皆様、音作りは捗っておりますでしょうか~~??
この度、待ち焦がれたZOOMの新作マルチエフェクター「NEURIG(ニューリグ)」が発表されました!
何より驚きなのが、この見た目で¥47,800(税込)(2026/10/9現在)という価格。果たしてその中身は...?
さっそく見ていきましょう。
ルックス

まずはこのデザイン。落ち着いたシルバーのカラーで非常に格好いいです。部屋に置いたときの存在感もなかなか良い感じです。
ZOOMのマルチエフェクターはスタイリッシュなデザインと親しみやすいデザインのバランスが素敵でしたが、今回スタイリッシュさに磨きがかかっています。先代のマルチストンプシリーズも彷彿とさせますね。
サイズは以下の通り。一般的なコンパクトエフェクターと同じ程度の奥行きです。

コントロール
本体のノブは、全体のボリュームをコントロールする「MASTER」と画面上の移動や選択に使う「CONTROL」のみとシンプル。
画面はタッチ操作可能なデュアルスクリーン仕様です。中央で分かれていますが、エフェクトを移動する際、2つのスクリーンをまたいでドラッグすることも問題なくできます。本体の制御は基本的にタッチ操作で完結するようになっています。タッチの反応は良好です。
Bluetoothはもちろん、なんとこのエフェクター、Wi-Fiに接続できます(!?)。PCを介さないファームウェアアップデートや、後ほど紹介するキャプチャー機能に威力を発揮します。
特徴
まずは新世代のマルチエフェクターであるNEURIGの特徴をまとめてご紹介します!
① 新たなアンプモデリング技術「DNA Engine」
「DNA.」は「Dynamic Neural Archive」の略です。真空管アンプのサウンドを「キャプチャ」して再現するニューラル処理は、現在、多くのプロセッサーで採用されています。
「DNA Engine」では、特定の設定のみを静的に再現する一般的な手法とは異なり、チューブアンプの醍醐味である「GAINやEQ操作に対する有機的なレスポンス」までも再現し、あらゆるノブ設定の挙動を個別に学習する手法を開発しました。
単なる「キャプチャ」にとどまらない革新的な「ラーニング」技術、それが「DNA Engine」です。
ちなみに、NEURIGはZOOMお馴染みのモデリングも引き継いでいます。

② 「NAM (Neural Amp Modeler)」のA2規格をネイティブサポート
もはやマルチエフェクターを語るうえで欠かせない存在と言える「NAM (Neural Amp Modeler)」。ギターアンプ、ペダル、キャビネット、シグナルチェーンを高精度にモデリングし、デバイス上で効率的に動作するよう設計されたオープンソースAIベースのシステムで、コミュニティサイト「TONE3000」から世界中のサウンドをダウンロードできます。
NEURIGでは、NAMの最新規格であるA2をネイティブでサポート。
マルチエフェクターにおいては、本体へ読み込む際に各メーカーの独自の規格に変換を行っている機種が多い中、NEURIGではNAM本来のサウンドのままエフェクトブロックの1つとして読み込むことができます。

③ エディターを超えるアプリ「SessionZ Pedal」
これも最新のマルチエフェクターにおいては必須の機能と言えるでしょう。NEURIGは専用アプリ「SessionZ Pedal」と接続することでサウンドの編集が可能です。


しかし、ここからが本題です。
「SessionZ Pedal」はただのエディターアプリではありません。
AIによるサウンドメイキング
「<曲名>のギターソロの音」というようなテキスト入力から、NEURIGのAIモデルが最適なギターサウンドを生成できます!特に今年アンプを中心に広がりを見せている技術ですが、それをマルチエフェクターに組み込み、ステージに持ち込めます。

NAM A2モデルのキャプチャー機能
こちらもマルチエフェクターでは定番化してきました「キャプチャー」。手持ちのアンプやエフェクターを、いわばマルチエフェクターに取り込むことができる技術です。NEURIGでは、なんと先ほどご紹介した「NAM A2」モデルを自分で作ることができます!
NEURIGのSEND/RETURN端子にアンプやエフェクターを接続し、音響特性を測定するだけ。測定したデータはWi-Fi経由で自動的に「TONE3000」へ送信され、NAM A2モデルが生成される仕組みです。
測定にかかる時間はわずか3分程度!モデルの学習処理はサーバー側で行われるため、学習完了を待たずに次々とキャプチャーできるのも嬉しいポイントです。
バッキングトラックのハンズフリーコントロール、音源分離
ギターの練習用に、YouTube動画や音声ファイルの再生をコントロールできるプレーヤー機能が内蔵されています。なんと、NEURIGのフットスイッチと連動し、ギターを演奏しながら足元だけで再生/停止/早送り/巻き戻し/10秒スキップといった操作が可能です!
さらには、高度なAIステム分離(音源分離)機能を装備。音声ファイルからボーカル、ギター、ベース、ドラムなどの特定のパートを抽出できます。

このように、エディターのみならず近年のプラグインやDAWソフトの機能まで詰め込んだ「SessionZ Pedal」。これ一台でサウンドメイクや練習の幅まで広げる、まさに最新鋭マルチエフェクターの決定版。その機能性がおわかりいただけましたでしょうか。
ただ、NEURIGの魅力はこれだけにとどまりません。
ここからは実機を触りながら、ZOOMがたどり着いた「マルチエフェクター」としての真髄をご紹介します。
操作性
ここまで紹介してきたとおり、「NEURIG」には最新鋭のマルチエフェクターにふさわしい機能が数多く搭載されています。しかし今回注目したいのが、その操作性です。
マルチエフェクターの研究を尽くしたZOOMがたどり着いた、ステージでの操作性を解説します。
用語の解説
「NEURIG」では、「リグ」「プログラム」というワードが使われます。
- リグ

本機の名称にもなっている「rig」は「機材、装備一式」を指します。ギターの場合は、楽器本体からアンプまでを指していることが多いです。「NEURIG」でもその意味で使われており、選択されているエフェクト、アンプ一式をリグと呼びます。いわゆる「プリセット」に近い概念です。
↑の画像で選択されているのは「001 British 800」というリグです。そのリグの中に、4つの「プログラム」を設定できます。- プログラム

1つのリグに4つ設定可能な「プログラム」。選択しているエフェクトとアンプの種類は変更せずに、それぞれのオンオフやパラメーターを「プログラム」として保存し、呼び出すことができます。いわばMIDIコントロールやアンプのチャンネル切り替えも備えたプログラマブルスイッチャーで、リグ全体を操作しているような仕組みです。
Line6の「Snapshot」、Neural DSP等の「SCENE」に準ずる機能と言えます。
このように、NEURIGはエフェクターボード~アンプを組み立て、それを操作するという使用法に主眼が置かれています。プリセット変更によってエフェクトやアンプを全く別のものに切り替えるマルチエフェクターとは思想が根本から違う、と言えるでしょう。
1つめのリグ「001 British 800」では「Clean」「Drive」「Lead」「Distortion」のプログラムがあります。画面に映っているエフェクトが全プログラムで使用可能で、このオンオフと、パラメーターの設定をそれぞれ設定できるしくみです。
Parameter Slot
それぞれのエフェクトには「パラメータースロット」が3つ用意されています。各エフェクトの設定を、3つ同時に保存しておくことができるんです。
例えばアンプの設定では、パラメータースロット①のゲインをかなり下げて、プログラム「Clean」に保存(一番左のスイッチ)。

パラメータースロット②のゲインはクランチ程度にして、プログラム「Drive」に保存(中央左側のスイッチ)

パラメータースロット③のゲインはかなり上げて、プログラム「Lead」に保存(中央右側のスイッチ)。

たったこれだけで、アンプを切り替えたり歪みエフェクターをオン/オフしたりすることなく、同じアンプで3種類のゲイン量を使い分けられるのです。アンプを切り換えないということは、音切れが発生しません。
多くのマルチエフェクターでは、ハイゲイン→クリスタルクリーンにするためには違うアンプへ切り替えるか、歪みをエフェクターのみで完結させ、それをオフすることで設定をしていました。アンプサウンドを活かしつつ劇的なサウンドの変化を生じさせる「Parameter Slot」の仕組みは非常に使い勝手がよいと思います。
On/Off Control
さらに、1つのプログラム内で、複数エフェクトのオンオフ切り替えができます。

↓プログラム「Clean」を選択中。スイッチは青く光っています。この状態でもう一度スイッチを押すと・・・

↓スイッチが白に変わり、ディレイとリバーブが起動しました!プログラム切り替えとOn/Off Controlを駆使すると、1つのリグの中で8種類の音が使えるということになります。

ではここで、これらの機能を駆使した「リグ」のサウンドを聴いてみましょう!!
ルーティングの自由度の高さ
さらに今回、エフェクター内の信号の流れをかなり自由に設定できるようになっています。例えば、このような設定をしてみました。
ヘッドアンプの後ろに「SUB OUT」を配置し、その後ろにキャビネットを配置します。

「SUB OUT」を配置した場所の音声は、SEND/SUB OUT端子から出力されます。
つまり、この配置ではキャビネットシミュレーターを通る前の音がSEND/SUB OUT端子から出るので、これを実機のアンプのリターンに接続します。

一方、「SUB OUT」以降にはキャビネットシミュレーターを置くことで、OUTPUT端子からはキャビネットシミュレーターを通った音が出ます。これはそのままステージ上のDI等を通して、PA卓へ直接音を送ることができます。

お気に入りのIRを使って作り込んだ音をラインで出力する場合でも、音圧や返しの観点から実機アンプの出音が欲しいケースは多いです。NEURIGはそんなルーティング設定が手軽にできてしまいます。
また、追加のエフェクターのためにSEND/RETURN端子を使っている場合も安心。「SPLITTER」を使ってシグナルパスを分岐させ、OUTPUTのLRから異なる音を出すことが可能です。
まさしくこれ一台で機材を完結させる「RIG」であるということがおわかりいただけたかと思います。


まとめ
いかがでしたでしょうか!ZOOMの入魂具合が見て取れます。できるところまで詰め込みつつ、ZOOMらしいバランスの良さがあるな、というのが正直な感想です。
近年マルチエフェクターの標準装備となってきたBluetooth接続、アプリ連携、バッテリー内蔵などはもちろん、充実したアプリ、進化したサウンド、抜群の操作性も備えた、まさに「ZOOMマルチエフェクターの決定版」といえる内容になっていると思います。初めての一台にはもちろん、もっと高額なマルチエフェクターを使ってきたプレイヤーでも十分使いごたえがあるでしょう。
この記事がNEURIGの魅力を伝える一助になれば幸いです。
それでは皆様、よいギターライフを!







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