人間が音楽を愛するようになったのは、いつの日のことでしょうか。原始人とも呼ばれる大昔の人は、果たしてどうやって音の楽しみ方を知り、どんな楽器をいつ頃から弾いていたのでしょうか?そんな疑問が時折脳裏をかすめるさなか、ある時、その答えを見つけることができました。
筆者は学生時代から、日々、聖書を読み続けています。今では1日4章程度、旧約聖書から新約までを1年がかりで完読することを習慣づけています。そして今日、2021年の元旦、再び、創世記の第1章から人類のはじまりについて読みながら、新しい年を迎えています。

聖書にはあまりにも多くの出来事が記載されていることから、そのコンテンツをすべて頭に入れておくことは不可能です。一度読んでも、またすぐに忘れてしまい、再度読むと、あ、そうだった、と思い起こすことが幾度となくあります。音楽の原点についても、そのひとつでした。そうなんです!人類の歴史は、音楽と共にあることを、聖書は私たちに明確に告げていたのです。旧約聖書は、誰もが聞いたことがある、アダムとイブの話から始まります。エデンの園から追放された彼らは、自らの手で農耕作業をしながら食することとなり、2人の子供達も家畜の放牧と農耕作に従事しました(創世記4章)。長男の名前はカイン、その玄孫(やしゃご)はレメクと呼ばれました。そしてレメクに与えられた3人の子供達から、人類の歴史において、初めて職業とも考えられる日常生活の職務分担が、明確になったのです。人類最初の3つの職務とは何だったのでしょうか?
聖書の記録を見ると、レメクの長男は、「家畜を飼う者」の先祖となり、弟のユバルは「琴や笛を奏でる者」、すなわちミュージシャンの先祖、そして3人目の子供は「青銅や鉄、刃物を鍛える者」、鍛冶屋となったことが記載されています。何と、人類のはじめから、私たちのはるか遠い先祖の中には、楽器を弾くミュージシャンが存在したのです!
どうりで私たちは誰でも、ふと気が付くと、音楽が好きになっている訳です。遠い昔から人間は、ごく自然に音楽を愛するようにと、神様が仕向けてくださっていたんですね!そんなことを聖書の通読から学び、心に刻むことができます。
2021年が皆様にとって良い年になりますように。