今回は修理業務でよく使用するテスター(マルチメーター)についてご紹介します。 電圧、電流、抵抗の測定だけではなく、コンデンサの静電容量や導通チェックができるものもあります。
テスターには指針が振れて値を読むアナログテスターと値が液晶に表示されるデジタルテスターがありますが、とりあえず買ってみるなら多機能なものが多いデジタルテスターがおすすめです。今回はギターの改造やシールドの自作など役立つような機能を紹介します。
■ 電圧測定
ダイヤルを「V」に合わせ、テスト棒を測定したい場所に当てます。今回は直流電圧の例として、9V電池とアダプターを測定します。 電池では+と-部にテスト棒を当てて測定します。9V以上出ているものが多いです。エフェクターの音がおかしいなと思ったら一度電圧が下がっていないか確認してみてはいかがでしょうか?

9V角電池の電圧測定
電源アダプター(センターマイナス)を測定する場合はプラグの内側が-、外側が+になるのでそれぞれにテスト棒を当てると測定できます。今回はDC9Vのアダプターを測定しました。

電源アダプターの電圧測定
■ 抵抗測定
ダイヤルを「Ω」に合わせてテスト棒を当てるだけで測定できます。抵抗には+-の極性がありません。ギターのピックアップの断線なども抵抗測定で測定できます。断線していればピックアップのホット、コールド間の抵抗が無限大となりますので、テスターには抵抗値は表示されず「O.L」と表示されています。
■ 導通チェック
テスターには導通チェック機能がついているものがあります。導通していればブサーが鳴ります。ついてないものでも「Ω」モードで抵抗がほぼ0Ωで表示されれば導通していると考えられます。

導通チェックモード
この機能を使えばシールドの芯線、シールド線同士をチェックすることで断線していないか確認できます。シールドを自作する際に役立ちます。

芯線の導通チェック

シールド線の導通チェック
以上、簡単ではありますが、持っておくと便利なテスターの使い方についてのご紹介でした。これからギター・ベースの改造、エフェクターやシールドの自作を考えている方は1台いかがでしょうか。
また、サウンドハウスでは差し込むだけで導通の測定ができるケーブルテスターを取り扱っています。ケーブルをたくさん作る方は手間がかからずおすすめです。