
お前らあああああ!!!!!
自作エフェクターに愛を持って使いたいかあああああああ!!!!!
「「「うおおおおおお!!!!!」」」」
と、二度と使うことのないであろうコール&レスポンスから始めさせていただきました、高校生ギタリストのSと申します。
今回も自作Marshallのモデリングエフェクター、「Astra」の製作を続けていきます!!
前回のパートでは、エフェクターの心臓部である基板を製作しました。今回は外側の部分、すなわち筐体そのものの加工をしていきます!!
エフェクターキットは大抵の場合、金属の筐体そのままで送られてきます。メタリックな見た目は荒々しさを持っており、歪みエフェクターにはピッタリな色をしているでしょう。
しかし!!
私はロマンを追い求める男。
Marshallのモデリングであるならば、色合いもMarshallアンプそのものにしてやりたいではないか。
黒と金属のゴージャスでエレガントな色に、眩しいまでの白で名前を付けたいではないか。
というわけで、私はこのエフェクターを塗装することに決めたのです。
エフェクターに塗装をする事の意味
ところで皆さんは、エフェクターの塗装に目を向けたことはありますか?
ギター本体の塗装に関しては、こだわっている方も沢山いると思います。しかし、エフェクターの塗装となるとあまりじっくり観察した事はないのではないでしょうか?
エフェクターたちを見てみると、表面がツルツルで周りが反射しているものから、マットでゴツゴツしているものまで、沢山の種類があります。
例えば、BOSSのエフェクター。ツルツルしているものが多い中で「Power Stack ST-2」では水滴のような凹凸があります。
BOSS ( ボス ) / ST-2 ディストーション・オーバードライブ
また、最近になって一気に人気に火がついたKarDiaNやPetlaのペダルには、他のメーカーではあまり見ることの無い、錆の塗装が施されたペダルや、筆で一つ一つ丁寧に塗った絵画のようなペダルがあります。
KarDiaN ( カージアン ) / CHCL3 "CHLOROFORM"
また、Walrus Audioのペダル達には、どれも心を惹かれる絵が描かれていて、一つ一つのペダルがそれぞれの物語を持っています。
Walrus Audio ( ウォルラスオーディオ ) / Slo 【WAL-SLO】
お手ごろな価格で高品質な音を提供するMOOERやEffects Bakeryでは、ワンポイントのイラストによってそのペダルの個性を表しています。
Effects Bakery ( エフェクツベーカリー ) / Bagel OverDrive ギターエフェクター オーバードライブ
他にも……おっと、少し熱くなりすぎましたね。
とにかく、エフェクターに塗装をするということには、愛着を持つという意味とは別に、そのエフェクターの個性を表すことにも繋がるのです。
塗装方法
塗装をするには、まずは場所が必要です。ラッカースプレーで塗装するので、排気ダクトも無い室内でやろうものなら、部屋の中が黒く澱んでしまいます。万が一その部屋で火気なんて使おうものならエフェクターどころの騒ぎじゃありません。
そのため、塗装をする際は設備がない限り、絶対に室外でやるようにしてください。
私の家には幸い庭があるので、そこにダンボールでバリケードを作って塗装しました。
今回塗装していく筐体・部品はこちら。

筐体を黒、ノブは金色に塗装し、最後に白の消しゴムはんこで「Astra」という文字を押していきたいと思います。
塗装の時は、表面を平に削ってからスプレーをすると良いとされています。今回私は早く次の作業をしたかったのでその工程はパスしましたが、皆さんが塗装をする時はぜひ削るようにしてくださいね。
ちなみに、最後に透明なスプレーで保護をしてあげると塗装が守られるので、ぜひともコーティングしてみてください!
思わぬ弊害
順調に進むと思っていた塗装作業ですが、ここで思わぬ弊害が私を襲いました。その正体は......季節の訪れを感じさせる自然現象。そう、風です。その日は天気こそ良かったもののとても風が強く、バリケードのダンボールは少しでも目を離すとすぐ飛んでしまうという状況でした。まともに作業が進まず、想定していた時間の2倍以上もの時間がかかってしまいました。
しかし、そんな弊害で私の作業が崩されてたまるか。
我が家には縁側があったため、その下に潜り込ませて作業しました。私はこの方法で何とか風を凌ぐことができました。
ただ、皆さんはそんな意地を張らずに重りを用意するか、風のない日に作業するようにしてください。
塗装後
紆余曲折ありながらできた塗装。乾燥を済ませたものがこちらです!

風のせいで、支えていたところからノブが落ちて少し歪になってしまいましたが…まあそういうデザインと考えればギリギリ納得できるのではないでしょうか……
それにしても、こう見てみるとやっぱりMarshallカラーはかっこいいですね!!!黒光りする筐体がなんとも美しいです。
ただ、やっぱりヤスリがけをしなかったせいでところどころ気泡が見られますね。次にエフェクターを作るときは、しっかりとヤスリをかけたいと感じました。
ノブの歪さも筐体の気泡も、「味がある」ということにしておきましょうか。
感想
何か物に塗装をするというのは、じつを言うと初めての経験でした。
実際にやってみると、思っていたよりもコツのいる作業でした。均等に塗装を広げる難しさや何度も重ね塗りをすることなど。実体験からくる学びや注意点は挙げるとキリがないです。
しかしその一方で、自分の好きな色に塗装できるということがとても新鮮で、オリジナルエフェクターに命を吹き込んでいる気分でした!!
サウンドに直接関係することはない作業ですが、余裕があるならぜひ皆さんにもやってもらいたい作業です!
次回はついに組み立てとサウンドチェック!Astra作りの最終回です!このエフェクターの音はどんな音になるのか……!?ぜひお楽しみに!!
それでは良いギターライフを!!
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