーハーユニットを保護する頑丈なスピーカーグリルを装備し、優れた耐久性を実現しました。QSCのパワーアンプ、「GXD」、「PLD」シリーズや、デジタルミキサー「TouchMix」を併用することにより、最先端のDSP技術を存分に活かした音響システムを、プリセットを用いて簡単に構築することができます。ライブパフォーマンス、DJ、ダンスミュージック、カラオケなど、幅広いシーンにおすすめします。

QSCのパッシブスピーカー Eシリーズを動画でチェック
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QSC Eシリーズは、十分な許容入力と高い信頼性、高音質を誇るパッシブ・スピーカーです。2ウェイモデルの「E10」「E12」「E15」、サブウーハー「E18WS」の4種類をラインナップ。塗装仕上げのバーチ材エンクロージャーに、ウーハーユニットを保護する頑丈なスピーカーグリルを装備し、優れた耐久性を実現しました。QSCのパワーアンプ、「GXD」、「PLD」シリーズや、デジタルミキサー「TouchMix」を併用することにより、最先端のDSP技術を存分に活かした音響システムを、プリセットを用いて簡単に構築することができます。壁掛けや天吊り用ヨークブラケット、ワイヤーで吊下げできるM8アイボルトなどオプションも充実し、幅広いシーンに対応。ライブパフォーマンス、DJ、ダンスミュージック、カラオケなど、様々な用途におすすめします。

QSCの最新パッシブスピーカー「Eシリーズ」入荷!

NAMMショー2016で発表されたQSCの新パッシブスピーカー「Eシリーズ」が入荷しました!ラインナップは、E10(10"、600W)、E12(12"、800W)、E15(15"、1000W)の2ウェイ・フルレンジが3モデルとサブウーハーE18SW(18"、1600W)の合計4モデル。QSCのパワーアンプGXD、PLDシリーズやデジタルミキサーTouchMixを使用することで、Eシリーズに適したプリセットを簡単に設定することができます。フルレンジタイプのE10、E12、E15は、全てデュアルアングル・ポールマウントソケット仕様のため、設置する場所に応じて角度の調節が可能。ブラケットと組み合わせることにより、壁掛けや天吊りにも対応します。サブウーハーのE18SWには、スピーカーポールが付属。E-シリーズのフルレンジスピーカを即座にマウントすることができ、オプションのキャスターを取り付ければ移動もラクラクです。夏に向けてのライブ、DJ、ダンスミュージックなど、様々なイベントにお勧めです!

QSC最新パッシブ・スピーカー「Eシリーズ」発売開始!

QSCの最新パッシブ・スピーカー「Eシリーズ」の販売を開始しました。
Eシリーズは、十分な許容入力と高い信頼性、高音質を誇るパッシブ・スピーカーです。塗装仕上げのバーチ材エンクロージャーに、ウーハーユニットを保護する頑丈なスピーカーグリルを装備し、優れた耐久性を実現。2ウェイモデルの「E10」「E12」「E15」は、2角度に設置可能な35mmポール用ソケットを備え、水平だけでなく、10度下向きにも設置可能。サブウーハー「E18WS」には、サテライトマウント用のスピーカーポールが付属します。さらにQSCの定番パワーアンプ、「GXD」、「PLD」シリーズや、デジタルミキサー「TouchMix」を併用することにより、最先端のDSP技術を存分に活かした音響システムを、プリセットを用いて簡単に構築することができます。壁掛けや天吊り用ヨークブラケット、ワイヤーで吊下げできるM8アイボルトなどオプションも充実し、幅広いシーンに対応。ライブパフォーマンス、DJ、ダンスミュージック、カラオケなど、様々な用途におすすめします。

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