先日、YAMAHAよりFGDPシリーズが発売されました。今回発売された2モデルは音源、スピーカー、充電池を内蔵したフィンガードラム専用機とのことですが、フィンガードラムとはどういったものなのか……
今回はスタイルごとに必要な機材と合わせてみてみましょう。
YAMAHA ( ヤマハ ) / FGDP-50 フィンガードラムパッド
YAMAHA ( ヤマハ ) / FGDP-30 フィンガードラムパッド
フィンガードラムとは
フィンガードラムは文字通り指を使ってMIDI鍵盤やMIDIパッド等を演奏する事を指します。
アコースティックドラムの音を出してドラムフレーズを作ってみたり、エレクトリックサウンドを鳴らしてパフォーマンスを行ったりと、アイデア次第でさまざまな楽しみ方ができることでしょう。
MIDIパッドとDTMソフトを使ったフィンガードラム
フィンガードラムを行ううえでよく採用されているスタイルで、DTMソフト上でMIDIパッドの設定、音源の設定を行い、演奏するパターンです。パッド数はそれぞれのモデル毎に異なりますが、4の倍数でパッドが配置されていることが多く、16パッド、64パッドのモデルがよく使用されています。
PC上でパッドそれぞれに音源を配置し、演奏しやすいレイアウトで楽しむことができるため、自由度は非常に高いと思います。
必要な機材は以下の3点です。
- PC
- DTMソフト
STEINBERG ( スタインバーグ ) / Cubase Pro 12 通常版 DAWソフトウェア - MIDIパッド
NOVATION ( ノベーション ) / Launchpad X MIDIパッド
MIDIキーボード、電子ピアノを使ったフィンガードラム
DTMソフトを使用したフィンガードラムを行う場合、MIDI信号の送信ができれば良いので、MIDIキーボードを使用したフィンガードラムもできます。
また、電子ピアノにドラム音源が収録されている場合もあるため、ピアノ、MIDIキーボードをお手持ちの方はすでにあるキーボードを使ってフィンガードラムを楽しむことが可能です。
NOVATION ( ノベーション ) / Launchkey 49 MK3 MIDIキーボード
スタンドアローンのサンプリングパッドを使ったフィンガードラム
スタンドアローン対応のサンプリングパッドを使用すると、外出先などでもフィンガードラムを楽しむことができます!
もちろんPCに接続して使用することも可能で、さまざまな場面で活躍する事でしょう。
ディスプレイがついており、サンプルの編集まで可能な高級機や、プリセットのサンプルデータとインポートしたサンプル音源を組み合わせて使用する比較的安価なモデルがあるので、予算、目的に合った商品を選択しましょう。
NOVATION ( ノベーション ) / Circuit Rhythm スタンドアローン・サンプラー
Garage Bandを使ったフィンガードラム
iPhone、iPadをお手持ちの方であれば、Garage Bandアプリを使用してタッチパネルをドラムパッドとして利用することも可能です。アコースティック・ドラムキットであれば画面にドラムセットが、エレクトリック・ドラムキットであれば12グリッドのパッドが表示されるので、叩きたい個所を叩くだけで演奏が可能です!
もちろん、レイアウトなど事前にPCで設定を行ったiOS対応のMIDIパッドを接続して演奏する事も可能です。
iPadやiPhoneの画面サイズによっては小さくて叩きにくいと感じることもあると思います。
実際にiPad airを使用してフィンガードラムをやってみましたが、スネア、ハイハットはタップする位置によって3種類の音が出るため、タップに正確性を求められ、連打などする際には多少の慣れが必要にも感じました。
そういった場合はMIDIパッドを組み合わせて楽しみましょう。
フィンガードラムを試してみた
今回は女川ショールームに展示してあるNOVATION ( ノベーション ) / Circuit Tracksを使って、実際にフィンガードラムを演奏してみました!

NOVATION ( ノベーション ) / Circuit Tracks グルーブボックス
プリセット音源としてドラムトラックが4つ収録されており、本体のツマミを使ってパラメーターを設定することもできるため、別途インポートしなくても十分に使用いただくことが可能です。
演奏を行うグリッドは下2行の16グリッド分となっているので、各パッドにアサインされた音をうまく組み合わせて演奏していきます。
キック、スネア、ハットのすべてを指で演奏するため、キックの位置等工夫しながらフレーズを作っていきます。
こちらのパッドではリアルタイムで演奏する際、同時に発音することはできないので、その点も考慮しつつ演奏していきましょう。
普段のドラム演奏とは全く別の指の使い方をするため、慣れるまでにやや時間がかかりましたが慣れてしまえばとても楽しく演奏できました!
今回は展示器を使用しているため音源のインポートやレイアウトの変更等は行っていませんが、使い方次第で楽しみ方の幅が大きく広がりそうです。 ビートメイキング、サウンドメイキングを行うためのサンプラーである本機ですが、フィンガードラム用としても十分に楽しむことができます。
いかがでしたでしょうか。
今回はフィンガードラムについて、実際にやってみながら紹介してみました。
個人的には新しい楽器ともいえるほど大きな可能性を持った演奏方法と言えると思います!
手軽にドラムを楽しみたい方、楽曲制作のアイデアが欲しい方にオススメです。