こんにちはコンセルバリオです。
ウクレレでもギターでもピアノでも何でもいいのですが、”音を弾く”という事について読者の方はどのように考えていますか?
あらためてこの項目をじっくり考えると演奏が確実に良くなります。
ウクレレ以外にも使える知識なので是非お読み下さい。

結論から言います。
音を弾くというのは、音を出す→伸ばす→止める、この3つを行う事です。
当たり前じゃんそんなの知ってるよ!という方に質問です。
弾く前にどういう音を出すか考えた事はありますか?
伸ばす時は何拍伸ばしてヴィブラートの掛け具合をどうするか考えた事はありますか?
止める時は何拍でサッと止めるのかゆっくり音が消えるように止めるのか考えた事はありますか?
ほとんどの方はあまり考えていません。
コードは知ってる形を押さえてジャンジャン、タブ譜の数字だけ見てポロポロ、これは別に間違いではありません。
趣味で楽しく弾きたいという方はこれ以上の知識も技術も必要ないかもしれません。
しかし、更なるレベルアップやプロを目指すという方がこれではいけません。
1つずつ考えていきます。
■ 音を出す
自分はどんな音を出したいのか考えます。
小さい?大きい?固い?柔らかい?ストロークのスピードは?明るい?暗い?
普段弾いている時を思い出して下さい。
おそらく正しい音が出てればそれでOK、ぐらいの事しか考えずに弾いていませんか?
基本的に音を出す時は右手がどう弾くかを考えます。
親指で弾くのか人差し指で弾くのか、大きく動かすか小さく動かすか、細かい変化ですが出てくる音は必ず変わります。
この曲のここのコードはこういう音がいいと思う!、このように考えてから弾き始めて下さい。
最初から全ての音を細かく考えて弾くのはしんどいので、好きな部分や大事そうと感じる部分だけでも考えながら弾いて下さい。
これをするだけでも演奏のレベルが上がります。
■ 音を伸ばす
どのように音を伸ばすか考えます。
ヴィブラートはかけるかけない?何拍伸ばす?ソロウクレレなら高音と低音どっちをどう伸ばす?
大事なお話をするとウクレレは撥弦楽器(ハツゲンガッキ)扱いになります。
弦をはじく楽器は全て撥弦楽器に入ります。
ギターもマンドリンも三味線なんかもそうです。
ヴァイオリンなどは擦弦楽器(サツゲンガッキ)扱いになります。
弦をこする楽器は全て擦弦楽器です。
ビオラやチェロは擦弦楽器です。
撥弦楽器も擦弦楽器も同じ弦楽器ですが音の出し方と伸ばし方は大きく違います。
擦弦楽器は0から徐々に大きく音を出したり、伸ばしている時も音量の制御が出来ます。
しかし撥弦楽器のウクレレやギターは音を出した瞬間(アタック)が一番大きくそこから徐々に小さくなっていくという演奏しか出来ません。
これは楽器の特性上しょうがない事です。
だからといって音を出す時や伸ばすのを適当にやっていい訳ではありません。
ピアノではヴィブラートは出来ませんがウクレレは出来ます。
この利点を生かして伸ばしている時はどう伸ばすか考えながら演奏しましょう。
■ 音を止める
最後の項目です。
音を止める、これこそがウクレレプレイヤーが最も気を使わないといけない事だと思います。
実はこのコラムを書こうと思ったのは音を止める事の大事さを知ってもらいたいと思ったからです。
ほとんどの方は止め方が雑というか考えた事すらないような演奏をしています。
音が綺麗に鳴ったらOK、そのように考えているとどうしても止め方が雑になります。
ウクレレ以外の楽器、例えばフルートやサックスなどの吹く楽器は止め方をきちんと考えないと演奏出来ません。
人間である以上ずっと音を伸ばし続ける事は出来ませんし、息継ぎなども考えないといけません。
しかしウクレレやギターは弾いたらあとは勝手に音が伸びてくれます。
なので出ている音が正しいとか綺麗かは皆気にしますが、止め方を考えない方が多くなるんです。
どのように音を止めるのか。
何拍伸ばして止める?スッと止める?ゆっくり止める?
音をきちんと止めて初めて”音を弾く”という作業が終わります。
■ まとめ
音を出す、音を伸ばす、音を止める。
この3つはどれも同じくらい大事です。
どれかが欠けたり適当だと絶対にいい演奏にはなりません。
特に楽器の特性を考えると止める事に関していい加減な演奏をする方が多いので注意して下さい。
プロや上手い方でこの3つのどれかを適当にやっている方はいません。
こういう細かい部分こそがプロとアマチュアの差に繋がっています。
趣味レベルでいいという方には面倒くさい作業だと思いますが少しだけでもいいので意識してみて下さい。
必ずいい演奏になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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