あけましておめでとうございます。
どうぞ本年も当ブログを御贔屓くださいませ。
さて、去年の散々たる自作記事のことは一旦忘れ、新しい年を迎えたのだから自ら襟元を正し、新しい知識を身につけて行こうじゃないか。
そこで筆者の最も得意分野であるギター用、アンプ用、エフェクター用のコンデンサーについて語る。
ギターのトーン回路に使用するコンデンサーだが、まず入口と出口があることはご存じだろうか?
こんなことを言うとある方面からは「そんなもんある訳ないだろ」と批判的なセリフが飛んでくるだろう。
しかし、じつはコンデンサーによっては両極性と言われるコンデンサーでも入力と出力は存在する。
存在しないコンデンサーは積層フィルムコンデンサーとセラミックコンデンサー、マイカコンデンサーなど。
ビンテージギブソンに使用されていたバンブルビーやブラックビューティー、果てはオレンジドロップまですべてに入力と出力が存在する。
どういうことかを説明しよう、分かりやすくいつもの汚い手書き添えで。

フィルムコンデンサーは銅箔や錫伯、アルミなどを間に絶縁体を挟んでクルクル巻いている。
その巻き方向を見ると、片側は右巻き、反対側は左巻きになる。
これが入出力の正体だ。
なに?そんなんで音は変わらないって?
寒い夜に布団に入り、電気毛布を使用する時に下に敷く?それとも上に掛ける?
それにより効果が違うのは歴然だ。
また大変興味深い事にコンデンサーメーカーはコンデンサーの表面にOUTSIDE LINE(つまり出口)というものを表記していることがある。
見て見ぬふりをしていたのではないかな?
実際にコンデンサーを確認してみよう。

画像の赤い丸の中に必ず縦線がひいてある。
これがOUTSIDE LINEだ。
さらに、みんなの憧れバンブルビー(もちろん本物のビンテージ物)を見てみよう。

このころのバンブルビーはカラーコードと呼ばれる表記のため、縦線を入れることはできなかった(容量が分かりづらくなるため)。
※画像のバンブルビーは分かりづらいが左から(茶、黒、オレンジ、間をおいて黄色なので0.01uF400VC)
しかしOUTSIDE LINEに代わり、赤丸で囲んだ部分にあるように形でそれを表示している。(上は端子が太く、下はお尻に段差が付いた形状になっている)
結果的に入力側と出力側を間違えるとどうなるのか?
どうもなりはしない、音が微妙に変わるだけ。
ギターではトーンの変化具合が変わる。
と、まあ新春から新たな知識になるような内容になってしまったが、いかがだろうか?
去年ブログで書いたDCサーボパワーサプライの完成バージョンをそのうち(本当にそのうち)アップする予定なので楽しみにしておくように。
では今年もよろしくお願い致します。