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知っているようで意外に知らないジャックの話

2022-10-06

テーマ:実録 ! サービスマン日記, ギター

過去にシールドケーブルを製作するブログをつらつらと書きましたが、プラグを挿した先のジャックはどうなっているのか、見たことがある人は意外に少ないように思います。

ギターを弾く人の中にはエレキギターの中身の配線や電気などの話になると途端に「知らない!知らない!そんなのわかんない!ギターは魔法で音が出るんだ!!ワーッ!!ワーッ!!聞こえないよーー!!ワーッ!!」ってな具合に耳を塞いでしまう人もワリといらっしゃるかと。そこで今回は、なるべく簡単に、ギターにかかわらず、シールド作成ブログを読んでいない人にもプラグを挿した先のことを多少は知っておいてほしいなと。大丈夫だよ、怖くないよ、知っておいて損はないよ、と考える所存です。

ギターやベースを開けるとこんな感じです。

多くの場合エレキギターなどにはこのタイプのジャックがついています。

プラグを挿すとこのようになります。

先端(TIP)に接点が当たっているのがよくわかりますね。この板バネ状になっている接点が出力となります。

シールド作成ブログでも触れましたが電気は2カ所が繋がっていないと流れません、これは鉄則です。電気が流れないと音は出ません。
先端はチップ(Tip)、根元の部分はスリープ(Sleeve)と呼ばれます。

 

???

あれ~~??

おかしいなぁ~~

みょーに変だなぁ~。

チップは端子が触れてるけどスリーブにはどこも当たってないじゃない!!!

2カ所触れないと電気が流れないなんて嘘だ!!やっぱりギターは魔法で音が出るんだ!わーーーーっ!!!

 

と多くの民は考えてしまいがちでしょう。

だが、そいつは甘いぜ!!!

スリーブが触れているのは。。。

ここだ!!!

バーーーーーーーーーン!!!!

正面から見ると、、、、

ここだ!!

まさか丸見えになっているプラグが挿さる部分が接点になっているなんて!!!!

 

真面目なトーンに戻ると、、
このタイプのジャックは表から輪っかに見える部分がスリーブと当たっているわけです。

このスリーブの部分、内径を測ってみるとこのジャックはこんな感じ。 ちなみにこのジャックはプレイテックのギターから外した物。

これに対してプラグはどうなのか、手元にあった物を測ってみました。

まずクラシックプロ。

ギター界では世界標準なスイッチクラフト。

PAなどではスイッチクラフトより標準的なノイトリック。

全部微妙にちがーーーーーーう!!!!!

そうなんです!、プラグというのはメーカーによって微妙に形が異なるんです!

気になる先端(TIP)の当たる部分も比べるとこんな感じで
左からクラシックプロ、スイッチクラフト、ノイトリックです。

端子同士の当たり方が違うことがわかるでしょうか?!
ギターの出力はこんなほんのちょっとの接点で繋がっているなんて!!!

フォンプラグの形はJIS規格、EIA規格、IEC規格などで定められていますが、細かい話はここでは割愛。気になる人は調べてください。

とりあえず。難しいことは置いておいてプラグの形って微妙に違うのね、ということです。
よく『ギターのグレードアップにジャックをスイッチクラフトにしよう!』なんて記事を見ることがありますが、スイッチクラフトのジャックに変えたら一万円のギターが10万円のギターと同じ音になったぜ!!!なんてことはありません。音に関してはそこまで変わるとは思ってないです。

ただ、ワリと良いギターにはスイッチクラフトのジャックが使われており、スイッチクラフトのジャックにスイッチクラフトのプラグを挿した時にはガッシリとしたホールド感があります。最初は固すぎるとも思うかもしれませんが、安価な物より板バネが固いのでバネ力が弱まって接点不良になることが少ないわけです。

SWITCHCRAFT ( スイッチクラフト ) / 11

その端子を増やせばホールド感も接点不良も起きないだろう!てな発想のジャックも発売されています。

Pure Tone Jack ( ピュアトーンジャック ) / PTT1

最後に、ギターのパーツなどにかかわらず、金属パーツがいつのまにか曇ってくるのは誰しも経験があることかと思います。これは酸化被膜というものが発生した状態で、パーツとパーツ間の接点不良が起こる一因となります。何かしらの機器を久しぶりに使ったら調子が悪くなってた!!
なんてのはそんなことで起きたりもします。

ジャックが触れる部分は無水エタノールなどで磨いて接触不良を防ぐメンテナンスをしておいた方が良いわけですが、チップの先端ばかり気にしてスリーブの当たる枠の部分を考えていない人も結構いるのでこのスリーブの当たる部分も磨いてください。

今回はギターなどで一般的なタイプのジャックでしたが、ジャックも種類や形が違うものがたくさんあるので、それについてはまたそのうち。

というわけで簡単なジャックのお話でした。

↓今回使用したプラグたち

CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / P12 モノラルフォンプラグ

SWITCHCRAFT ( スイッチクラフト ) / 280

NEUTRIK ( ノイトリック ) / NP2X

技術サポート 前島 学

ギターリストとして活動している内にエフェクターなどの自作から始まり機材方面に興味を広げていった。楽器店勤務、ギターアンプ修理店で修業を積み、レコーディングスタジオで機材メンテナンスなどを経てサウンドハウスに入社。ギター演奏にも定評がありサウンドハウスの商品紹介動画でも多数デモ演奏を行っています。

CLASSIC PRO / P12 モノラルフォンプラグ

CLASSIC PRO

P12 モノラルフォンプラグ

¥150(税込)

モノラルフォンプラグ、ストレート

評価000005

ブログ有り 動画有り

在庫あり

数量

Pure Tone Jack / PTT1

Pure Tone Jack

PTT1

¥700(税込)

ギター/ベース用ジャック、モノラル、ニッケル

評価000005

ブログ有り

在庫あり

数量

NEUTRIK / NP2X

NEUTRIK

NP2X

¥480(税込)

モノラルフォンプラグ、シルバー、ストレート

評価00000

ブログ有り 動画有り

在庫あり

数量

SWITCHCRAFT / 11

SWITCHCRAFT

11

¥500(税込)

モノラルフォンジャック

評価000005

ブログ有り

在庫あり

数量

SWITCHCRAFT / 280

SWITCHCRAFT

280

¥550(税込)

モノラルフォンプラグ、ストレート

評価000005

ブログ有り 動画有り

在庫あり

数量
 
 
 
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