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【エレキ】Ibanez ヘッドレスギター Qシリーズを弾いてみた

2022-04-25

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」, 楽器

コロナ禍の運動不足もあるのと、元々体力がある方ではないので、少しでも軽量な機材を探して放浪しておりました。そんな中、発売以来大人気でほとんど在庫がない、Ibanez Q54 ヘッドレスギターを奇跡的に入手できたので使い始めております。興味ある方が多いかもと思いますので、私目線で恐縮ですが、少し細かくレビューしていきます。

1. ヘッドレスギターの歴史

楽器の歴史を語れるほど詳しくはないのですが、ヘッドレスギターとして最初に広く普及したのは、Steinberger(スタインバーガー)でしょうか。初めて見た時は衝撃的なデザインに加えて、衝撃的なお値段に仰天しました(今でもこの当時のビンテージが高価で取引されているようです)。現在のSteinbergerはカーボングラファイト製から木製になったお求めやすいモデルもラインナップしています。
今日のヘッドレスギターは、Strandberg(ストランドバーグ)がその地位を築き上げたと思っています。
従来のエレキギターの常識からは考えられない仕様を満載し、一躍有名になった印象です。
そんな中Ibanezは、Qシリーズを引っ提げ2021年にヘッドレスギター市場に参入しました。

2. Ibanez Qシリーズの特徴 (以下QM54と記載)

当ギターが市場から歓迎された理由は、やはりコストパフォーマンスの高さと、国内メーカーならではのメンテナンスに対する信頼性などがあると思います。

私が保有しているものは、多分最も基本的なスペックと思われる2シングル1ハムの「Q54」モデルです。
カラーはSea Foam Green Matte と言われる、Fender系でいうサーフグリーン的な艶消しです。

Ibanez ( アイバニーズ ) / Q54-SFM

Ibanez ( アイバニーズ ) / Q54-SFM

ピックアップをパラレルのみならずシリーズにもできるのは、今時のエレキギターらしいポイントです。

個人的に感じるこのギターの特徴は、

  1. 小さく薄い。ソリッドボディとは思えないくらい軽い(私の個体は2.13kg)
  2. 弦交換やチューニングは少し違和感がある(慣れが必要)
  3. 標準弦は010-046であることからわかるように、速弾き専用機ではない
    ネックも決して薄くはない(厚くもない)し、標準弦高も低めではなくオーソドックスです。
  4. JESCAR EVO Gold フレットの採用。ニッケルではなく、銅、錫、鉄、チタンからなる合金。通常のニッケル合金よりも耐久性がありそう。
    ※フレットは耐久性だけではなく、音質に影響するため、耐久性だけの問題ではないのですが。

なお私が使用しているのは、フレットがまっすぐのQ54ですが、同じSSH構成でも全フレットに8度の傾斜を付けてフレットが打たれたQM54というモデルがあります。これはファンフレットのように各弦でスケール長が異なるわけではないですが、斜めにすることで特にハイポジションのフィンガリングが楽になると謳われています。

3. Ibanez Q54 使用感

まず何より、取り回しがラクです。狭い部屋での宅録、取り回す中で一番ぶつけて傷つけやすい部分はヘッドです(実際、過去に何度もギターのヘッドをマイクスタンドや譜面台にぶつけて傷つけてしまいました)。
このギターは元々小さく薄いことに加えて、ヘッドがないので従来のギターよりも気兼ねなく扱えます。加えてブビンガ材とロースティッドメイプル材の3ピースネックには高い剛性を感じます。

ピックアップはQシリーズ専用に設計されたモデル。ポジション変化によるサウンド変化もわかりやすく、ノイズも少ないと思いました。フロント中心では柔らか目の音色、リア中心ではシャキッとしたサウンドという感じでしょうか(当たり前すぎてすみません)。個人的には、歪み系よりもクリーントーンで使いたいと思うサウンドです。

演奏感ですが、ノーマルスケール(648mm)にも関わらず、ミディアムスケールあるいはそれ以下のようにスケールが短く感じられます。多分、ボディがコンパクトでスリムだからだと思います。反面コンパクト過ぎるため、速弾きなどの演奏性はストラトキャスターの方が良好と感じます(慣れの問題は多少あるかもしれませんが)。
ちなみにストラップ取り付け用のエンドピンは、6弦側と1弦側の二カ所についています。この場合ストラップは1弦側に付けて長めにした方が私のような小柄な演奏者にとっては、特に座奏では弾きやすかったです。

4. 活躍の場

小さく薄く軽く、そのうえ丈夫という素晴らしいメリットをもつQシリーズ。宅録はもちろんですが、コロナが落ち着いたらライブやスタジオに、さらには遠距離移動の際にも持参する第一選択肢となりそうです。またクリーントーンが心地よいピックアップなので、アコースティックシミュレーターや、コンパクトなマルチエフェクターと一緒に持っていけばアコギ的な使い方もできそうです。なにしろ場所をとらない機材なので、特に電車やバス等の公共交通機関の中でも、従来のエレキ/アコースティックギターと比して他の人の邪魔にならない機材になることは間違いなさそうです。参考までにドレッドノートのアコギとサイズを比較した写真をのせておきます。写真以上に実際はスリムです。

以上
長文お付き合いありがとうございました。


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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Yoshitaka

徳島県在住のアマチュア音楽家兼写真家。
コロナ禍でバンドが活動休止となったため、宅録と演奏動画始めました。
機材放浪中。気が付けばアコギからエレキが中心になりました。
メンテナンスにも手を出して、弄る楽しみを覚えました。
instagram にて演奏動画を投稿しています。
Instagram https://www.instagram.com/yoshitaka_bossa/

Ibanez / Q54-SFM

Ibanez

Q54-SFM

¥131,800(税込)

Qシリーズ、ヘッドレスギター、6弦、Q54-SFM

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