
こんにちは! 作曲家のKaoruです。
今回は、ギターやベースの「指板」についてお話していきたいと思います。
日本は四季によって温度や湿度がガラリと変化しますよね?
それはデリケートな楽器にとってあまりいい環境ではありません。
放置しておくと指板が割れたり、ネックが反ったりする原因となります。
しかし、木材の特徴やメンテナンス方法などを知ることで大事な楽器を長年使っていけます!
そこで!
- 木材ごとの特徴
- メンテナンス方法
- 注意点
などをご紹介していくと共に、オススメのメンテナンスアイテムをピックアップしていきます。
是非、ご参考にしてみてください!
■ 指板とは
ギタリスト・ベーシストには説明不要ですよね、、。
しかし、初心者の方にもご理解いただきたいので簡単にご説明していきたいと思います!
指板は、フレットを安定させるとともにフレットによってどの音階を演奏しているのかを分かりやすくしてくれます。
演奏していく上でなくてはならない部分です。
指板の他にも「フレットボード」や「フィンガーボード」といった呼ばれ方をします。
「フレットを安定させる」というのが大きな役割であるため、基本的には「頑丈性」を優先して選ばれますが、サウンド自体にも大きな影響を与えます。
よく採用されている木材は
- ローズウッド(紫檀)
- メイプル
- エボニー(黒檀)
が、あげられます。
他には、少数ですがマカッサルエボニー(縞黒檀)、パーフェロー、ウェンジなどやフェノール樹脂、テックウッドといった人工素材が使われることがあります。
ちなみに人工素材はとても頑丈・個体差が無い・環境の変化に強いといった特徴があります。
■ 指板の形状のちがい
指板は、緩やかなカーブを描くような形状になっています。
このカーブによって演奏性が大きく変わるので選択する際にはとても重要なポイントとなります。
基本的にはそれぞれの好みによるので、いろいろな形状を試すと良いでしょう。
カーブの度合いは「R」という文字で表記されています。
- 緩やかなRの特徴
指板が平たいほど、弦高を下げることができます。
なので、早弾き・スウィープ・チョーキングなどのテクニカルな演奏をしたい方にオススメ!
実際に、ギブソンやジャクソンといったメタラーが好むギターに採用されることが多いです。
- 強めなRの特徴
指板に適度なカーブがあるとコード弾きがしやすいです。
しっかりと握り込むことができるので、馴染みやすいといった印象があります。
しかし、弦高を下げすぎるとフレットに当たってしまいビビッてしまうので注意が必要でしょう!
フェンダー社のギターは基本的にこのタイプです!
■ 木材の特徴
最もポピュラーな指板材としてあげられる、木材についてまとめていきます!
○ ローズウッド
ローズウッドは、薄っすら木目が見える焦げ茶色の木材です。
基本的には無塗装なのでとてもデリケート。
エレキギター・アコースティックギターのどちらでも使用されているので馴染み深いと思います!
サウンドの特徴としては、温かみのある柔らかさがあります。
アタック感やサスティーンが弱めなのでコード弾きを多用する方にオススメ。
保管の際は、徹底した湿度管理やレモンオイルによる保湿を行う必要があります。
※注意点
メンテナンスを欠かしてしまい乾燥が続くと、指板が割れたり、縮んでフレットが浮いたりします。
そうなると、改善がとても困難かつ費用がかかってしまいます!
○ メイプル
メイプルは、かなり硬い木材で白っぽいという特徴があります。
見た目でもわかりやすいでしょう!
指板だけでなく、さまざまなパーツで使用されています。
サウンドの特徴としては、透明感と輪郭のありハッキリとしています。
基本的には塗装が施されているので、湿度の影響を受けにくくメンテナンスが楽です。
メンテナンスには、クロスによる乾拭きやポリッシュなどで汚れを落とすくらいでOK!
※注意点
木材自体が白いので汚れが目立ちやすいです。
メンテナンスをさぼってしまうと、汚れが蓄積し、黒ずみになります。
そうなると、なかなか綺麗になりづらいです。
○ エボニー
エボニーは、とても黒っぽく光沢があります。
基本的に無塗装です。
高級ギターに採用される木材でとても貴重な木材。
サウンドの特徴としては、メイプルとローズウッドの中間のようなイメージに近いです。
バランスが良いので、エボニーを好むギタリストがとても多いです。
また、頑丈かつ滑りが良いのでテクニカルなプレイに向いています。
保管の際は、徹底した湿度管理やレモンオイルによる保湿を行う必要があります。
※注意点
基本的にはローズウッドと同様です。
メンテナンスを欠かしてしまい乾燥が続くと、指板が割れたり、縮んでフレットが浮いたりします。
そうなると、改善がとても困難かつ費用がかかってしまいます!
サウンドハウスで取り扱っているオススメのアイテムをピックアップしていきましょう!
湿度に弱い弦楽器の管理をするために必須の湿度計。
手のひらに収まるくらいのサイズ感で場所をとりません!
僕自身、長年愛用しておりとても重宝します。
文字盤がごちゃごちゃしていないので、すぐに湿度を確認することが可能。
電源が不要なのも嬉しいポイント!
アナログなので、デジタルに比べて正確性に劣りますが、1つの基準になるので持っておいて損はないでしょう
FERNANDES ( フェルナンデス ) / Dr.Dry 3個セット 楽器用湿度調整剤
楽器ケース内の湿度コントロールが可能な湿度調整剤。
高湿度時は湿気を吸い取り、乾燥時は水分を吐き出すことにより湿度を調整してくれます。
他にも楽器の嫌な臭いも取り除いてくれたり、金属パーツのサビを抑えてくれたりしてくれます。
楽器を保管するとき、冬場の乾燥する季節、梅雨の高湿度が続く時期には必須!
6か月間も効果が持続するのも嬉しいポイントですね!
以上、「指板(フィンガーボード)」についてお話していきました。
どの木材にも、魅力があるので選択が難しいです。
音楽家にとって楽器は相棒です。
しっかりとメンテナンスをして大事に使いましょうね!
コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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