
こんにちは。
ニンテンドーDSにはまっている者です。
先日、衣替えを行いましてついでに大掃除もやっちゃおうと片づけを行っておりましたら、懐かしいいろんなものがちらほらと。
その中にニンテンドーDSがありまして、ちょっとのつもりでプレイし始めると気が付いたら夜になっていました。
ちなみにソフトはポケットモンスタ―HG。
名作です。
さて今回は、前回のブログで予告していましたとおり購入したピックアップの確認の最終章!!
「位相の確認について」の内容です。
位相についてはブログ4のピックアップの仕組みで軽く触れたのですが+α、位相について説明させていただいてから本編に入っていきたいと思います。
それではよろしくお願い致します。
○ ホットとコールド
位相の確認をする前にホットとコールドについて少し知っておくことがあります。
ギターを弾く限りではあまり聞き馴染みのない言葉なのですが要は+と-です。
と言いたいのですがそれとも少し違っています。
というのもピックアップが作る電流は交流電流(+と-が交互に入れ替わる)なので、直流電流のように片方の線が+もう片方が-とかは無いんですよ。
で、ホットは「非接地側」、コールドは「接地側」を表す言葉なのですが、ピックアップに例えると本体から出ている2つの線(白と黒)というのもどちらがホットでどちらがコールドなのかは決まっていません。
ですので、どちらを非接地側か接地側にするかを選択する必要があるんです。
言い回しがちょっとややこしいですかね?
どちらを非接地、または接地にするかで位相の異なる2つの波形の電流が出るので、片方をアースに落とすことによって好みの位相の波形を残すというのが考え方としてわかりやすいかもしれません。
ちなみに片方をアースに落とさないと、電気の通り道が繋がらないのでブーとノイズが出てギターの音は出ません。
さらっとアースというワードが出てきましたがアースとは「接地」を表す言葉で、詳しく説明すると結成長く少しややこしいのでギター的には
ココと

ココ

と覚えておけばまぁだいぶおおよそですが大丈夫かな~と思います。
いや、本当はダメです。
ダメなのですが結構長くなるので今回は省略させていただきます。
すみません。
先ほど触れたようにピックアップのホットとコールドが決まっていないということは極端な話、同メーカーの同機種のピックアップを2つ繋ぐ場合に片方は白線をホットにして出力に繋ぎ黒線をコールドとしてアースに落とす、もう片方のピックアップを黒ホットで出力に繋ぎ、白コールドでアースに落として配線しても音は出ちゃうんです。
では何が問題なのかと言いますと、それはミックスポジションの時です。
ホットとコールドを逆にするということは位相の向きが逆になるので、ミックス時に位相がぶつかり互いの音を打ち消しあってしまいます。
ブログ4で説明させていただきましたフェイズサウンドになっている状態ですね。
ギター雑誌やネット記事などでよく見る位相を合わせなくてはいけないというのはこれを防ぐためなんです。
基本的にはシングルピックアップでの配線材が2本(白と黒)出ている場合、たいていは白ホット、黒コールドで配線すると正位相になるように作られています。
また3本出ている場合はたいていピックアップの本体のアース線ですがエナメル線の巻きの途中から出ている場合などさまざまですので、これもどこと繋がっているのかしっかり調べる必要がありますね。
あと、位相さえそろっていればミックスポジションでのフェイズサウンドは防げるため逆位相同士で位相をそろえて配線することも可能です。
ですが初めから逆位相で配線するメリットもないので一般的なギターと同じく正位相での配線がベターなんですけどね。
では、ここからが本題です。
結局何を確認するのかといいますと、メーカーが定めているホットとコールドの線が現品と一致しているかということです。
例えばSEYMOUR DUNCAN 4芯ハムバッカーだと

これと同じになっているのかを調べるわけなんですね。
ちなみに各配線材の横に+-で表記されている説明書もあるのですが、先ほど説明したとおりピックアップから出ている線に+-はないので、この場合ですと黒をホットとした場合+、つまり正位相になりますよ、的な解釈の方が正しいかもしれませんね。
で、調べる機械はこれ、前回に引き続きテスターです。

しかし今回使用するのはアナログテスター、電流や電圧などを計測する際に針がニュイッと動くやつです。
テスターを使うのであれば前回のブログで抵抗値を測る際に使用したデジタルでも良いじゃんって話ですが、デジタルは正確な数値を測るのに適していてアナログは電流や電圧の変動をみるのに適しています。
ですから位相を調べる際はこのニュイッを利用するアナログの方が向いているんですよ。
デジタルでも測ることはできるのですがちょっと見づらいので、自分でピックアップの交換を考えているのであればできれば2つ持っていただきたいです。
○ 位相の確認の仕方
確認のために用意するのはこちら。
- ピックアップ
- アナログテスター
- 磁石に反応する金属

今回は SEYMOUR DUNCAN SSL-1 を測ってみましょう。

まずテスターのメモリを1kΩのところにセットしてテスターの針を0地点へ。


そして+をピックアップの白線、-を黒線に繋ぎます。(どちらに繋いでもよい)
次に磁石に反応する金属をピックアップに近づけます。

※金属はドライバーやレンチなどなんでも構いませんが確認の際にピックアップをキズつける恐れがありますので近づける部分をマスキングテープなどで保護しておくと安心です。
この時に
- 針が右に振れたらテスターの+に繋がっているピックアップの線が+、ホットにすると正位相
- 左に振れたらテスターの+に繋がっているピックアップの線が-、ホットにすると逆位相
となります。
確認してみますと
今回はテスターの+に白を繋ぎ針は右に触れているのでこの場合、白が+の線ということになります。
そして説明書と照らし合わせると

説明書と同じく白+、黒-となっていますのでこちらの商品は良品ということになります。
こんな感じで位相をあらかじめチェックしておくとトラブルを未然に防げますし、もし購入した商品が不良品だった場合でも配線前ですので購入店とのやり取りがスムースに行えるというわけです。
これまでの事を踏まえて4芯ハムバッカーの SEYMOUR DUNCAN SH-4 もチェックしてみましょう。

まずテスターの+を調べたい線に繋いで-を残りの3つの各線に当てていきます。
そうすると1つだけ反応を示す線がありますので、その線が調べたい線と同じコイルから出ている線となります。
そうしたらシングル同様に金属の棒を当ててチェックです。



まずはこれで白と黒の線が同じコイルの線だということがわかりました。
次にテスターの+を白-を黒に繋ぎ針が左に触れましたので白が-、コイルは上側で反応しましたのでこうなります。


↓

これで上のコイルから出ている線が白と黒で白がホット、黒がコールドだということがわかりましたね。
次に残りの線、テスターの+赤、-を緑に繋ぎチェックするとこうです。


↓

下のコイルで針が右に触れましたので赤がホット、緑がコールド、だとわかりました。
そして照らし合わせると


一致していますのでこちらの個体は良品ということになります。
いかがでしょうか。
今回はちょっと小難しいお話となってしまいましたが、本題の方の位相のチェックの仕方だけご理解いただければ、購入した商品が良品か不良品かを判断できますので大丈夫だと思います。
これで一応ピックアップ購入後の確認について済みましたので、次回からは配線編に突入していこうと思います。
また次回も読んでければ幸いです。
それではまたサウンドハウススタッフブログで会いましょう。
さよなら。