
PAスピーカーのトップブランドJBLから発売されている最新パワードスピーカー「IRX108BT(8インチ)」「IRX112BT(12インチ)」について紹介していきたいと思います。
JBL ( ジェービーエル ) / IRX108BT パワードスピーカー 3年保証
JBL ( ジェービーエル ) / IRX112BT パワードスピーカー 3年保証
JBLのパワードスピーカーは、最上位シリーズから「SRX800」「PRX900」「PRX800」「EON700」とあり、今回の「IRX100」はもっともエントリークラスにあたるシリーズとなります。
さっそくですが、PAスピーカー担当がオススメする「IRX108BT」「IRX112BT」の推しポイントを紹介します!
価格帯が安い
現行のJBLパワードスピーカーの中で、一番お求めになりやすい価格となります。 コストは抑えつつも、パフォーマンスには妥協したくない。音質も良いものがいいという方にオススメです。
⇒ JBL / PAスピーカー・パワード 一覧 価格の安い順
出力W数が大きい
「ピーク1300W」は上位モデルEON700シリーズと同じです。IRX112BTとEON712を実際に比較してみた個人的な感想としては、音量、音圧は僅かにEON712の方が出ていると感じましたが、音質はそこまで大きな差はないかなという感じでした。
下記SOUNDCLOUDでは、「クリップしない、リミットが点かない程度」の音量で収録した比較音源をご用意しましたのでぜひ参考にしていただければと思います。
JBLに限らずですが、PA用パワードスピーカーの場合、10、12、15インチはあっても8インチがラインナップされていないことがよくあります。小型で取り回しが良く、それでいてしっかり鳴ってくれるIRX108BTは貴重なモデルと言えます。
肝心の音質ですが、「JBLらしい音」という表現が個人的には一番しっくり来ます。音量の大小にかかわらずバランスが良く、鳴り方も自然で、低域も申し分なし。ジャンルを選ばず使えるってこういう音のことを言うのだと思いました。もちろん上位シリーズや他メーカーのグレードが高いモデルを見ればキリがありませんが、同じ価格帯のモデルと比較してもかなり優秀なスピーカーであることは間違いありません。
サイズが小さい
左から順にEON712、IRX112BT、EON710、IRX108BTを並べてみました。
IRX112BTは、EON712と比べて一回り小さいのが一目瞭然です。さらに口径が小さいEON710とほぼ同じ大きさであることがわかります。僅かな差とも言えますが、使用する本数が増えてきたり、機材の数が増えてきたりすると、機材車内の占有スペースの面で意外と効いてくるものです。
W313 × D258 × H486:IRX108BT
W400 × D299 × H618:IRX112BT
W332 × D305 × H587:EON710
W381 × D328 × H670:EON712



重量が軽い
7.9 kg: IR×108BT
12.4 kg: IR×112BT
11.9 kg: EON710
14.5 kg: EON712
運搬、設置を繰り返す用途が多い場合、少しでも軽いモデルが良いというお客様もいらっしゃるかと思います。例えば1人でスピーカースタンドに載せる作業はなかなか疲れる作業になります。12インチで12㎏台であれば男性一人で問題なく設置できると思います。
個人的にIRX100シリーズのハンドルは、数あるPAスピーカーの中でもトップクラスに「握りやすい=持ちやすい」です。拳が当たらない十分なスペースというのもそうですがハンドル自体に丁度いい丸みがあり、グッと力を入れてしっかり握れるというのが良いポイントです。

Bluetooth音楽再生ができる
IRX108BT、IRX112BTは、Bluetoothレシーバーを搭載していますので、スマートフォンやPCなどをワイヤレス接続してBGMを鳴らすこともできます。音量はデバイス側とMASTER VOLUMEでコントロールします。
操作が簡単
近頃の最新パワードスピーカーと言うと、ワイヤレスアプリや液晶ディスプレイが搭載されていて、グラフィックイコライザーやコンプレッサーなどの外部プロセッサーを用意しなくても、スピーカー本体側である程度のところまで設定可能というのがあります。しかし、逆を言えば「複雑で難しい」とも言えます。IRXシリーズは、「シンプルで使いやすい」という点がポイントの1つになっており、誰でも簡単に使うことができるモデルです。なんと音を出すまで3ステップでいけます。
- 入力端子に機器を接続する
- GAINノブを回す
- MASTER VOLUMEを回す

ちなみに入力端子はマイクレベル、ラインレベル兼用のXLR/フォンコンボジャックとなっており、マイクを接続する場合、XLRでもフォンでもどちらでも同じように使用することができます。
音作りが簡単
IRX108BT、IRX112BTから出てくる音は、そのままでも十分「良い音」ですが、用途に合わせて音作りが必要になる場合があります。ミキサーを使用する場合、チャンネルごとにイコライザーがあって、バランスを見ながら微調整していきますが、あまり詳しくない人にとっては難しいし、よく分からないなと感じることもあるでしょう。そんな人でもご安心ください。4種類の即戦力EQプリセットが用意されているので、実際に耳で聞いてみて、好きな音を選ぶだけでOK。あとは迫力を加えたいなと思ったらBASS BOOSTをONにするだけで解決できます。iPhoneにBOYA「BY-BCA70」+SHURE「SM57」を接続して録音してみましたのでヘッドホンでじっくりと聞いてみてください。
AFS(Automatic Feedback Suppression)がボタン1つで使える
Feedback=ハウリングのことです。現場でうっかりスピーカーの近くに行ってしまったり、ミキサー側でマイクの音量を上げすぎてしまったりすると「キーン」「ブーン」と耳に痛いノイズが出てしまうという経験をされた方は多いと思います。熟練のPAエンジニアともなれば、グラフィックイコライザーで原因となっている周波数をサッと下げて対処するのですが、大抵の場合はそうはいきません。でもIRXなら「AFSボタンを押すだけ」で同じことができます。これはとりあえず「常時ON」にしておきましょう。
ダッキングもボタン1つで使える
ダッキング機能とは、マイクからの入力信号に反応してBGMの音量を下げる機能ですが、IRX108BT、IRX112BTでは、Bluetoothで再生する音源の音量を下げてくれます。例えばダンスレッスンで講師の方がしゃべっている時だけBGMを小さくする、学校の授業で先生が説明している時だけ小さくするという感じです。もちろんマイク入力に信号がなくなり、喋り終えると自動的にBGMの音量は戻ります。
今後、スピーカーを増やしたい
IRX108BT、IRX112BTには、XLR出力端子がありますので、別のパワードスピーカーの入力端子に接続してあげれば簡単に同じ音を鳴らすことができます。XLR端子から出力される信号は「各チャンネルのGAINつまみ、MASTER VOLUMEつまみの影響を受ける」タイプのため、最初の1台のつまみを上げ下げすると、2台目以降の音量もそれに合わせて変化します。Bluetooth音楽再生も同じくXLR端子から出力されますが、こちらもMASTER VOLUMEの影響を受けます。
いかがでしたでしょうか。
JBL IRX108BT、IRX112BTは、初心者の方でも、安心して簡単に音楽イベントを成功させてくれるための要素「軽量、コンパクト、簡単、高音質」が揃っています。これからPAを始めたい、みんなで音楽イベントをやってみたいという方におすすめのパワードスピーカーです♪