初心者でも一週間あれば演奏できる楽器「トーンチャイム」を知っていますか?ヴィブラフォンやハンドベル、オルゴールの音色が好きな方なら、きっとお気に入りの楽器になるでしょう。特徴や演奏のコツについても解説します!
まず初めに、こちらの演奏をお聴きください。
私は小中学校時代の音楽授業で、ハンドベルの伴奏か簡単な曲の合奏でしかトーンチャイムに関わったことがなく、教育用の楽器なのかと思い込んでいました。^^;
しかし、色々と調べてみると奥深い!
動画共有サイトで「トーンチャイム」と検索してみると、スーパー高校生の手さばきやJ-POPの楽曲演奏を観ることもできました w(゚ロ゚)w
それでは、さっそくトーンチャイムの秘密に迫ります。
トーンチャイムとは
SUZUKI(鈴木楽器製作所)が1985年に発売した打楽器です。

アルミ製の筒にハンマーが付いたシンプルなチャイムを1〜2本持ち替えながら振って演奏します。
音色はアルミ板をハンマーで叩くのでヴィブラフォンに近く演奏スタイルはハンドベルに似ています。
▶ 振れば音がすぐに出せるため、音程や奏法の習得に時間が掛からない。
▶ コンサート用のハンドベルよりも軽くてコンパクト。
▶ 故障が少なく音階を揃えても比較的安価。
という点から教育用途のみならず趣味の楽器として普及してきました。
音域・楽譜
音域は何と4オクターヴ半!

専用の楽譜のみならず、ハンドベルやピアノの楽譜も使えます。ドレミの階名だけを書く場合もあり、楽譜の読めない方にも分かりやすいです。
入門セットのHB-250だけでも2オクターヴが揃います。
SUZUKI (スズキ) / HB-250
白鍵は銀色、黒鍵は黒のボディ。チャイムの一つひとつに音名と高さが表示されています。専用ケースは音の高さ順に収納できるようになっているため、チャイム同士が擦れることもありません。
パズルのようで面白いですね。
音の鳴らし方(発音)
チャイムの下の方を握り胸元から前の方へ振って発音します。

アンサンブルで使うような、低音を鳴らす大きいサイズのものは端と中央付近を両手で持ちましょう。

音の止め方(ミュート)
トーンチャイムはハンドベルに比べて音が長く持続します。
その反面、鳴らしたままにしておくと減衰するまでの間は音が混じり濁ってしまいます。動きの細かいメロディーを演奏される場合はミュートをお薦めします。
方法としては楽器の先端を肩や胸に付けるなどして振動を止めます。
練習のポイント
▶ 反射神経が大切です。鳴らすタイミングより少し前に準備をしましょう。
じゃんけんや太鼓の達人の要領です。
▶ 振る角度が斜めになると響きが損なわれ「ポワーン」という打音になります。
「コーン」という明瞭な発音ができるようにしましょう。
▶ 持ち替えや演奏前後の移動など、チャイムが触れると不意に音が出ます。
テーブルにはクロスを敷き、意図せず音が出ることのないようにしましょう。
最後に
音楽経験に関わらず気軽にアンサンブルを楽しめる楽器がトーンチャイムです。
一人ではなく演奏者全員の音が一つになって初めて、音楽になるという魅力があります。美しい音色が、聴く人のみならず演奏者の心をも癒やしてくれるでしょう。
パーティーやイベントの出し物に、ぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。