ワイヤレスマイクの商品説明に、「同時使用数●●波」とか、「同一エリア内で●●波使用可能」と、よく書かれています。これって、一体何だろう。今回はその疑問について簡単に説明したいと思います。
「波」という表現が出てきましたが、簡単に言えば、マイク(送信機)の数のことです。例えば同時使用数6波となっている場合には、限られた空間の中で、同時にマイク6本まで使えるということです。
これはよくある質問ですが、6波使えるなら、受信機1台でマイク6本繋げるということ?
答えはNOです。ワイヤレスの受信機は通常、送信機と1対1で使います。商品によっては1台の受信機に複数のチューナーを装備していたり、別売りのチューナーを追加することによって、1台でマイク2本や、4本接続できるものもあります。
■1chタイプ
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CWS801M ワイヤレスセット、ハンドマイク
■2chタイプ
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CWS802M ワイヤレスマイク レシーバー&デュアルハンドマイク
■4chタイプ
TOA ( ティーオーエー ) / WT-1824 ワイヤレスチューナー
PANASONIC ( パナソニック ) / WX-UR504 ワイヤレスレシーバー
SHURE ( シュアー ) / ULXD4Q-AB
単純に同じ周波数で接続できれば、同時に何本でも使えるのでは?これも答えはNOです。マイクをボーリングの玉、周波数チャンネルをレーンにたとえた場合、同時に同じレーンでボールを投げたらぶつかりますよね?(そもそも1つのレーンでボールを2個投げては駄目ですけど、笑)それと同じことで、同じ周波数チャンネルでマイクを同時に使うとお互いが干渉して、大きな音でノイズが乗ったりします。
なぜ決まった数しか使えないのか。これは周波数毎に説明します。
まずB帯ですが、周波数は山なりの波形をしています。マイクで音を正しく出すためには山なりの波形の面積をしっかり確保する必要があります。その際に近い周波数に設定すると山なりになっている波形が重なり、面積が確保できません。確保できないと音は正しく出ません。B帯は最大30チャンネルまでありまずが、波形が山なりなので、面積を確保しようとすると最大でも6波までとなります。(※メーカーにより最大8波というのもあります)
一方2.4GHzは波形が狭いため、隣あったチャンネルを使え、最大で16チャンネルまであります。
もちろん、商品によりスペックは違います。どの商品でも30chや16ch使えるわけではありませんのでご注意を!!

同時使用数について、いかがでしたか。
上記に説明した内容は、以下のブログでも触れています。ぜひご参照ください!
- 新商品紹介CLASSIC PRO/CWS800シリーズ ~私のおすすめワイヤレスマイク~
- おススメのワイヤレスマイクを語る ~Line 6/XD-Vシリーズ編~
- 使用用途別ワイヤレスマイクのおすすめ ~ハンドヘルド編~
ではまた、ワイヤレスマイクの「いまさら聞けないシリーズ」でお会いしましょう。