「ジャズ」という音楽になじみの薄い方々でも、気軽に聴いてみようというコンセプトの当ブログ。ついにシリーズ5回目を迎えました!
今回は、お花見やちょっとしたお散歩で聴きたいオシャレなジャズミュージックをご紹介致します!せっかくの行楽シーズン、おしゃれにジャズを聴きながら過ごしてみてはいかがでしょう?
1. It Might As Well Be Spring / Brad Mehldau
原曲は1945年公開の映画『State Fair』の楽曲。アカデミー歌曲賞を受賞したこともあり、かなりキャッチーなメロディが特徴ですね。
演奏者のBrad Mehldau (ブラッド・メルドー)は現在もご活躍されているアメリカのジャズ・ピアニストです。前回特集したポストバップをさらに発展させたようなアドリブ・ソロが際立ちます。
関連記事 『聴いてみよう!ジャズ入門4 ~ポスト・バップ編~』
あまりビバップ時期のブルージーな感じがしないけれども、分析すればきちんと当時の研究がなされていることに気がつくと思います。
さて、ことIt Might As Well Be Springにおいてはラテン調のアレンジを施しており、春の訪れを喜んでスキップをしているような、そんな雰囲気を感じることができますね!
私のイチオシアーティストなのですが、まだ成人を迎えていない、いわゆる神童ことJoey Alexander (ジョーイ・アレキサンダー)がこのアレンジを意識したような演奏をしています。聴き比べるのも面白いかと思います♪
It Might As Well Be Spring / Joey Alexander
2. I’ll Remember April / Stan Getz & Chet Baker
演奏者のStan Getz (スタン・ゲッツ)とChet Baker (チェット・ベイカー)はいずれも日本で人気の高い管楽器奏者。Stan Getzはとても深い響きのあるテナーサックスを吹き鳴らし、Chet Bakerは本人の歌声にも象徴されるような色っぽいトランペットが特徴的ですね。二人ともドラッグによる中毒症状に苦しんだ経験があり、不思議な縁を感じるアルバムだと思います。
また春は出会いと別れの季節と言われますが、やはり春と恋愛のモチーフは切っても切り離せない関係のようです。最初は幸せそうな男女を歌っていますが、後半はその愛も一生ものではなかった、という歌詞になっています。
I'll Remember April (Live In Los Angeles, 1954)
3. Circles On Black / Josh Lawrence
続いては少しマイナーな楽曲を。Captain Black Big Bangという、グラミー賞にノミネートされたこともあるビッグバンドのメンバーであるJosh Lawrenceのアルバムから。春らしさはあまり感じられない曲名ですが、個人的に疾走感あふれるサウンドから春っぽいイメージを受け、今回ご紹介致しました。また曲自体はオリジナルですが、演奏は往年のハードバップを感じさせ、それでいてテーマ部分のキメが格好良い!これからのジャズ界をけん引するサウンドを持っていると思います。
4. Morning and Allison / Nate Smith
Nate Smith (ネイト・スミス)はグラミー賞にノミネートされたこともあるジャズ・ドラマー。楽曲中の繊細かつ技巧派なドラムサウンドをご堪能ください。
この楽曲はグラミー賞ノミネート作品ではありませんが、ミドルテンポは道を歩きながら聴く際にとても良いですね。自分がまるで何かの主人公になったような感覚を味わうことができます。
他にもこういったテンポの曲で、歩きながら聴きたいといえば、私はOn Green Dolphon Streetを挙げます。春っぽさをあまり感じないため今回のトピックタイトルから外していますが、いつ聴いても良い曲ですね。セッションで演奏される、いわゆるスタンダード曲でもあり、様々にアレンジされている名曲です。
Bill Evans - 9. On Green Dolphin Street [Live]
5. Fantasy in D / Cedar Walton
今度は高揚感のある明るい曲をご紹介。Cedar Walton (シダー・ウォルトン)はアメリカのジャズピアニスト。今回紹介している音源は彼のライブ演奏のもので、このアルバムは正直どの曲も外れ無しの名盤だと思っています。とにかく演奏それぞれの音が粒だっていて、そして何より美しいんですよね。John Coltrane (ジョン・コルトレーン)の『Giant Steps』のレコーディングにも参加しており、Tommy Flanagan (トミー・フラナガン)の苦戦したアルバムタイトル『Giant Steps』に別テイクで参加しています。Tommy Flannagan同様コードを主体としたアドリブ・ソロですが、どこか煌びやかな音に聴こえるのは私だけでしょうか。
Giant Steps (Alternate Take)
またFantasy in Dは別名『Ugetsu』と言われており、Cedar WaltonがArt Blakey (アート・ブレイキー)のバンドへ提供した同曲がこの名前で呼ばれています。なぜ名前を変えて提供したか定かでは無いようですが、日本をモチーフにした曲名が使われているのは、なんとなく嬉しいですよね。
6. Alone in the Morning / Joshua Redman
最後にご紹介するのが、さわやかな朝の始まりにぴったりなこの曲! (いや曲名が全く爽やかじゃねえよというツッコミはなしで……)
Joshua Redman (ジョシュア・レッドマン)は現在も第一線で活躍しているアメリカのサックス奏者。アルバム名の『Mood Swing』にある通り、とても雰囲気のある演奏と楽曲たちが特徴ですね。それもそのはず、実はこの曲のピアニストは最初に紹介したBrad Mehldauなんです。ベースのChristian McBride (クリスチャン・マクブライド)、ドラムのBrian Blade (ブライアン・ブレイド)と並んで90年代最高のリズム隊に合わせて伸び伸びと演奏しているのが印象的です。
さて、春にぴったりな爽やかなジャズミュージックをお届けしてきました。今回のコンセプトは「外で散歩しながら聴きたい」でしたが、音楽を聴くアイテムも重要ですよね。
サウンドハウスではワイヤレスイヤホン / ワイヤレスヘッドホンの取扱いも充実しています!
たとえばこちら!
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*W+Linkを使用した場合
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2021年にインターネットで盛り上がったJBL / CLUB PRO+ TWSの後継機にあたる商品です。外音取り込み機能付ハイブリッドノイズキャンセリングを搭載。音楽の世界に没頭することもできますし、周りに注意したいときには外音取り込みをONにすることで安心してお散歩ができますね。
TOUR PRO+は音質がアップし、形状もちょっと丸っこくなって可愛くなったと思います。
そしてノイズキャンセリング・イヤホンといえばこの商品ですよね。
SONY ( ソニー ) / WF-1000XM4 BM ブラック 完全ワイヤレスイヤホン
これ、個人的に買いました。以前職場の方にWF-1000XM3を借りて試したときからずっと欲しかったんですよ。
今まではJBL / FREE Xを使っており、ノイズキャンセリング搭載イヤホンでは無かったのですが、こういうガジェットっぽいのにワクワクしちゃうんですよね。
ノイズキャンセリングはもちろんですが、音質もさすがSONY。低音がふくよかに、それでいて高音まで綺麗に聴こえます。有線派の方も一度試してみることをお勧めします!
さて、私もせっかくですしこのイヤホンと一緒に、電車でお花見に行ってこようと思います。みなさんもお気に入りの曲と出かけてみてはいかがでしょうか?