ギタリストがもっとも重要とするものは当然ギター本体でしょう。ギターによってプレイアビリティが左右され、そのサウンドを作り出していきます。しかし、サウンドという側面でみると、ギターそのものよりもギターアンプがその音色のカラーを決めている場合があるのも事実。特にジャズというジャンルにおいては、エフェクターを使用せず直接つないだアンプ側で音作りをしているギタリストも多いです。今回はジャズギターのサウンドの要になるギターアンプに焦点を当てつつ、特に人気&おすすめのモデルを紹介していきます。
1. DV MARK / LITTLE JAZZ
まずはDV MARKより小型アンプLITTLE JAZZを紹介します。
名前にJAZZと入っているように、まさにJAZZのために作られたといっても過言ではないアンプです。そのウォームでクリーンなサウンドは、ストラトキャスターやレスポールのようなソリッドギターを使用していてもしっかりと音色をジャズにしてくれます。
アンプそのものは小型なため、ドラムを激しく叩くようなバンドだと音量の面で負けてしまう可能性があります。
その場合、背面にはSPEAKER OUTがあるので、スピーカーキャビネットなどに接続して出力を増すこともできます。
2. DV MARK / JAZZ 12
続いて、同じくDV MARKよりJAZZ12です。
この10年でジャズギター界のスタンダード的なポジションを確立しました。
LITTLE JAZZと同様に、ジャズ・プレイヤーが求める透明感溢れるクリーントーンとウォームかつパワフルな音圧感が魅力です。
筆者が観測する限り、国内のプロジャズギタリストの大半がJAZZ 12を使用している印象です。
先に紹介したLITTLE JAZZと併せて、以下の動画にてそのサウンドを確認できます。
3. ROLAND / JC-120 ギターコンボアンプ
ジャズの名を冠していながらもジャズ以外の音楽で使われていることの多い、みなさんご存じ定番のジャズコです。
スタジオでの使用はもちろんのこと、ジャズセッションを開催しているお店でも据え置きにJC-120を置いている店は多いです。
セッションやライブなどでアンプを持参しないとなると、普段からJC-120で音を作っておくことは重要なのではないでしょうか。
じつはジャズ・ギタリストのパット・マルティーノは、JC-120を使ってライブをしていた時期もありました。
4. FENDER / '65 DELUXE REVERB
ここまでトランジスタアンプを紹介してきたので真空管アンプも紹介しましょう。
FENDERの定番アンプの通称「デラリバ」ことDELUXE REVERBです。
22Wという低出力ながらも、そうとは感じさせない迫力のあるアンプです。
真空管独特のキレがよく、透明感のあるサウンドはロックやブルースはもちろんのこと、ジャズ・プレイヤーにも愛されているアンプです。
バンドサウンドの中でも負けない音量を担保してくれるので、自宅でもバンドでもどちらでも使える万能アンプと言えるでしょう。
5. FENDER / '65 TWIN REVERB
続いてこちらもFENDER定番のツイン・リバーブです。
こちらもジャズコと同様にスタジオに置いてあることが多いため、使ったことがあるギタリストも多いはず。
ツイン・リバーブを使用するジャズ・ギタリストといえば、マイク・スターン!
ライブの際はツイン・リバーブを2台並べて、ステレオサウンドを聴かせてくれます。
クリーントーンもディストーションサウンドの両方においても、ジャズとロックの融合として最適解とも言える音を聴くことができます。
FENDER/ TWIN REVERBの繊細で太いサウンドはロックだけではなく、ジャズにおいても多くのギタリストを魅了しているのです。
6. Henriksen / The Blu SIX
最後に紹介するのはHenriksen(ヘンリクセン)よりThe Blu SIXです。
他の機種に比べると聞き馴染みの薄いHenriksenですが、2005年にジャズ・ギタリストのためのアンプとして最初の製品“Jazz Amp”をリリースしてからは、そのクオリティを広く認知されることとなりました。
今回ご紹介するThe Blu SIXは、6インチという小ぶりなスピーカーで抜群の機動力をもちながらも、トーンファーストを謳うに相応しくギターの音色を極めて艶やかに表現します。
ジョン・アバークロンビーも愛用しているこのアンプの魅力的な音色は、下記の動画からも確認することができます。
今回は6種類のギターアンプを紹介しました。
ギターと同じくらいサウンドの幹となるギターアンプですが、愛用のギターを持つように、是非とも愛用の1台を見つけてくださいね。