■ 鍵盤ハーモニカとは
鍵盤ハーモニカは各メーカー登録商標があります。
ヤマハ:
ホーナー:
ピアニカ
メロディカ
さまざまな名称として学校の教育用楽器として一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
その名の通り、ハーモニカのように息を吹き入れ内部のリードと呼ばれる金属の板を振動させ音を鳴らし、鍵盤によりその音階を変えることができる楽器です。
ここ数年でアマチュアだけでなく、著名なアーティストまでもレコーディングやライブで使用しているのを目にすることが増えました。
私の周りでも音楽教室を営んでいるピアノの先生方やピアノと管楽器を教わった先生方など、ここ数年で鍵盤ハーモニカを始める人が増えています。
■ 選び方
鍵盤ハーモニカにおいて主に比較できる箇所というと
① 付属の吹き口(マウスピース)の形状、② 鍵盤数、③ 音域、④ 付属品の内容
の4点があげられます。
大人になってからまた始めてみたいな~などお考えの方や、一風変わったものが欲しいという方へ向け、学校などで使用されるスタンダードなモデル以外のさまざまな機種を今回ご紹介させていただけたらと思います。
■ 最初の1台におすすめ!入門モデル
小学校や幼稚園でも推奨している初心者スタンダードなモデルです。
鍵盤数は32鍵盤、アルト音域と呼ばれf-c3、ファの音から始まり3つ上のドまでの音で構成されています。
基本的にはマウスピースはショートスケールのものが付属、メーカーによってはホースタイプも付属しています。
ケースは各メーカー標準搭載されております。
1. PLAYTECH ( プレイテック ) / PKH300BK
マウスピースはカーブした形状のため目線がずれ運指も見やすい形状、またホースタイプのマウスピースも有し卓上演奏なども可能です。
持ち運びに便利なハードケースや指紋除去などお手入れ用のクロスも付属しており、初めての1台としては十分な付属品がそろっています。
2. YAMAHA ( ヤマハ ) / P-32E
同様にマウスピースはカーブした形状です、吹き込み口がリコーダーと類似した形状をしておりリコーダーとの持ち替えもスムーズ。小学校などで双方利用されることから演奏のストレスも軽減されるように思います。また、こちらも卓上演奏に最適なホースタイプのマウスピース、さらにハードケースが付属しています。
また内部構造にもこだわり、音が鳴る仕組みとなる金属リードも錆びにくい仕様になっています。
3. SUZUKI ( スズキ ) / FA-32B
スズキのマウスピースはその名の通り管楽器のマウスピースに形状が似ており、タンギング等を容易に行うことができます。こちらもホースタイプにマウスピースが付属しており、卓上演奏を行うことも可能です。
こちらの商品も持ち運びケースを付属していますが、セミハードケースです。
セミハードケースは軽量さとコンパクトさに優れており、ハードケースよりも持ち運びの面では優れているとも言えます。
■ 大人になってからまた鍵盤ハーモニカを始めたい方へおすすめ!スタンダードモデル
37鍵盤を有し大人の手の幅でもちょうどよいフィット感を得られます。
音階ピッチなども入門モデルと比べ安定しているため、クラシック音楽を経験されている方の第二の楽器としても活用いただけるかと思います。
F-F3、3オクターブと幅広い音域により幅広いメロディラインを奏でることが可能です。
1. SUZUKI ( スズキ ) / M-37C
通常のマウスピース、ホースタイプのほかにトランペット型のマウスピースが付属しています。これによりタンギングや息遣いなどを鮮明に表現することができます。
また、付属するソフトケースも革製のかばんのような見た目でとてもおしゃれです。
2. AMAHA ( ヤマハ ) / P-37EBK2
ヤマハより大人のピアニカというキャッチコピーで発売されたモデルです。
その名の通り大人でも扱いやすいよう見た目は通常と同様の明るいモデルからシックなデザインのモデルまであります。
またカラー同様に音色も明るいモデルはより明るく、落ち着いた色合いのモデル(ブラック / ブラウン)は柔らかな音色になるよう設計されています。
3. SUZUKI ( スズキ ) / PRO-37 V3
メロディオンのプロモデルです。
リン青銅テーパーリードを採用しトレモロやビブラートなどの細かな表現も繊細に表現でき、内部の音をスムーズに聞かせるためトーンホールという音の出口があります。
また付属のショートマウスピースはストレートタイプによる抵抗感の少ない形状のまま、より演奏しやすいよう角度を調節した特別な設計がされています。
また、ソフトケースのほかL字ジョイント型ホースタイプのマウスピースが付属しています。
■ アンプ接続も可能、ライブなどにおすすめ!エレアコモデル
スズキメロディオンとの共同開発によりHAMMOND社名義にて開発されたピックアップマイク内蔵のPROシリーズ4機種です。
1. HAMMOND ( ハモンド ) / PRO-44HPv2
背面はパンチングメタルカラーとなっており、その独特の見た目のように力強さや哀愁を漂わせるような音色を奏でることができます。
また44鍵もの鍵盤数により低音から高音までまかないこの1台で伴奏からメロディまであらゆる演奏が可能です。
ショートマウスピース、ホースタイプのマウスピース、ソフトケースが付属しています。
2. HAMMOND ( ハモンド ) / PRO-44Hv2
前述のPRO-44HPv2と同様に44鍵盤のメロディオンです。
PRO-44HPv2は異なり繊細な音色を基調とし、その見た目もさることながら優雅さや華やかさを放つ楽器です。
ショートマウスピース、ホースタイプのマウスピース、ソフトケースが付属しています。
3. HAMMOND ( ハモンド ) / PRO-24B
バスメロディオンという名の通り、通常より低い1オクターブ下のf(ファ)の音をから24鍵盤で校正されています。
低音が鳴りやすいようピックアップが高音と低音の2か所に設置されており、手元のつまみでバランスを調整することができます。
低音を豊かにならせるよう特別設計されたテーパードリードにより、倍音が豊かになりベースラインを奏でるだけでなく、中低音でのメロディも遜色なく聞かせることのできる楽器です。
マウスピースはトロンボーンタイプが採用され、従来のマウスピースより短く口が当たる箇所が大きいことでダイレクトに息を吹き込むことができ、より大きな音量での演奏も可能です。
そのほかホースタイプのマウスピース、クロス、ソフトケースが付属しています。
4. HAMMOND ( ハモンド ) / PRO-27S
メロディオンのソプラノタイプです。
通常の鍵盤ハーモニカの3オクターブ目のf(ファ)の音から27鍵盤により構成されており、澄んだ高音を奏でることができます。
他楽器などにも埋もれることがないメリハリのある音が特徴で、メロディやソロ等より際立たせたい楽曲などでの使用に効果的です。
ショートマウスピース、ホースタイプのマウスピース、クロス、ソフトケースが付属しています。
■ 一風変わったモデル!使うだけで一躍人気にも?!
1. SUZUKI ( スズキ ) / ANDES 25F
見た目だけでなく音色も異色な楽器です。
NHK教育テレビ「ピタゴラスイッチ」の音としても有名でリコーダーやホイッスルに似たような音色をしています。
鍵盤の上部に通常の金属板のリードではなく木管楽器のリードのようなものが組み込まれ、リコーダーの重奏のような音色を奏でることができます。
画像にあるS字型のマウスピースとホースタイプのマウスピース、立奏に便利なストラップが付属しています。
2. HOHNER ( ホーナー ) / Fire Melodica2. HOHNER ( ホーナー ) / Ocean Melodica
ホーナーのメロディカが有する32鍵盤の個性的なカラーシリーズです。
Fireが赤、Oceanが青を基調とし、鍵盤の白鍵部は黒く、黒鍵部は各色になっており、ロックやジャズ、ブルースなどラフさやクールさのあるジャンルに向いているかと思います。ケースからマウスピースまですべて同色により統一されケースより出す前から異彩を放つ存在といえます。
付属品は通常と同様にショートマウスピース、ホースタイプのマウスピース、ハードケースです。
3. SUZUKI ( スズキ ) / W-37
木製ボディのメロディオンです。
ボディ手前と鍵盤部はローズウッド・ブナ、裏面にマホガニーが使用されています。
クラシックやミュゼットといった中世の音楽に向いているやわらかい音色です。
ショートマウスピース、S字型マウスピース、L字ジョイントロングマウスピース、ソフトケースが付属しています。
■ あとがき
以上14点を紹介いたしました。見慣れたものから普段であれば触れることの無いようなものまで、さまざまな鍵盤ハーモニカをご紹介できたかと思います。
これから鍵盤ハーモニカを始める方や学校用など、ご検討に役立てていただけますと幸いです。
各商品の概要より詳しい説明などもご確認いただけますのでぜひ!!
(2023-09-25公開 2025-01-23更新)