いよいよ今年度もまもなく終わりですね。私事ですが、2月に引っ越しをしました。心機一転、気持ちを新たに、いつもと変わらないギターネタについていろいろ書いていければと思っています。皆さん引き続きお付き合いいただければと思います。
突然ですがこちらをご覧ください。

Ibanez「TS-808 45TH」!!45周年記念モデルの青ラメがカッコいいでしょ。引っ越し祝いがてら景気づけに(?)、買っちゃいました。かなり前に手放して以降TS-808とは縁がなく、買おう買おうとしていたところに鮮烈なブルーのこれが登場してしまったらそりゃあ買いますよね。
そんな時にふと目線を上げると……

いますね、ヤツが。数あるチューブスクリーマーのモデルの中でも人気を二分し双璧を成す、そして筆者が仕事場に置きっぱなしにしている TS9 が。そこでふと思いました。「そういえば、それぞれ単体で弾いたことはあっても、同時期に所有して比較したことって今までなかったよな」と。
そんなわけで導入が長くなってしまいましたが、今回はIbanezのチューブスクリーマー、TS9とTS-808をサクッと比較していきます!あまり設定を決めた細かい比較はせず、いろいろ変えて弾いてみた総合的な比較です。※個人の感想なので人によりけりな部分が多々あります。ご了承ください。
TS-808
ONにした瞬間、安心する音が出てきました。これですよ皆さん。おそらく嫌いな人はいないんじゃないかっていうくらい聴き馴染みのある音です。
単体で使ってみると、ぐっとミッドに寄せるというより、ほんのりミッドが上がる一方で隙間の帯域がスッキリするためミッドからハイミッド、トーン位置によってはハイまでが抜けてくる印象を受けました。これ、たしかにチューブアンプで弾いたら良くなるのも納得。また、歪み始めるゲインノブの位置は筆者環境で9~10時位置と比較的早いものの、そこからマックスまでの幅はそう広くはないです。最後まで芯の部分は残っていますから、コードを弾いてかなりぐしゃっと歪んでいても、単音で弾くとかなりクリーンが残っています。倍音部分に効果が大きく出ているんでしょうね。粘り気、というのもあっさり目。ただ、その裏にいるしっかり主張してくるコンプ感、これのおかげで気持ちよく弾けているなってすごく感じます。透明感を感じるチューブスクリーマー、そんな感じでした。
TS9
ONにした瞬間、安心する音が出てきました。これですよ皆さん。おそらく嫌いな人はいないんじゃないかっていうくらい聴き馴染みのある音です(2回目)。
いや、ちゃんと違いましたよ。でも先に言っておきます。どっちもチューブスクリーマーの音です。強く感じました。
ここからTS9の特徴です。まず明らかにゲインが上がっています。気のせいじゃないはず。9時手前から歪み始め、マックスではやや芯が潰れる印象を受けるくらいには歪みます。そしてミッド感、というか主張が強くなったとすごく感じます。隙間の帯域が整理される、という印象は変わりませんが、よりハードな音楽への適性を感じました。また、こちらはクリーンで感じるというより歪ませたが故のコンプ感といった感じで、クシャっと歪む割には気持ちよく弾けるなって感じもしました。“オーバードライブペダル”としてのチューブスクリーマー、そんな感じでした。
ちなみに
今回比較した個体は、TS-808はもちろんTS9も少し古いものの現行品です。オペアンプはどちらも艶なしJRC4558。さらに基盤もほぼ共通。比較を読んでもらうと結構違いがあるな……ということが伝わったかと思います。たった数個の抵抗の値が違うだけでここまで変わるのだから驚きです。こういった細かい違いにこだわりだして沼にハマる、それが今回得た一番の比較結果です。

機材の買い過ぎには気をつけましょうね!!!!
P.S.
VOXから出たワウペダル、ヴィンテージリアルマッコイ、買いました。いいですか皆さん、繰り返しますね。機材の買い過ぎには気をつけましょうね!!