JBL最新PAスピーカー EON700シリーズ、PRX ONE、EON ONE MKIIに搭載されている便利な機能を紹介するシリーズ第三弾は、「Ducking by Soundcraft」についてです。
「ダッキングって何?」という方も多いのではないかと思います。
簡単に言うと、人がマイクに向かって話しているときBGMのレベルを下げるために使われる機能です。
例えば、学校の運動会、ダンスレッスンなど、BGMを流している時にマイクを使う場面で活躍します。通常、マイクと音源をミキサーに接続した場合、音源を下げるにはフェーダーやつまみで音源を接続しているチャンネルのボリュームを下げるという動きが必要になります。そのたびに上げ下げするのは大変ですよね。そもそもPA卓に別の人がいないとできません。そこでこのダッキングを使うと、マイクで話をすると同時にBGMの音量を下げてくれて、話が終わるとBGMの音量を戻すという動きを自動でしてくれるようになります。
EON700シリーズ、PRX ONE、EON ONE MKIIでは、Bluetoothで再生した音楽をマイク入力に接続したマイクでこのダッキング機能を使うことができます。
さっそく、実機の画面と専用のスマホアプリ「JBL PRO CONNECT」の画面を並べながら見ていきましょう。
スマホとスピーカーの接続については、「【2022年おすすめ最新パワードスピーカー】 JBL PAスピーカーEON700シリーズを使ってみた!!」でご紹介しておりますので、そちらをご覧ください。
参考ブログ『【2022年おすすめ最新パワードスピーカー】 JBL PAスピーカーEON700シリーズを使ってみた!!』
① アプリ画面で「Speakers」を選択して、「モデル名(EON710)」を選択します。
本体側では、「MAIN/MENUノブ」を押して、メニュー画面から「Ducking by Soundcraftt」を選択します。


② Channel 1の右にある「・・・」を選択すると、Senserのマークが表示されるので、選択します。

③「Ducker」の左にある「∨」を選択すると、各項目が表示されます。

各項目について説明していきたいと思います。カッコの中は、本体側の表示です。
Ducker(Ducking by Soundcraft)
ダッキング機能のON/OFFを決めます。
Sensor Ch 1、Sensor Ch2(Channel Sensors、Channel Sensitivity)

ここでは、メーターの左部分をタッチ(本体ではON/OFF)して、ダッキングを作動させるセンサーとするかどうかを設定します。

次にどのくらいのマイク音量でダッキングを作動させるかを設定します。(-100~0dB)
-100dBにすると、頑張って大きな声でしゃべっても音楽は小さくなってくれません。
0dBにすると、ちょっとした小さい声でも反応して音楽が小さくなります。
自分の話す声に合わせて設定してください。
Thereshold(Thereshold)
ダッキングのスレッショルド(しきい値)を流す音楽の音量に合わせて設定します。(-80~0dB)
-80dBにすると、常にダッキングが作動した状態(音楽が小さくなったまま)になります。0dBにすると、ダッキングがほぼ作動しない状態になりますので事前にテストしましょう。
いろいろ実験した結果、SensorのdBより、ThresholdのdBが大きい(例:Sensor -30dB、Threshold -10dB)とダッキングがほぼ働かなくなりますのでご注意ください。

Range(Range)
ダッキングが作動した時に、Bluetoothで再生している音楽の音量をどのくらい小さくするかを設定します。(-80~0dB)
-80dBにすると、ダッキングが作動した時に音楽が聴こえなくなります。
0dBにすると、ダッキングが作動しても、音楽が小さくなりません。
話をしている間、少し音楽を残しておきたい場合は、ここをいい感じに調整してください。
Release Return Time(Release Time)
マイクで話を終えた(信号が検出されなくなった)後、Bluetoothで再生している音楽の音量が通常の音量に戻るまでの時間を設定します。(0ms~2000ms)
0msにすると、話し終えるのと同時に音量が戻ります。息継ぎの隙間でも戻ってしまいます。
2000msにすると、話し終えてから、戻るまでの時間が2秒なのでかなりゆっくり戻ります。
ここもちょうどいい時間に調整してください。
いかがでしたでしょうか。最近では、PAオペレーターが自分しかいないとか、ミキサー、パワーアンプなどのようなPAシステムは持っていかず、スピーカー単体だけでイベントをするというニーズも増えてきているように感じています。そんな時に、いろいろと助けてくれるのが「JBL PRO CONNECT」のたくさんある便利な機能の1つ「Ducking by Soundcraft」です。ぜひぜひフル活用して音楽イベントを楽しんでいただければと思います。