4月に入社しました、内田といいます。初めてのブログ執筆となりますがよろしくお願いします!
ギタリストの皆さんには、誰しも自分のギターヒーローなる存在がいるのではないでしょうか。かくいう私にも、もちろんギターヒーローがいます。

田渕ひさ子, public domain (Wikipediaより引用)
邦ロックを聴く人にとっては、なじみのある名前だと思いますが、田渕ひさ子さんがわたしにとってのギターヒーロー。福岡県出身のギタリストであり、ナンバーガールのメンバーとしてよく知られています。ナンバーガール解散後(一時復活、現在また解散中)はbloodthirsty butchers、toddle、LAMAなどのバンドでギターを弾いています。彼女を語るうえで何と言っても欠かせないのが、彼女のメインギターであるジャズマスター。ビンテージで1965年に作られたギターとのこと。激しいピッキングにより剥がれたギターの塗装が何とも言えないカッコよさを醸し出しています。彼女特有のハガネのように激しく暴れまわるようなサウンドや、聴くものすべてを温かい気持ちにさせるような優しさに満ち満ちたサウンドがこのジャズマスターによって作り出されているわけなのです。そんな彼女とジャズマスターが生み出すサウンドに魅了されて、私もジャズマスターを手にしたのでした。

筆者愛用のジャズマスター
しかし、当時大学生であった筆者がビンテージのギターなど買えるはずもなく、選ばれたのはリサイクルショップで偶然見つけたフェンダージャパンのジャズマスターでした。初心者であった私にしてみれば、上等すぎるともいえる素晴らしいギター。社会人になった現在でも私はこのジャズマスターが大好きで、これからも使い続けたいと思っています。
ただ、憧れの田渕ひさ子さんのようなサウンドを、このギターで表現するとなると少々工夫が必要です。そもそも、使えるアンプから違います。相当お金と自宅の広さに余裕のある学生でない限り、アンプヘッドとキャビネットを揃えることはできません。私ももれなく余裕のない学生だったので、使うアンプといえばスタジオやライブハウスに常備してあるJC-120がメインでした。ジャズマスター特有のきれいなクリーンサウンドを出すという点ではJC-120だけでもうまく調整することはできたのですが、彼女のようなガツンとした太いサウンド、暴れまわるような鋭い歪みといったメインの歪みサウンドたちを再現したい!となるとアンプだけでは難しく、エレキギター始めたての私はここで壁にぶつかることとなりました。そこで行き着いたのが【エフェクター】です!
エフェクターには星の数ほど種類があります。大学のバンド仲間や各種SNS、田渕ひさ子さん本人が発信しているエフェクターの情報などを活用しながら、金銭的に余裕がない中、少しずつエフェクターを揃えていったのは今思えばいい思い出です。今回のブログでは田渕ひさ子さんがよく使っているエフェクターに注目しつつ、いくつかの商品を紹介してみようと思います。
BOSS ( ボス ) / BD-2W オーバードライブ
まずはBOSS ( ボス ) / BD-2W オーバードライブです!
ブルースドライバーといえば彼女の代名詞です。今回は、技クラフトシリーズの方を取り上げてみます。スタンダードのBD-2との違いが気になるところですが、一つ特徴的な点を挙げるとすると、スタンダードとカスタムの2 種類のキャラクターを切り替えできるモード・スイッチを搭載していることでしょうか。スタンダード・モードでは新設計のディスクリート回路で再現されたブルースドライバー特有のブルージーなクランチを、カスタムモードでは太く粘りのある上質なサウンドを作り出すことができるようになっています。1台で2台分のブルースドライバーを楽しめるというだけでもワクワクします。田渕ひさ子さんはオリジナルとクラフトシリーズのどちらも使っていますが、割とこちらの技クラフトシリーズのブルースドライバーが気に入っているようです。ちなみに私はスタンダードのBD-2しか持っていないので、いつかこちらも組み込みたいと思っているところです。
EARTHQUAKER DEVICES ( アースクエイカーデバイセス ) / Arrows
次はEARTHQUAKER DEVICES ( アースクエイカーデバイセス ) / Arrowsです。
こちらはプリアンプ的なブースターとして魅力を発揮するエフェクターです。こちらを他の歪み系と併せて使うことで、ゲインを足すと同時に低音と中音を締めつつ高音にはキレのある倍音を加えることができます。ノブが1つだけというデザインも特徴的ですね。私のようにあまり頭を使わず直感頼りで音作りをするようなギタリストにピッタリかもしれません。
TC ELECTRONIC ( ティーシーエレクトロニック ) / Spark Mini Booster ブースター エフェクター
TC ELECTRONIC ( ティーシーエレクトロニック ) / Spark Mini Booster ブースター エフェクター。
ちなみに、Arrowsの代用として筆者が個人的におすすめするエフェクターがこちらです。私も愛用しています。こちらもノブが1つで分かりやすい!さらには純粋に音量をブーストするだけではなく、張りを出し、太く余裕のあるサウンドを創り出すことができます。フットスイッチを踏んでいる間だけエフェクトがオンになるモメンタリー動作も搭載されており、非常に使いやすいブースターです。
EARTHQUAKER DEVICES ( アースクエイカーデバイセス ) / Plumes Overdrive
お次は、EARTHQUAKER DEVICES ( アースクエイカーデバイセス ) / Plumes Overdrive。
TS系ならではの特長的な中域を残しつつ、張りと力強さが魅力のオーバードライブです。本機は3つのクリッピングモードが選択可能となっています。ブリティッシュアンプのような歪みから、クリーンブースター、クリアでラウドなTS系サウンドまでの幅広い音作りができることが本機の強みともいえるでしょう。田渕ひさ子さんは、GainとLevelを強めに設定して使っていることが多いようで、ディストーション的な音作りに活用しているようです。
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / Centavo
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / Centavo。
彼女の代名詞でもあり、もはや伝説の域にあるといってもいいエフェクター、Klon Centaur Professionalの代用品としてピックアップしてみました。Klon Centaur Professionalはプレミアもののエフェクターとなっており、数々のコピーエフェクターが生産されています。今回紹介のCentavoもそのうちの1つといっていいでしょう。まず、デザインからオリジナルへのリスペクトをひしひしと感じますね。サウンドに関しても妥協はなく、伝説的なオーバードライブトーンを実現するために、TL072オペアンプや1N34Aゲルマニウムダイオードなどの高性能部品を使用し、バッファ回路全体で信号の整合性を維持しながら、特徴的なハード・クリッピングとクリーン・ブーストサウンドが実現されています。足元にあると心強い1台だと思います!
今回のブログはここまでとします。空間系についてはまた機会があれば!