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金管楽器・ミュートの違いと特徴

2021-10-01

テーマ：管楽器

今日は金管楽器のミュートの違いについてご紹介します。金管楽器を演奏する上で、楽器・マウスピースの次に揃えたいアクセサリーではないでしょうか。

■ミュートとは？

ベルの先端に取り付けて使用します。ミュートを使用する楽曲には、楽譜上に指示が書かれています。ミュートにはさまざまな種類があり、それぞれ音に特徴があります。ミュートの素材や形の違いにより、音色や音量を変化させます。

■ストレート・ミュート

最もよく使用されるミュートです。鼻にかかったような、柔らかい音色が特徴です。アルミニウムや木材、ファイバー素材などで作られています。ボトム（ベルからはみ出ている部分）のみ、コパー（銅）やブラス（真鍮）素材のものもあります。

楽譜には「Con Sordini」「sord.」「mute」などと表記されています。

PROTEC ( プロテック ) / ML100 ストレート・ミュート

PLAYTECH ( プレイテック ) / トランペットストレート・ミュート Mini

■カップ・ミュート

ストレート・ミュートより、さらに柔らかく、こもった音色がします。「カップ」という名がついているだけあり、ベルから「カップ」がはみ出ているような見た目です。

PLAYTECH ( プレイテック ) / トランペットカップ・ミュート PTMC1

DenisWick ( デニスウィック ) / DW5531トランペットカップ・ミュート

■ワウワウ・ミュート（ハーマン・ミュート）

ビッグバンドやジャズの場面でよく使われるミュートです。ハーマン・ミュートとも呼ばれるハーマン社製のワウワウ・ミュートがスタンダードなモデル。その名のとおり「ワウワウ」という音色がします。

ミュートの本体部分とステムと呼ばれる漏斗（マウスピース？）のような2つのパーツから構成されています。ステムを完全にミュートの中に入れて演奏したり、ステムを外した状態で演奏したりとさまざまなスタイルで使用されます。

ステムを取り外した状態をチーチー・ミュートと呼ばれることがあります。

PLAYTECH ( プレイテック ) / トランペットワウワウ・ミュートPTMW1

BEST BRASS ( ベストブラス ) / トランペット Wah-Wah & Cool JazzⅡ/アルミ

■プランジャー・ミュート

ベルに取り付けはせず、左手に持って操作します。ハーマン・ミュートよりもより「ワウワウ」とした音が鳴ります。ゴム製のものが一般的ですが、カップ麺の容器や、トイレ掃除に使うラバーカップ（スッポン？）で代用されることもあります。

プランジャー・ミュートが必要な譜面には、ベルを覆うことを意味する「＋」と、ベルに対してミュートを斜めにする「O」の記号が使われています。

NewStoneLined ( ニューストンライン ) / GM105 プランジャー・ミュートトランペット用

NewStoneLined ( ニューストンライン ) / 113 プランジャー・ミュートトランペット用

■バケット・ミュート

暗く、温かい音が出るミュートです。ビッグバンドで使用されることが多いです。ベルに引っ掛けて使用するタイプが主流です。丸い部分には、綿が詰まっています。

NewStoneLined ( ニューストンライン ) / 108 バケット・ミュートトランペット用

■ゲシュトップ・ミュート（ストップ・ミュート）

ホルンのゲシュトップ（ストップ）奏法を容易にするミュートです。ゲシュトップ奏法とは、右手でベルを塞ぎ金属的な音色を出す奏法です。F管では半音、Bb管では3/4音ほど音程が高くなります。楽譜上に「＋」、「stopping」、「gestopft（独）」「bouch（仏）」「chiuso（伊）」などと書かれています。本来は手でベルを塞ぐことにより演奏しますが、難易度が高い奏法のためミュートを使用します。