こんにちはコンセルバリオです。
私が初心者のレッスンをしている時は最初から全てのコードを完璧に鳴らすのを目指しません。
変な音が鳴ったり鳴らない所があってもどんどん進めます。
押さえている形が合っていれば綺麗に鳴るかどうかは時間の問題です。
そういった説明をきちんとした後にレッスンを進めますが、中には完璧に綺麗に鳴っていないと満足出来ない生徒様もいます。
そういった方には綺麗に鳴るまでゆっくり1つずつコードの練習をします。
コードを押さえる時の注意点とコツを紹介しますので、コードが綺麗に鳴らないと気になるという方は是非最後までお読み下さい。
■ 押さえる力が適切か?
例えばCというコードを押さえる場合、薬指で1弦の3フレット押さえます。
使う指は1本だけです。
まずこのコードを”完璧”に鳴らせるようにして感覚を掴みます。
こんなの簡単!という方は力の入れ具合をどのように考えて押さえていますか?
ほとんどの方が感覚でなんとなく押さえています。
力の入れ具合は数値化が出来ないので伝える方も大変ですが出来るだけ分かりやすい方法を教えます。
まず薬指を1弦の3フレットに触れさせて下さい。
押さえる、のではなく”触れるだけ”です。

(※画像は分かりやすくするため4弦を使っています)
この状態で1弦を弾いてみて下さい。
弦がミュートされている状態なのでプッ、プッ、としか鳴らないはずです。
この状態が出来たら少しずつ左手の薬指に力を入れていつもの押さえている状態に近づけて下さい。
そして難しいかもしれませんが右手で弾きながら行って下さい。
音で無理矢理表すとこうなります。
プッ、プッ、ビッ、ビッ、ピーン!
最後のピーン!というのが綺麗に鳴った状態です。
ミュートされた音から少しずつ1弦3フレットの音が聞こえ始め最後には綺麗な音が鳴る。
この最後の綺麗に鳴った状態が適切な力の入れ具合です。
初心者はどうしても綺麗に鳴らそうとして力を入れ過ぎています。
そのためコードチェンジが遅れたり指が痛くなったりします。
ミュートされた状態から徐々に力を入れていき綺麗に鳴ったその瞬間!の力の入れ具合が最も適切な押さえる力です。
その状態から少しでも力を抜いたら綺麗に鳴らなくなりますし、これ以上強く押さえるのは無駄です。
この力が適切になった状態をカメラのピントが合った瞬間、と例える演奏者もいます。
押さえる力が強すぎないかな?弱すぎないかな?常に考えて押さえて下さい。
■ 指のお腹が触れていないか?
例えばFというコードを押さえる場合、人差し指は2弦1フレット中指は4弦2フレットを押さえます。
このFというコードは簡単と思う方と難しいと思う方に分かれます。
難しいという方は1弦と2弦が上手く鳴りません。
2弦に関しては先程紹介した押さえる力が適切かどうか確認して下さい。
問題なのは1弦が上手く鳴らない事です。
なぜ押さえてもいない1弦が鳴らないかというと”人差し指のお腹が触れているから”です。

この状態だと1弦はミュートされて音が鳴りません。
こうならないためには指先で押さえます。
爪が自分の顔に向いていたら指先で押さえられています。
爪が真正面に向いていたら指が寝ているので、指を立てて爪で弦を押さえるぐらいの感覚で丁度いいと思います。
ちゃんと指先で押さえているのに鳴らないんだけど…指先で押さえてもならない場合はまだお腹が少しだけ触れていると考えて下さい。
例えばFの1弦が鳴らない場合、人差し指は2弦と3弦の間を押さえるようにします。
少し上の方、3弦に近づけるように2弦を押さえます。
こうする事により人差し指のお腹が1弦から離れ綺麗に鳴ります。
■ まとめ
コードを押さえる時の力の入れ具合や指を立てる方法を紹介しました。
今回紹介出来なかった細かい注意点は他にも沢山あります。
フレットの脇を押さえる、親指の位置を考える、などなど色々あります。
綺麗に鳴ったらモチベーションが上がると考える方はこのような細かい練習を続けて下さい。
冒頭でも書きましたが私は初心者の方にコードやコードチェンジを教える時は綺麗に鳴るかどうかはあまり意識させません。
他にもっと大事にすべき事があります。
コードというのは実をいうと無限に自分で作る事が出来ます。
なので全てのコードを完璧に!などと考えていたら曲の練習に進む前に人生が終わってしまいます。
押さえるフレットが合っていたらOK、ぐらいに考えて色々なコードや曲に挑戦して下さい。
経験を積んでから前に弾けなかったコードを押さえてみたら簡単に弾けた、このようなステップが理想です。
コードを綺麗に鳴らす感覚が1度掴めたらどんなコードもどんな曲もスムーズに弾けます。
ぜひその感覚を身につけられるように練習を続けて下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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