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「男の美学」の極めとは ハゲにならないためのたゆまぬ努力

2023-06-12

テーマ:サウンドハウス創業者のコラム「Rickの本寝言」

Rickの本寝言 サウンドハウス創業者が本音をついつい寝言でつぶやく!

サウンドハウスを創業して間もない頃、日々の激務で心身ともにくたくたになり、久々に生まれ故郷の渋谷に戻り、楽器店をさまよい歩いていた。そのついでに某xx楽器のそばに理髪店があったので髪を切ることにした。30代の後半に入っていた自分は、当時も今も変わらず疲れ知らずであり、いつも気合でフル回転していた。しかし、その理髪店で衝撃的なコメントを聞くことになる。

「お客さん、頭皮をケアーしないと髪が薄くなってきてますよ!」と若手の理髪師が言うのだ。それまで髪のケアーなどしたこともないし、考えたこともなかった。「まさか、この自分がハゲになる?」そんなことはありえない!そして彼に聞いてみると、とりあえず「サクセス」のような育毛スプレーを使って、頭皮マッサージをしたほうがいいとのこと。その日から、いつかハゲになるという妄想に時折、侵されることになる。

そもそもハゲになる一番の要因はDNAだ。亡くなった父がよくぞ言ったものだ。「結婚する相手を決める時には、まず、その方の父親を見なさい!」と。「もし、父親がハゲだったら、お前の子供もハゲになるのでやめときなさい!」そう、まじめにアドバイスするほど、ハゲになることを気にしていた。75歳で亡くなった父親は、確かに60歳の頃からかなり薄くなりはじめ、いつも自分の頭を気にしながら、さまざまな育毛剤を買い込んでいた。父の場合は、頭全体が薄くなってきていたので、それを地毛でうまくかぶせてカバーしていた。すると自分もそうなってしまう可能性が高いことになる。

ちょっと待った!ハゲになる理由はDNAだけではない。一番いけないのはストレスとみている。ハゲの原因は、直接的には血行の不良だ。本来、頭皮は柔らかく、血液を通じて皮膚への栄養素がどんどんと運ばれてきて、髪が育つ。ところが、仕事をしすぎて首、肩が凝り、睡眠不足が重なってくると、一気に血行が悪くなる。そしてその状態を放置していると、いつの間にか、頭が固くなって、頭皮がパンパンに張ってくるのだ。そうなってくれば、当然ながら毛根が育つわけがない。肥料のない乾いた土地に植えられた樹木のように、枯れ木になって朽ちていく。

そんな当たり前のことが、50代の頃からやっとわかってきた。それまでは、何とかなるだろうという安易な考えしかなく、たまにスプレーをかけてマッサージをするくらいだった。ところが、だんだんと被害エリアが増えてきたのだ。そしてある日、「このままでは絶対まずい!」と思い、思い切って池袋の「リーブ21」に行ってみた。初回カウンセリングということなのだが、それでもなぜか1万円取られてしまった。そこで学んだことは、ただ一つ。シャンプーをきちんとして、その後、冷水を使って頭をきんきんに冷やすということだ。おそらく、温かいお湯と、冷水を使い分けることによって、頭皮に刺激を与えることを目論んだのだろう。だが、「リーブ21」のめちゃくちゃに高い料金を聞いてうんざりし、その場を立ち去った。

その後、テレビコマーシャルで「リアップ」の広告を目にした。ミノキシジルという成分を配合した育毛剤が、本当に効き目があるらしい。そう信じて購入することにした。それにしても、ほんの少ししか入ってないのに、何と高価なこと。こうしてハゲになるのを嫌がる男性の群れを収益源として、製薬会社は常日頃、利潤をあげているのだ。ビジネスとしては良いかもしれないが、それにしても高すぎる。

そこである日、ミノキシジルをアメリカのアマゾンで見てみると、なんと安いこと!半年分の使用量をゲットして日々、ふんだんに使っても、1万円もしないのだ。だったらアマゾンUSAで購入しようと決め、さっそくアメリカ製のミノキシジルを使い始めた。しかしながら、几帳面に日々、必ずケアーしたわけでもなかったことから、ほとんど効果がみられない。そうこうしているうちに、頭の後ろがさらに薄くなってくることが、ますます気になってきた。男の美学!ふさふさした髪の毛!これだけは失いたくない。

そんなある日、会社近くの安食にある理髪店で髪を切っていると、理髪師が「まずいですよ。。」と声をかけてくれた。そしてこのままではハゲになるので、薬を飲んだらどうですか、という。なるほど、薬物とはそれまで考えてもみなかった。そもそも体のケアーには金と時間をかけないで半世紀ばかり過ごしてきたので、薬物投与案は斬新にも思えた。それからちょっとだけネットで研究し、プロペシヤなどいくつか定番の治療薬があることを知ることになる。

気になるのは副作用だ。まさか、とはこのことか。AGA(男性型脱毛症)治療薬の副作用は、男性が不能になる、つまりインポになる危険があることがわかっている。その影響を受ける人は1割もないということなので、当然ながら大丈夫と思い込んだのが、果たして結果は!じゃじゃジャーン!信頼する皮膚科の女医先生が、ザガーロが良く効くよ、とういうので早速購入し、試しに飲み始めてみた。するとどうだろう、効果てきめんだった。青天の霹靂とでも言おうか。髪の毛がふさふさと生えてくるわけでもない。1か月飲んでも何ら効果は見られないどころか、何と、ほんとに立たなくなってきてしまったのだ。「まじっすか!」そこで女医先生にある日、告白しに行った。「すいません、立たなくなったので、やめます!」と。

それから数年間、どうしようもなく、手をこまねいているうちに、ますます上が薄くなってくるのがわかった。テレビコマーシャルでは、アートネイチャーとかが有名だが、これもよくよく調べてみると育毛ではなく、髪の毛を結び付けて髪があるように見せる工夫を凝らしているだけのこと。それは自分の意とするところではない。自分の髪の毛が欲しいのだ。そこで今一度、心を入れ替えて、真摯に育毛対策に取り組むことにした。

つまるところ、地毛を増やし、髪を育てるには、まず、土地を肥やさなければいけないということ。畑で言えば、土地を耕し、肥料をまき、水をまき、そしてきちんと植えていく。全く同じことが言える。まず、日々、頭皮をマッサージし、とにかく刺激を与えることが重要だ。以前、無知な時は、髪の毛が抜けないように、そっとしておこう、触らないほうが良い、と思っていたこともあった。真逆だ。髪が抜けないようにするためには、皮膚を刺激し、マッサージし、血行を良くする必要がある。そのためには日々のシャンプーも大事になる。だからこそ、日々の入浴とリラックスしてマッサージする時間が重要となる。そして肥料を与える。それがミノキシジルだ。

その時間を見つけることができない日が多いのが、悩みの種だ。よって時折、挫折しそうになる。しかも睡眠時間こそ一番重要であり、頭皮に栄養が回る時なのだが、本来7時間あるべき睡眠が連日、4時間になってしまうと、さすがに頭皮も麻痺してしまい、かつかつになってしまう。よって、育毛バトルとは、日々、睡眠時間と入浴時間を確保するための戦いなのだ。それに勝てる人のみが進軍していける。自分にとっては七転び八起きの世界だが、決して諦めることなく、まい進するしかない。

そのうえで、日々、ミノキシジルを頭にかけて、3分間のマッサージをする。最近では頭皮マッサージの機械もあり、理髪店でも使っていたものを、さっそく自分も購入して毎日使うことにした。頭を3本の指についたボツボツでくにゃくにゃと揉んでくれるので、気持ちがいい。これは正解だ。そして大事なことがもう一つ。それが首のストレッチだ。激務が続くと、今でも首がカチカチになり、回らなくなる。ましてや昨今のPCストレスは半端ではない。こんなことばかりしていたら、過労死するか、と思えるほど、首筋が鉄筋のように固くなってしまえば、当然、血行も妨げられてしまう。それだけは何としてもFIXしなければ、と日々、首のストレッチをすることを心がけている。首筋を伸ばすことにより、また、頭皮血液が流れ込んでいくような気分になる。実際に効き目はてき面とみている。

そして最後の手段がやはり、薬物投与だ。ザガーロがだめでも、何かほかに自分に合う薬がないものかと、いくつか試した結果、あるプロペシアのバージョンなら、例の副作用がないことがわかったのだ!よってこの薬を買い込んで、日々1粒飲むことにした。無論、直輸入のお店で安く買わせてもらっている。するとどうだろう、確かに抜け毛は止まったのだ。効果あり!技あり!これらの対策を日々講じることにより、何とか自分の髪の毛を守ることができることがわかった。

それでも大敵がある。一番は睡眠不足。3日続くと、これだけ対策をしても、抜けてくるのだ。次に首の凝り。仕事をしすぎると、どうしても頭に血が回らなくなる。これもほどほどにしないと、やはり、地毛は消滅してしまうことになる。最大の敵は、時差のある海外旅行だ。時差のために体のリズムが狂い、睡眠不足になり、疲れがたまり、ストレスが倍増する。よって海外に行くたびに、毎回1,000本の髪の毛が抜けることになる。ああ。。来週アメリカだ。恐怖の海外旅行とはこのことだ。日本に帰国するとハゲになっている。そんな悪夢から解放されたく、この原稿を書いている。

そこでふと思った。社員を育てることも、育毛とまったく同じことではないかと。大事に育てようと、いつまでもそっとしておくと、ふと気が付けば抜けている、すなわち育つことなく、辞めてしまうのだ。社員が育つためには、しっかりとケアーしなければならない。日々、関わらなければならない。社会人しての責任を果たし、毅然とした態度で仕事に取り組み、何事も自信をもってこなせるようになるまでは、さまざまなトレーニングと試行錯誤を続けなければならない。時には薬物投与のような特効薬も必要であり、有効なツールを用いて意識改革を促進しなければならず、それは面倒でもあり、時間もかかる。しかし手をかけなければ、社員の啓蒙はおろか、いずれひなびてみんな抜けてしまうことになりかねない。だから何はともあれ、毎日がケアー、日々、気にすることが重要なのだ。会社組織が丸坊主にならないためにも、やはり髪の毛一本を惜しむように、社員ひとりひとりを大事にすることが、会社がふくよかになる秘訣だ。

Rick - 中島尚彦 -

1957年東京生まれ。10代で米国にテニス留学。南カリフォルニア大学、ウォートン・ビジネススクールを経て、フラー神学大学院卒。GIT(Guitar Institute of Technology)第2期生のギタリスト。80年代にキリスト教会の牧師を務め、音楽ミニストリーに従事しながら、アメリカで不動産会社を起業。1989年、早稲田でライブハウス「ペトラクラブ」をオープン。1993年千葉県成田市でサウンドハウスを創業。2001年、月間地域新聞日本シティージャーナルを発刊。主幹ライターして「日本とユダヤのハーモニー」の連載をスタートし、2010年よりwww.historyjp.com を通じて新しい切り口から古代史の流れをわかりやすく解説。2023年、一般財団法人サウンドハウスこどものみらい財団を創設し、こどもたちの支援にも従事。趣味はアイスホッケー、ピアノ演奏、トレイルラン、登山など。四国八十八ヶ所遍路を22日で巡る。グループ企業の経営指導に携わるかたわら、古代史の研究に取り組み、日本のルーツ解明と精神的復興をライフワークとする。

 
 
 
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