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最強のギターメンテナンスマシンPLEKを体験してきました

2021-09-30

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

ギタリストのみなさん、愛器のメンテナンスは定期的に行っていますか?
著者はちょっとズボラなほうなので目立ったノイズやガリ以外はほったらかしにしておくタイプです。

それでも何年に一度かは不調が目立ってくるといつも決まったリペアショップに出します。
しかし、今回はPLEK(プレック)というメンテナンスマシンを導入している楽器店が近くにあるということで出してみました。

PLEKが気になっていた人は参考にしてみてください。

■ PLEKとは

電話ボックスのような箱型マシンで、その中にギター(ベースにも対応)を入れるとどこか悪いところがないか徹底的に診断してくれます。
人間で例えると人間ドックに入って隅々まで診てもらうイメージですね。

 

診断項目は全部で9つあり、ネックの反り具合やフレットの減り方、ナットなどです。 電気系統以外はほとんどみてくれます。

もちろん診断だけでなく、調整もあっという間に行ってくれます。
待ちがなければ時間にして3時間弱です。
リペアショップに持ち込んで3時間で調整完了ということはまずあり得ません。
だいたいの場合は預かり修理の扱いになるのでその間、長いと1カ月以上は楽器が手元にない状態となります。

ですが大切なギターを機械なんかにいじられたくないと思う人もいますよね?
その気持ちわかります。
というか、著者自身も最初聞いた時はかなり抵抗がありました。

しかし、結論から言うとこのPLEKは素晴らしいメンテナンスマシンです。
熟練のリペアマンが見つけられないような改善点を見つけ、弾き手の希望通りに調整をしてくれます。

■ 診断~修理完了まで

それでは実際に著者のギターがPLEKでどのように変化したかを書いていきますね。

致命的に「ここがおかしい!」というほどではなかったのですが、なんとなくチューニングの合わない感じや弾きにくさを感じていたのでまずは診断からお願いしました。

診断内容と料金

2弦が全体的に、特にハイフレット側でビビりがかなり出ていて、正確な音程が取れなくなっていました。
原因はフレットの減り方です。
オクターブ調整だけでは解決できないようでした。
他の弦、ポジションでもビビリポイントが複数確認されたのでマイギターは入院することに。
エレキギターに多少のビビりはつきものだという認識でいましたが甘かったようですね。

料金はフレットのすり合わせで15000円程でした。
最新のマシンを使っているから高いということもなく、どちらかというと少し安く済んだのではないでしょうか。

調整後

なんと、PLEKでメンテナンスを行った後はカルテをもらうことができます。
いつものリペアショップではここまで詳細なデータをもらうことはできませんでしたが、このあたりはさすがコンピューターによる診断ですね。

これが各弦、各フレットの状態を表した図で黄色い表示がビビり・音づまりのある場所です。
想像以上に多かったですね。
それと自分のよく使うポジションをさらけ出されているようでなんだか恥ずかしくなります。

コレが調整後の状態です。 ビビりポイントが解消され、弦高も少し下げることができました。
弦高はあらかじめ少し下げたいと伝えていましたが、1000分の1ミリ単位で調整が可能なのでどんなオーダーにも答えてくれます。

調整以前、高音弦ハイフレットでうまく発音しない箇所があり、うまく音が出ないのは自分の押さえ方が悪いのだと思っていました。
それが力まくても普通に弾けるようになり快適です。

■ PLEKで調整後のメリット

一度PLEKが調整したギターはギターのクセ(持ち主のクセ)を学習して記憶してくれます。
次にまた不具合を感じたときにPLEKにかけるとそのデータを元に調整してくれます。
これはいかに優秀なリペアマンでもできないのではないでしょうか?

そして、その状態が気に入った場合は「あの時の状態に戻して欲しい」とオーダーすると限りなく近い状態にしてくれるそうです。

さらに驚くべき機能があり、PLEKのデータはクラウド上で共有されているのです。
つまり引っ越しても、近くにPLEKの取り扱い店舗があれば最低限の説明で調整が可能になります。

また、このPLEKの調整したデータは自分のギターだけでなく、PLEK利用者全てで利用されます。
日々色々なギターのデータを集めているので、それを元にたくさんのセッティングから最適解を提案してもらえます。

■ 感想

格段に鳴りがよくなり、弾きやすくなりました。 そのギターがもともと持っていた長所だけをさらに伸ばしたような感じです。

ギタリストの多くは細かいメンテナンスなどできない人がほとんどかと思います。
なにかしらの調整をしたい時には楽器店やリペアショップに持ち込みますよね。

その場合、信頼できるリペアショップが近くにない人は大手の楽器店などに持ち込むことになります。
そうなるとどんな人にいじられるかわからないので、戻ってくるまで不安でいっぱいな気持ちになります。

また、信頼できるリペアショップがあったとしてもやはり作業は人間の手で行うものなので100%の信頼はできません。
どんなに優秀なリペアマンでも人間である限り仕事に多少のムラができます。

ですが、PLEKなら正確に測定を行い、調整後もデータとして変化を見ることができます。
この安心感は機械でなければ得られません。

かかる費用も適正相場ですし、ギターやベースを調整してみたい人は一度試してみてはいかがでしょうか?


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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キョウ

TUBEのギタリスト、春畑道哉先生を敬愛するおっさんギタリストです。 息子たちも楽器を嗜むので子育て的な観点での記事も書いていきたいと思います。
YOUTUBE https://www.youtube.com/channel/UCnOf2xDJqVutdV59aA83t5wo

 
 
 
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