以前の記事にてエフェクトペダルの使い方の裏技と題して、一般的な使い方とはちょっと違う使い方を書いたところ思いのほか好評だったようなのでVol.2も書いてみようかと思います。正直なところ裏技というほどのものではなく、こんな使い方もあるよ。くらいなものですがサウンドづくりの参考になればと思います。
01 ボリュームペダルをSEND RETURNに入れてアッテネーター要らず
自宅でギターアンプを使用していて、ボリューム0から音が出るあたりまで上げていくと急に大きくなって家で弾けるくらいのちょうどいい音量にならない!!と思ったことはないでしょうか。実際15Wくらいの出力の真空管アンプはライブでも家でも使えるはず!なんて思って買ったけど家じゃ弾けないよ~なんて声はよく聞きます。真空管アンプは5Wでも結構な音量が出るので買ったものの持て余しているという人も多いのではないでしょうか。
そんな時にアンプにSEND RETURNの機能が搭載されていたあなたはラッキー!
アンプのSENDからボリュームペダルのインプットへ接続しアウトプットからアンプのRETURNに接続するとなんとボリュームペダルでアンプのマスターボリュームのように操作できちゃいます!!
SEND RETURNに入れる用のボリュームペダルもEWSから発売されていますね。
EWS ( エンジニアリング・ワーク・ストア ) / Subtle Volume Control
Scott Henderson の発案で開発された製品で、彼は足元に設置しつまみを足で回して演奏中の微妙なボリューム調整を行っています。ちなみに中身は超シンプル。
そういえばボリュームペダル買ったけど使ってない!なんて方も多いかと思います。ほこりをかぶっているボリュームペダルを引っ張り出そう!なお、この使い方の場合はローインピーダンス用のボリュームを使用するのが一般的です。
※注意:アンプのスピーカーアウトからスピーカーの間にボリュームペダルを挟むとアンプが故障しますので絶対に行わないでください。
02 イコライザーをクリーンブースターとして使用する
これは前回も触れていますが、クリーンブースターが流行し各社から発売される前はイコライザーのボリュームのみを上げて昨今のクリーンブースターのように使用する方法がありました。

画像のようなセッティングです。
他のフェーダーを動かしていないので何だかもったいない気もしますが、これはこれで有意義な使い方です。
実音に色を付け過ぎずにボリュームを操作するという意味ではクリーンブースターよりも素直に音量が上がります。
もちろん、バッキングではベースと被らないようLOWを少な目に設定していたのを、SOLO時に補うこともできますし、HIGHを上げてハムバッカーでバキッとカッティングソロなんてこともできるでしょう。
ベーシストはスラップ用にドンシャリにするなどでイコライザーのペダルをボードに入れている人も多いですが、ギタリストでは意外に少ないように思います。
クリーンブースターでいろいろ試しているあなた!!
実は求めていたのはグライコでしたなんてこともあるかもしれませんよ!!
03 ノイズゲートの使い方
ノイズゲートの基本的な機能としては小さい音をカットすることでノイズ成分を消すという物ですが、近年ではメタルやDjentなど、かなり歪ませて早いテンポのギターリフを弾くジャンルでリフの切れをよくするために活用されています。
マーシャルから発売されていたSLAYERのギタリストKerry Kingのシグネチャーアンプ(JCM800 2203KK)にもノイズゲートが搭載されていました。
以前弾いてみた時に、これはノイズを消したいというより切れ味を増したいのだろうなと感じました。
ブリッジミュートを強くかけてザクザクと刻むようなリフを引く際に、ノイズゲートをかけることで音の余韻がカットされ1音1音がより際立ってくるのです。
またブレイクの時や休符が入る場合なども音がスパッと消えることでリフの切れ味が増します。
この手のことを言うと、「俺は実力で切れよく弾くからそんなのいらないぜ!!」という人がいますが、カッティングする時のコンプレッサー要不要論と同じで、弾き方で音を整えるのと機械を使用して音をそろえるのは意味が違います。毛嫌いせずに試してみると新しい発見がありますよ!
という訳で裏技と言えるかはわかりませんが3選紹介しました!まだまだエフェクターの意外なセッティング方法や使用方法はあります!いろいろ試して自身の音を追求していきましょう!