
繁忙期には、4つのステージ・パフォーマンスが同時に行われることもありますが、どのステージでもQSCは確実に最高のサウンドを届けます。
Kid Rock’s Big Ass Honky Tonk&Rock 'n' Roll Steakhouseは5階建てのビルに4つのステージを持つナッシュビルで最大の(斬新な)エンタテインメント施設です。QSCが設置した、統合オーディオ機器によるライブサウンドはオーディオマニアも納得です。「ビル全体ではトータル2000人、メインホールだけでも2階席と合わせて600人収容可能です。繁忙期には、4つのステージで同時にパフォーマンスが行われ、1日に16組のバンドそれぞれが4時間の演奏を行うこともあります。バンドの入れ替えが激しいため、PAシステムには高い柔軟性と信頼性が求められますが、QSCは確実にこの要求に応えてくれます。」とサウンドエンジニアのJosh Hastick氏。
メインホールのステージでは、両脇にKLA12ライン・アレイが置かれ、KW181サブウーファーがサウンドを補助しています。8台のK10.2がモニターとして使われ、さらにKW181が設置されています。メインホールと2階席の中間に16台のAC-S6Tがサテライトスピーカー(CXD4.3パワーアンプにより駆動)として設置され、メインスピーカーに合わせてディレイをかけてドライブしています。さらに大勢の観客が座るバルコニー用にK10.2とK12.2が置かれ、KW181サブウーファーで低域を補完しています。
3階と4階、さらに最上階にあるBARのPA機能は独立しています。3つのステージに設置されたPAシステムは全く同じ構成となっており、メインスピーカーとしてE112(CXDパワーアンプがドライブ)、KS212C指向性サブウーファーが両脇に設置され、モニターとしてK10.2、さらにCXDパワーアンプがドライブするAC-S6Tがサテライトスピーカーとして設置されています。さらに、最上階のバーにあるテラスにはAD-S12スピーカーが10台、AD-S112SWサブウーファーが4台、設置されています。
ナッシュビルにあるGC Pro社のGreg Glaser氏はプラン、機材の搬入、設置まで重要な役割を果たしています。GregとMike Mill(Honk Tonk Centralのサウンド・スーパーバイザー)はQSCのシステムを推進しました。
再びサウンドエンジニアのHastick氏のコメントです。「メインホールの壁と2階席上には、窓があり、天気によって開けたり閉めたりします。席が埋まっていて窓があいていると、デッド(残響が弱い)になり、空席が多いときに閉まっていると、ライブ(残響が強い)になります。KLAシステムは両方に問題なく対応することができます。アレイは良くチューニングされていて、誰かが最上階のBARで歌っても問題が起きないように設計されているのです。もし、偶然マイクをステージに向けてしまってもフィードバックが起こることはありません。」
サテライトスピーカーからの音は、メインスピーカーから出ている音と同じタイミングで観客の耳に届かなければなりません。QSCはディレイを使用してこの問題を解決しています。ディレイはミキサーを使わずにCXDシリーズのアンプ内で調整されています。設定は簡単。ラップトップを繋いでスピーカーのプロファイルを選択するだけです。
QSCの地元代理店、HWP社のKevin Duthu氏によると、「スピーカーの設定は、上のフロアーに設置しているE112システムでも有効です。QSCのシステムでは、スピーカーの設定を、測定用マイクからのデータに基づいて行っています。フルレンジ向けの設定、ダンスミュージック用の設定、壁との距離、サブウーファーの有無などに基づいて「ボイス」とも呼んでいる設定をします。実際の作業は、E112を設置して、CXDアンプを使用して音出しをします。これで99%の仕事は完了です。」
しかし、「上の階はメインホールより小さいため、より厳密な低音の管理が必要となります。KS212Cは、この要求を満たすのに理想的なサブウーファーです。指向性サブウーファーであるKS212Cなら、複雑な調整をすることなく、電源を入れてすぐに使えます。低域の音響エネルギーは低音が必要なダンスフロアーに向けて広がり、テーブルの上のグラスや、ステージ裏にある鏡を振動させることもありません。しかも、ボスの突然の指令により、たとえ不本意に音量を上げてしまっても、サウンドはパンチが効いていて明瞭です。」
「他のメーカーも素晴らしいライブサウンド機材を作っています。しかし導入後、時間と努力を費やしてサポートしようとするメーカーは多くありません。QSCのシステムは信頼性が高く、しかもここやあらゆる環境で問題が起こったとき、常にサポートしてくれます。」